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~2020年11月の空(西洋占星学)~

今月の天体

10月29日(木):R水星:さそり→てんびん(10月14日から逆行:さそり11.5)

11月4日(水):水星逆行終了(てんびん25.5)

11月11日(水):水星:てんびん→さそり

11月13日(金):木星合冥王星(やぎ23前)

11月14日(土):火星逆行終了(おひつじ15)

11月15日(日):新月(さそり23)

11月21日(土):金星:てんびん→さそり

11月22日(日):太陽:さそり→いて

11月29日(日):海王星逆行終了(うお19前)

11月30日(月):月蝕


11月4日に水星が順行に戻り、今まで滞っていた事柄が進んでいくような雰囲気が包んでいきます。澄んだ青空のもと爽やかな風が吹き抜けていくようなコミュニケーションがとれるでしょう。水星の逆行は10月14日(さそり11.39)から続いていました。10月の後半では過去の蒸し返しが起こりやすかったのではないでしょうか。以前から続いていた問題が再度表面化し、対応に追われた人も多かったでしょう。10月29日に水星がてんびん座に入った頃から、停滞しているなかでも一筋の光が見え始めました。さそり11度の濃厚なニュアンスをもった水星は一度てんびん座に戻ったことで、てんびん→さそりの再確認をしました。

さそりは愛や共同所有・生命・死に関することを司りますが、本当にこの愛は本物か、本当にこの共通認識は正しいのか、命ってなんだろうという重いテーマを抱えた水星の逆行でした。さそりの重さに入る前に一度立ち止まり、本当にそれでいいのかな?と見直すようなチャンスでもありました。その重いテーマは6月下旬からひきずっているものだったかもしれません。今年の夏至は木星と冥王星がコンジャンクション(やぎ24・25)する、強い影響が予測される天体配置でした。やぎの終わりごろのニュアンスは既存のもの既存の社会、既存の価値観など。そのようなものに対して本当にそうかな?という視点がこの11月に入って表面化したのではないでしょうか。

このフラットな思考は11日ごろまで。澄んだ青空の下、爽やかな気持ちで物事を考えられるのは、さそりに入ると「深堀り」というニュアンスが出てきます。それは自分が本当にしたいことなのか、自分の持っているものとはなにか、パートナーとの関係はどうあるべきか……そのような意識が強まってきます。秋の深まりとともにより深い洞察力が必要になってきます。自分にとっての「本当」を見つけるための自分の内面の旅になりそうです。今月の初めに自分の旅のガイドを作っておくとよさそうです。

一方、火星は9月10日(おひつじ28)からの逆行。順行に転じるのは11月14日(おひつじ15)。長い逆行期間でした。おひつじさんやさそりさんにとって、情熱がくすぶっている状態が続いていたと思います。火星はきちんと燃焼されるべき矢印。方向を見失っていては暴発する危険があります。ナチュラルに火星のいいところを表現できるおひつじさんも危険物取り扱い責任者のさそりさんも、今回の火星逆行には手こずったのではないでしょうか。火星の逆行はおひつじの後半度数を通っていました。おひつじの正直さ・生命力は、なぜかしら評価されにくい時期だったかもしれません。この期間、内面に蓄えていた怒りのエネルギーはなにかを生み出す可能性大です。まずは目の前の問題をかたずける原動力にできそうです。11月14日ごろから、エネルギーをまっすぐ発揮していけそうです。

天王星はあいかわらず逆行中。8月15日(おうし10.5)から来年1月14日(おうし6.5)まで。自分の資質・持ち物の革命が求められています。体も心も自分の持ち物として、見直す時期です。貯蓄・不動産の変化など。インフラ整備の見直しがまだまだ続きます。1月下旬・4月下旬・7月下旬・10月下旬生まれのかたにとっては、ご自身の環境の変化がずっと続いているようです。住居・仕事・貯蓄・才能など。ご自身の持ち物の変化が余儀なくされているかもしれません。けれども、来年1月を境に状況は落ち着いていきそうです。ただ膨らませていたものを取捨選択し、自分の使いやすいかたちで持ち物を整理整頓するとよさそうです。この変化は必ずしも悪いものではなく、やぎ→みずがめへの世界に移行する準備だと思うとよさそうです。やぎ世界の次の時代をほんの少し見ることができるかもしれません。

