官庁訪問のおはなし

こんにちは。いよいよメインイベント官庁訪問のはなしです
でも官庁訪問のシステムってなんだかよく分かりにくいですよね(∵`
自分が受験生だった時も何だかよく分からなくて困った記憶があります
人事院のHPにも書いてあるので、わかる人はそちらをご覧ください。
一応がんばって自分なりにまとめます(゚o゚)


Qそもそも官庁訪問ってなんであるの?
官庁訪問は1次試験の結果発表後に合格者が参加するものですが、「国家一般職」と一括りにいっても、実際は志願先がたくさんあります。
たとえば本省の厚生労働省や農林水産省に行きたい人もいるでしょうし、出先機関の法務局などを志望している人もいるわけです。それらの人はみんな同じ筆記試験を受けますが、官庁訪問からはそれぞれルートが分岐していくことになります。ですので自分がいきたいところに自分から訪問をしていく必要があります。

Q日程を教えて
(2020年度)
8/9(日) 1次試験
9/2(水) 1次試験合格発表
9/3(木) 官庁訪問開始
9/9(水)~9/25(金) 2次試験期間(この期間は官庁訪問や選考は行われない)
10/13(火) 最終合格発表
10/13(火) 採用内定

(2021年度)
6/13(日) 1次試験
7/7(水) 1次試験合格発表
7/8(木) 官庁合同業務説明会(1次試験合格者等対象)
7/9(金) 官庁訪問開始
7/14(水)~8/2(月) 2次試験期間(この期間は官庁訪問や選考は行われない)
8/17(火) 最終合格発表
10/1(金) 採用内定

(2022年度)
6/12(日)  1次試験日
7/6(水)   1次試験合格発表 9:00
7/6(水)   9:00より官庁訪問の予約を受付開始
7/7(木)   人事院が主催する説明会開催
7/8(金)   9:00より官庁訪問開始
7/13(水)~7/29(金)  2次試験期間(この期間は官庁訪問や選考は行われない)
8/16(火) 最終合格発表
8/16(火) 内々定解禁

(2023年度)
6/11(日) 1次試験日
7/5(水) 1次試験合格発表 9:00
7/5(水) 9:00より官庁訪問の予約を受付開始
7/6(木) 人事院が主催する説明会開催
7/7(金) 9:00より官庁訪問開始
7/12(水)~7/28(金) 2次試験期間(この期間は官庁訪問や選考は行われない)
8/15(火) 最終合格発表
8/15(火) 内々定解禁

Qどうやって参加するの?
1次試験の結果発表後すぐに電話やメールで訪問の意思を伝えるところからはじまりますので、発表後も気を抜かないようにしましょう。訪問の予約は合格発表と当時にによーいドンで始まる官庁が非常に多いので、時間の許す限り合格発表の時はPCやスマホ等ですぐに合格が確認できる体制にしておくことを強くおすすめします。

Q志望先はどう選べばいいの?
2020年度の場合、残念ながら多くの説明会が開催中止になってしまいました。
本来は3月ごろから各志願先で説明会が開催されはじめますので、それに参加をしていきましょう。
興味が出てきたが既に説明会が終わってしまっている場合は、人事院が主催する1次合格者向けの説明会が合格発表後に開催予定です。全ての官庁が行うとは限りませんが、多くの官庁が参加するイベントになりますのでそちらで雰囲気を知ってみてから志願先を決めてみるのもいいかと思います。
ただしこの場合注意が必要で、すでに官庁訪問の予約は始まっている状態で1次試験合格者向けの説明会は行われます。仮に官庁訪問してみようかと思って予約をしようとしても、人気の官庁の場合予約が取れなかったり、日程が後回しになってしまうこともあります。
ですのでやはり早めに情報を集めて動きだし、志願先を決定してください。
もちろん官庁の説明会だけでなく、まわりの友達や先輩、予備校等で情報を集めて志望先を決めるのもありです。

Q受験地域によって差はあるの?関東甲信越が有利になっている?
単純に官庁訪問の志願先が一番豊富という意味で有利なのは関東甲信越になるでしょう。ただし関東甲信越の1次試験のボーダーラインは他の地域と比較して高めですし、受験生も多いため一概に有利になっているとはいえません。
なお、本省を志望している方は、どの地域で1次試験を受けていても官庁訪問することに問題はありませんが、多くの本省は東京で面接が行われます。ですので交通費や宿泊費、移動時間といったコストは関東甲信越組と比べてかかってしまうことが多いです。

