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Before Debut#2:Session musician era 【revised】

アマチュア期~ソロデビュー直前までその2

Session Musician / BAD SCENE / Shock / Smoky Medicine / MAD BROTHERS…

ある日ACBで見たライヴで、「横浜のスーパーマーケットっていうシカゴのコピーバンドのギタリスト」が弾いていたフレーズを、ライヴ終了後「あそこ間違ってる。こうやって弾くんだよ!」と楽屋に乗り込み、弾かせてもらったのがきっかけで、ファンの間ではあまりにも有名な「ロック完全マスター」の仕事を引き受けることになったCharさん。以来、セッションミュージシャンとしてのキャリアが始まります。BSジャパン(現BSテレビ東京)の番組「ON THE ROCK」でチャボさんとも語られていましたが、このギタリスト氏は「マックス」のメンバー(スーパーマーケットはアマチュア時代なのか?記憶違いか?情報お待ちしてます)としてエレックレコードのアーティストのバックバンド等を務めていた萩原暁さん。「Charのギターを聴いてギター弾くのをやめようと思った」ということで以降裏方へ。Charさんのファーストアルバムのプロデューサーです。「ロック完全マスター」では、教則テープ用の演奏レコーディングを担当。当時はまだ「ロックギター」という認識が業界になく、「フィードバック」という項目のレコーディングでアンプをフィードバックさせていたらエンジニアがボリュームを下げにきて「そんなでかい音で弾かなくってもいい」、「いや、こういう奏法なんですよ」ともめたらしい(笑)。教則本でフィードバックを扱うところが当時の情報のなさを物語っていますね。

Gibson ES-335

以降、萩原さん絡みで「プロとして」エレックレコード関係のアーティストのレコーディングでギターを弾いているCharさん、萩原さんに「半永久的に借りていた」らしい70年代あたりのGibson ES-335を専ら使用していたようです。エレックではまりちゃんズやあおい輝彦、とみたいちろう、生田敬太郎などのレコーディングセッションが多数残っています。

Gibson Les Paul Deluxe

1973年にはBAD SCENEでの音源が残っています。歌詞カードにクレジットがあり、ギターはレスポールデラックスとストラトキャスターが使われているようです。「ニューヨークで友だちに買ってきてもらった」と昔からコメントしていたこの一本、その後「50年代の」とコメントがブレる個体ですが、70年代初頭のモデルですね。山内テツ氏との最初のツアー時、パンフレットにこのレスポールを抱えた写真があるので、73年のレコーディング時には持っていたということでしょうね。

GABAN FSG-550

この頃使用していたギターとして有名なのが、Smoky Medicineで使用していたギャバンSG。このギターは80年代の頭まで使用されている様子が確認できます。下はフリースピリット直前、1979年6月に行われた神奈川大学のオールナイトコンサートでギャバンを抱えているCharさん。

ROCK STEADY (1979年 廃刊)

「ギブソンのジャズギター用のピックアップ」を搭載していた、とギャバンについてインタビューで語っています。ボリュームを絞ったときの感じが国産と外国製との違いだとか。2006年のBSフジの番組(HIT SONG MAKERSスペシャル 「ニッポンのRock Guitar History」では「ギャバンで友達(カズ南沢氏)が働いていて、ボディを譲ってもらってピックアップをつけようとしたら友達が組込みまでやってくれた。」と語っています。「ボディはギャバンだけどピックアップは本物だぜ!」という言葉に「おれはどっちかっていうとピックアップはなんでもよくて、ここ(ヘッドロゴ)にギブソンって書いてあってほしいんだよね」だって(笑)。 

最初の頃は黒いピックガード。

上の写真ではわかりにくいですが、ピックガードが白に、ペグ等がゴールドパーツに変更されています。

GUILD acoustic guitar

セッション時代使っていたらしいですが、どんなモデルを使っていたんでしょうか…。ご存知の方教えてください。77年3月のプレイヤー誌のインタビューでは「…パリーンって音じゃないとヤなのネ。だからギルドなんて最高だったんだけどサ、でも結局人に売っちゃった…」とコメントしています。