11月21日には、水星におくれて金星がさそりに入室します。さそりさんにとって「遅れてきた誕生日」のような楽しさを感じることができるでしょう。

22日には太陽がいてに入室。いよいよいての季節です。主役はいて座さんにい移っていきます。29日には海王星の逆行終了(うお19)。時空を超えた面白いビジョンやインスピレーションを受けることが少しづつ減ってくるかもしれません。意図したように発したり受け取れたりする時期になっていきます。より正確なイメージのやりとりができるようになり混乱は減っていくでしょう。クリエイティブなお仕事をされているかたにとっては意に沿わないお仕事は減っていくでしょう。自分のお仕事をうちだせていけるようになります。

13日の木星合冥王星は大きな変化です。やぎ23のサビアン度数で起こります。

「戦争での勇敢さをたたえる2つの賞」戦争の勝ち負けは語られていません。やぎという現実の泥臭さを受け入れながら地道に進んでいくサイン。社会という枠組みや組織と個というテーマが濃厚に感じられた昨年末から、形あるものを作り上げ、なんらかの成果を残してきたのではないでしょうか。その目に見えるものは思ったようなものではないかもしれません。なぜなら中途半端な成果をやぎ意識はよしとしないからです。それでも、哲学ともいえる観念世界のものを目に見える形にしていかなければなりませんでした。その成果は良い面と悪い面がありそうです。2つの面を十分に考慮し、何を改善していけばよいのかを考えていくようになりそうです。形にしなければ、一度洗い出してみなければ、再考することはできないのだから。

木星という個人の哲学。今年4月5日にはやぎ25度:6月30日にはやぎの24度付近(数えで25度):11月13日にはやぎ23度。目に見えない社会の圧力・空気感と3度もかかわってきました。逆行しながら冥王星と木星はやぎ世界のなかで重なり合ってきました。個人の考えは社会につながり、大きな時代の潮流になっていきました。今年はそのような体験をした人も多かったと思います。11月13日で木星と冥王星はいったんお別れになります。木星と土星は一足先にみずがめ世界に飛び込んでいきます。

15日の新月には強い力が働いています。特に2月中旬、5月中旬、8月中旬、11月中旬生まれの人にとって、この新月は新しい段階の始まりになりそうです。13日に冥王星と重なった木星は冥王星を追い越し、少しだけ先に進んでいます。やぎ27度付近には土星があります。社会とのかかわりを否応なく感じることとなりそうです。世の中の動きを自分の頭で考える機会も増えるでしょう。今まで当たり前だと思っていた世の中を自分の哲学でとらえなおす機会になりそうです。そしててんびん23度にある金星とはタイトにかかわっています。自分の楽しみ・趣味嗜好だと思っていたものを形にしてみると、すばらしい作品になるかもしれません。また、個の美意識を社会構造に照らし合わせてみると新たな発見があるかもしれません。新たな風を吹き込んでくれるのは他者であるかもしれません。いつもなら軽く受け流していたようなもののなかにヒントがありそうです。さそりの水星は重く、楽しい軽快なコミュニケーションではありません。それでも、その言葉のなかには真実があります。洞察力をもって情報に接することができるときですし、自分の立ち位置を確認できるときです。

30日の月蝕では15日に芽吹いた個人の意識が花を咲かせます。15日の新月はもっと強い力を秘めています。そのため、途中経過という感じの花です。金星と天王星が180度。月はこの日、おうし→ふたごと移動。満月は18時30分ごろ。ふたご9度で起こります。柔軟宮での満月は活動サインと不動サインをつなぐ橋。いろいろな混乱している思想を創意工夫しながらまとめていきます。金星はさそり11度。天王星はおうし8度。個人同士の美意識は衝突したり、個人の美意識は一気に変わっていきます。この美意識を汲み取り、社会構造を汲み取り(45度)小さな花を咲かせます。

今年は年初から遠い天体が大きく動きました。1月13日土星合冥王星、4月5日冥王星合木星(やぎ25)、6月30日木星合冥王星(やぎ24)、11月木星合冥王星(やぎ23)やぎの23~25のニュアンスをたっぷりと含んだ木星(哲学)。木星は冥王星より一足先にみずがめ座に入室します(12月19日)

来たるみずがめ世界に向けて、ちょっとずつすすんでいく様子がみてとれます。もちろん社会構造は一気には変わりません。今までの当たり前の価値観の最終確認を終えて、11月末には少しずつ軽やかな空気が感じられるようになると思います。