Q当日は何をするの?
志願先によって対応は様々なのですが、多くは当然面接です。面接カードを当日その場で記入するパターンと、事前に記入していくパターンに分かれていたり、1度の面接でほぼ内々定がでることもありますし、1日中拘束されて複数回やるパターンや合計で2日以上行う場合もあります。
1回目は若手職員との軽い面接(というか座談会ぐらいのノリ?)があり、2回目以降に役職の高い人と面接をするのが定番だと思います。
今年は人が集まるのはあまりよくないのでしょうが、場合によっては集団討論などが用意されている場合もあるようです
他にもオンラインでの官庁訪問を予定している機関もあるようですから方式はそれぞれで確認する必要があるでしょう

Qどんな準備をすればいい?
説明会等で仕入れた情報や一般的な面接で聞かれる志望動機等のものを一通り紙などにまとめて、当日持っていくことをすすめします。待ち時間も試験の内といった面もありますので、気を抜かずにいたいですね
ただ個人的な意見としてですが、官庁訪問というものの位置づけは説明会よりかは緊張感を持つべきかと思う反面、いわゆる面接試験よりかは少しフランクに挑んでも良いのかなと思っています。例えばですが、控室で職員さんと比較的軽い空気でお話をする機会があったりしますし、面接官が説明会で説明してくれた方が出てくることもあったりします。その時少し個別に質問等をしたりしていると、顔をお互いに覚えていたりすることもあるので殺伐とした空気にならないこともあります。そういった面でも説明会に参加するのは大事ですね。もちろん前提としていくらフランクだと言っても礼儀や所作に手を抜くべきではありませんが。

Q複数の機関に行っていいの?
内定が出るまでは複数の機関を回って大丈夫です。しかし内定が出たにもかかわらず別の機関からも内定をもらうことは許されていません。内定が出た時点で採用活動は停止させる必要があります。
念のためですが、ここでいう採用活動の停止とは国家一般職の他の機関から内定をもらいにくことをやめなければいけないという意味です
つまりAという機関から内定をもらったら、国家一般職のBやCといった機関には訪問してはいけないということです
逆に言えば、他の行政機関(例えば特別区)の選考に参加することは少なくともルール上問題はありません(面接では当然第一志望だと伝えると思うので、道義的には微妙ですけども)

Q自分から売り込むの?それとも勧誘されるの?
基本的には自分から売り込みますが、中には逆に電話がかかってきて訪問しませんか?とお誘いが来ることもあります。ですがお誘いの多くは秋以降になると思います。電話は人材が確保できないから電話をしているケースもありますし、内定者に辞退されたから追加補充のために電話しているケースもあります。あまり大声ではいえませんが、あまり人気のない官庁が勧誘しているパターンもあります。なお誘われても無理に面接に参加する必要はありません

Q一番人気の訪問先ってどこ?
受験者の思惑によって人気という言葉の意味合いは変わってくるでしょう。
仕事の内容が面白いということでも人気になるといえますし、内定が出やすいという意味でも受験者からの人気は当然高くなります
あくまでも私の独断と偏見であるとお断りを入れた上で言いますが、
仕事の中身や面白さという事だと特許庁が人気のイメージがあります
採用予定数の多さや待遇等を打算的に考えたパターンだと法務局が人気のイメージがありますね
全体的には仕事内容で選ぶ場合は本省の方が出先よりも人気のイメージで、訪問する人もある程度自信のある人が行っている気がします。特に総務省や経産省あたりが人気のイメージですが、総務省に訪問した人のはなしでは8回ぐらい面接をしたと聞きました。私では到底だめそうです笑
一方打算的に考えて安全に内定を確保したい人には出先機関の方が人気のイメージですね

ちなみに最初に述べた受験する側の思惑の例としては
既にほかの機関等から内定が出ているので官庁訪問では攻められるorとりあえず滑り止めとして妥協できるところで良いから内定が欲しい
新卒or既卒
夜勤が有るor無い
転勤が有るor無い
採用数が多いから入れそうor楽しそうだけど採用数が少なすぎて無理そう
などなどです
これらは受験生ごとに違うので一概に何が正解という事はありません。自分が納得できる形を選んでいくしかないです。

Q第一志望から順番にいったほうがいい?
やはり定説としては、早くに訪れるほど熱意がある人だと相手に思ってもらえるだろうというところがあるかと思います。また、複数内定をとれないという関係上、志望順位が高いところから訪問するのが原則だといえるでしょう