Fender Stratocaster

先輩(カズ南沢氏)から手に入れる65年型フェンダー・ストラトキャスター(ナチュラルのラージヘッド。ローズネック)。77年2月のプレイヤー誌インタビューでは「マッドブラザーズの時」とコメントしていますが、そうするとバッドシーンの時のストラトと同一なのか?わからなくなります。マッドブラザーズの時盗まれたからそう言っているのか?このあたり不明です。この個体、超初期のインタビューでは「ストラトはネ、とにかくトーンといい、ルックスといい、重量といい、ボリューム・コントロールといい、全てピッタシ。ピック・アップの性能はというと、今、日本で売っているのと、とにかく出力が違う。今のストラトは割とテレキャスのような音が出るけどネ、高音の伸びといい、1/4トーン(ハーフトーンのことか?)もきくし、やっぱり昔のは全然、ストラトはストラトって音でネ…。それから僕のはボディーの塗装を剥がしてるのネ。だから、良いか悪いか知らないけど、全然違うトーンが出る。」というくらい音が気に入っていたそうです。とても気に入っていたようですが、アームを友達から折られてアームが使えなかったらしい。そして…「バイトしてやっと買ったのにかっぱらわれてすごい落ち込んで…」弦はダルコ・ファンキーだったそうです。2004年のプレイヤー誌では「こつこつためた25万円で買った」とのこと。Mad Brothers時代の音源はストラトかムスタングかどっちなんでしょう?

Burny LP.Jr TV Model

レスポールTVモデル。ストラトを盗まれたあと使用しているようです。デビュー後の某イベントでファンに譲られたそうです。「たまごギター」というコメントがありますがTVイエローということですね。Charさんがこのギターを抱えた映像や写真は存在するんでしょうか?ご存知の方教えてください。

フェルナンデスのカタログです。楽器に囲まれて掲載されたコメント欄(コメントと名前のみ)にはCharさんをはじめ、矢沢永吉、竹田和夫、矢島賢、杉田二郎、春日博文、柳ジョージという面々が登場しています。矢沢が「キャロル」、竹田が「クリエーション」、春日が「カルメンマキ&OZ」名義なのに対し、Charは「元スモーキー・メディスン」とクレジットされているところから、このカタログは、キャロル解散前後の1975年ごろ(キャロルは75年春解散)に作られたものと思われます。余談ですが、フェルナンデスが輸入代理店だったのか、アコースティックギターのラインナップにマーティンD18、D35、オベーションのグレンキャンベルモデルが並べて掲載されています。

よい楽器とは何か?音に欲ばりなプレイヤーを満足させてくれる楽器、それがとりあえずよい楽器だと思う。 しかし100%の満足感なんかありえないし、まあ80%ぐらい満足させてくれたら、それが良い楽器だ、といえると思う。その80%以上という楽器がなかなかないものだ。フェルナンデスの楽器はまさしくよい楽器であり、パーセントでいえば、97%ぐらいの出来だ。実にグーな楽器である。(元スモーキー・メディスン)竹中チャー
Fenandes/Burnyカタログコメント circa1975

Fender Mustang #1

ストラトを盗まれた後、友達が「アメリカに帰るので」「格安で(3000円とか4000円とか1000円とかCharさんは言っている)買わないか」と譲ってくれたのがSmokyを生んだ運命のフェンダームスタング。スモールヘッドの白で。77年のインタビューでは「64年型」とコメントしています。このころのCharさんはかなりスイッチをいじってフェイズサウンドにしたりしながら演奏していますが…真ん中にすると音が出なくなるって知らなかったというようなコメントも出てきます。夜のヒットスタジオ初登場で放り投げたのがこれ。先ごろリリースされた1976ライヴのジャケットで抱えているのもこの1号機ですね。

Gibson Firebird??

上記のストラトに関するインタビューの中で「借り物のギブソンファイアーバード」という記述も出てきます。どうなったんでしょう?

Amplifiers / Effects…

アンプはハイワットの50W、100W両方とも持っているようですね。BAD SCENEのレコーディングではグヤトーンがバックアップしていたらしく、GA-2200が記載されています。Smoky Medicineの「合宿時の写真」にはレスポールを弾くCharさんの後ろにハイワットがあり、その上にはACETONEらしいテープエコーが置かれています。

Thanks for the information :
Soundloft
Mr. Asahi
Mr. Shinmura

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