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小田原の海で、釣り師を釣る。

写真は小田原の磯です。東京から比較的簡単にいける釣り場として小田原はいいです。ここを管理する漁協のおじさんに、「釣れますか?」と聞くと、かならず「あんまり釣れないみたいね」とうそをつかれます。実際は爆釣の釣り場です。水滸伝の梁山泊の酒場みたいですね。そして、おれは林冲・・・ではなく、クッソ下手な雑魚釣り師です。

小さなグレ(メジナ)で感動してます

私は釣り場に行ったら、近くの人に挨拶することを強く推奨します。(1:強い推奨)
そうすると私のような、いかにも下手くそっていう釣り人をみると、優しいベテランが声をかけてきます。「釣れません」と正直に言い、上州屋で買った出来合いの仕掛けをみせましょう。
「そんなんじゃ釣れないよ!見きられちゃうよ!」とバッサリ否定されますから、悲しい顔をして「ダメですか」とタラちゃんみたいな言い方で憐れみをかいましょう。
「おら、釣れた」とベテランはでっかいメジナを釣ります。
「わー、すごいなー、いいなー、おいしそう!」と作戦を発動します。
すると「こんなもん、ほかしちゃうんだ。いるか?」と一投目でfish onです。

メジナは、釣り師の間では、ブラックバスのような感じで、釣り味はいいのですが、食味はいまいちと人気がありません。でも、冬のメジナはうまいです。メジナはチャンスです。

「まずくはないんだけんどよ。台所で捌いていると、かあちゃんが、生臭いっていやがるんだよ。ほらよ」と次から次へとくれます。
「わー、うれしいなー。」 と言い続けて、下の分だけもらいました。

小さい魚は内臓と頭をとってぶつ切りにして、湯にぶっこんでスープだけ絞りとれば、味噌汁でもブイヤベースにしてもどっちでもおいしい。
 

私も、スズメダイとか、ちょっとは釣りましたがね。スズメダイ釣って、喜んでいるの、釣り場で私だけでした。隣の少年は私のこと軽蔑したのでしょうか。話しかけてこなかったです。そうやって人を序列でみてはいけませんよ。
それだし、私は、そおしゃるわあかあ、なので、優しい釣り師のおじさんが釣れたので、それでいいのです。だいたい釣れます。

スズメダイについて。
帰りに駐車場で、釣った魚を洗っていると、どっかのおじさんが、普通は持ち帰らないような雑魚を必死に洗っている私をみて、かわいそうになったのでしょう。元気づけてくれました。

スズメダイのから揚げが絶品だと。2度揚げしたら子供でも骨まで食べられるよ、と。いちど冷ましてから、もう一度揚げろな。パリッとしてうまいよ。こないだ、かあちゃんのために50匹捌いていたら、台所に腰をくっつけ続けて数時間。〇〇コが痛くなっちゃって、湿布を張ったけど、あれはよくないね。染みたね。という、年の瀬になって今年一番感動する話を聞けました。小田原の人は優しいのかもしれません。



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