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きんざい FP1級実技の傾向と対策 テキスト編 其の2

きんざい テキストの分析の続きです。

どうやら、第8版以前は、複数年にまたがって販売されていたらしいです。
そして、紫本2019年度版は、赤本の範囲に含まれるとのことでした。
つまり、赤本を持っている方は2019年度版は不要ということだと思います。
(掲載内容が同じかは不明ですが。)

ちなみに、調べたところ発刊履歴はこんな感じでした。
2004年12月 初版
2006年12月 第二版
2009年12月 第三版
2012年12月 第四版
2014年12月 第五版
2017年12月 第六版
2018年12月 第七版第1刷
2019年10月 第七版第2刷
2020年12月 第八版
2021年  3月   第八版第2刷 
2021年10月 2019年度分収録
2021年12月 2020年度分収録
2022年12月 2021年度分収録

以前は年2回(2月と6月)の試験だったようですが
最近は年3回に変わったようなので、収録が年度ごとに変わったのだろうと思います。



ところで、
勉強しているとわかると思うのですが、
自分が購入していない年分の本に特定の論点が突如出てくることがあります。

僕は2020年度分の本をメインにしていたので、
「医療法人」は当初ノータッチでした。
過去問解説やyoutube等で、2021年 医療法人の設例の体験談を見たとき、
この試験の怖さをnoteにて知りました。
(2021年度版にて医療法人の記述があるので、今はそれを読めば大丈夫なはずです)

一切知らない論点が出たときの地獄の12分が怖くて怖くて、
読む時間もさほどないのに、
いくつかの過去問題集を、結局メルカリ等で手に入れていました。

法改正等が多々あると思いますが、こんな設例が出たという情報だけでも
僕にとっては参考になりました。
僕が買ったときは、年代にもよりますが、非常に格安な価格でした。
(ただ、最近赤本第8版は、すこし高くなっている気がします。)


ちなみに、上記2冊の新刊以外で、僕が購入したのは
緑 第5版 2012.1~2014.6
青 第6版 2015.2~2017.6
赤 第8版 2018.2~2020.2
の3冊で、一応これで試験回は重複せず、連続しているはずです。

緑 第5版に関しては、
設例のほかに、2003年~2014年までの
・相談者(不動産賃貸を行う者、社長、医師、未亡人とか)
・保有資産
・主な顧客の要望
・質疑応答のポイント
が表にまとめられています。
僕は出題頻度や統計から試験対策をするのが好きなので、
非常に参考になりました。

あと、
2017年頃までは、「〇〇〇〇(金投資とか、投資信託とか)について知りたい」といったような質問が設例の最後のほうにあるのですが、
2018年頃以降、消えています。
私見ですが、ただでさえ短い面接時間に、相談者の悩みとは別の「知りたい系」質問は、近年の設例では時間も足りないし、ほかに聞くべき論点が優先されることを理由に、消える傾向にあるのではないかと思っています。
と言っても、学科の試験から数か月経って、相続や不動産、タックス以外の他分野の質問をいきなり聞かれると、かなり焦ると思いますので、多少は説明できる程度の知識の再確認は必要なのかもしれません。
(僕はぎりぎりまで学科テキストはほぼ使用しなかったので、出たら焦ったかと思いますが)


問題集に記載された内容は、自分でもうすこし調べたほうが良い箇所があったり、正誤表がでるのが遅めだったりする(おそらく2月試験の場合は間に合わない)場合があるとおもいますが、少ない受験者数にもかかわらず、毎年きちんと発行されていることを考えると、文句も言えません。
(発行されなかったら…と思うと自分で行う対策が恐ろしいです。)

以上が、きんざい問題集の分析です。


どんな試験でも言えることですが、
初見の問題は、どんな問題も難しい…
一度解説を読んでしまうと、最初から知っていた気になってしまう
というのがこの試験の特徴かと思いましたので、
新鮮さを確保するためにも、僕はできるだけ多くの設例を目にすることにしました。

ネットで体験を書かれている先輩のなかには、同じ過去問は出ないのだから
過去問を見ても仕方がないことだ、基礎を固めろとおっしゃる方もいらっしゃいます。
確かにその通りだと思います。まったく同じ設例は出ないはずです。

ただ、過去の問題をある程度読んでみると、
・明らかに似ている事例があること
・過去の似ている事例を、少しアレンジして新たな論点が加えていることがあること
・制度の新設やタイムリーな話題(法務局における遺言書保管制度とか、生産緑地等)などは、その事例が出やすいこと
などがよくわかります。

ある程度、手持ちの本に書かれた内容を覚えられるようになったら、
過去の設例を見てみるのもよいかもしれません。

ただし、所詮12分しかない面接なのだから、どちらかといえば、かなり前の設例を気にするよりも、割り切って最新設例を完璧にしたほうが絶対に良いのは言うまでもありません。
なので、時間的な余裕がない方には、決してお勧めしません。
まずは、2021年度版にて追加された、ポイント整理を完璧にしましょう。

参考になるとうれしいです。



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