Qいつまで訪問できるの?
人員が埋まった時点で、官庁は採用を終了しましたと各官庁のHP等に載せると思います。逆になかなか内定がもらえず、どこでもいいからと思うのであれば、時間が経っても採用活動を継続している官庁に連絡をしてみれば面接をしてくれるかもしれません。

Q官庁訪問でうまくいけば絶対内定までいけるの?
残念なことにそうではありません。日程としては官庁訪問→2次試験の順番になっています。官庁訪問で内々定→最終合格発表で不合格になってしまうという可能性があります。
何故そうなるのかと言いますと、1次試験合格は教養試験、専門試験の2つで判断されるのに対し、最終合格は教養試験、専門試験、論文試験、面接試験の4つの総合点によって判断されるためです。
たとえば、1次試験合格後の官庁訪問で内々定もらっても、2次試験の面接であまりにもよくない態度をしてしまい足切りになったとすれば、最終合格できていないので例え官庁訪問がうまくいっていたとしても内定がもらえません。
内々定をもらえた方(特に筆記試験の突破がボーダーラインぎりぎりの人)は人事院面接もしっかりと受け答えをして最終合格を目指しましょう
もっとも、官庁訪問で内々定が出ているという時点で面接の対応が悪すぎるという事はないかと思われます

Q官庁訪問に席次は影響する?席次が低いと不利になる?
席次とは合格者全体に対する自分の順位です。例えば3000人が最終合格し、自分が1000番目に総合点が高ければ席次は1000位になります。この席次がでるのはあくまでも最終合格の時、つまりは教養試験、専門試験、論文試験、面接試験の総合点によって判断されるため、教養試験と専門試験の点数のみで判断される1次試験合格発表の段階ではまだ出ていません。
試験日程的に1次合格→官庁訪問→人事院面接→最終合格発表という流れになっていますから、官庁訪問の段階で相手方が席次を把握するということは基本的にできないという事になります。ですのでイメージでいえば地方上級の一部で採用されているリセット方式のようなものと考えれば良いでしょう。筆記を余裕で合格していようがボーダーギリギリで合格していようが官庁訪問の結果にはあまり影響しないと考えてください。
ただし試験年度によっては官庁訪問と人事院面接のタイミングが逆になっていることもあるので、そういった年は官庁側も受験生の席次を把握している可能性がありますね。
その席次が官庁訪問の結果にどこまで影響するか明確ではありませんが、基本的にはそこまで影響ないとされています。

Q国家一般職は無い内定の人はいないって本当?
とりあえずの回答としてはほとんどいないと答えるのが正解になりそうです。これは実際に一般職で内定をもらって働く人と、他の機関に行くことにした等の理由から自主的に辞退した人を合算すると無い内定の人はほとんどいなくなるという意味です。
なお、国家一般職は場所さえ選ばなければ採用されるという話を聞いたことがある方がいるかもしれませんが、これも上記と趣旨はほぼ同じようなもので、それの言い方を少し変えたものです。
「場所を選ばずに訪問し続ければどこかしらは拾ってくれるところがある。」という可能性が非常に高いため、無い内定の人は出ないといわれています。厳密な意味で完全な0かといわれればそうではありませんが、多くの方は内定までいくか、ポジティブな形で辞退をするという意味で、ほとんど無い内定はいないということになります

Q内定でないンゴヽ(;▽;)ノ 心が壊れそう(·:゚д゚:·)
せっかく1日拘束されてがんばったのに、内定でないと本当にしんどいと思います。予約せずとも飛び込みで入っても面接してくれるところもあったりします。下を見ずにご縁だと思って行動した方が最終的に幸せになれると思います(*•̀ᴗ•́*)و

Q名簿組って何?
国家一般職は最終合格してから最長3年間合格者名簿に名前を残すことができます。それを利用して訪問することも可能です。たとえば、2020年の訪問に2019年の最終合格を利用することが可能であるということです。
一般的には当該年度の合格をもっていくことが普通ですので試験を受けなおしている方も少なくありません


一応ぱっと思い浮かんだのはこのくらいでしょうか。また質問等ありましたら是非コメントいただければと思います。
官庁訪問は1日で決まる人、長丁場になる人様々ですが、どうか心を折れることなく活動を続ければきっと内定をもらえると思います。
みなさんを応援しています(♥ω♥)

2021/2/10追記
2021年度の官庁訪問期間が公表されました
6/13(日) 1次試験日
7/7(水) 1次試験合格発表日
7/7(水) 9:00より官庁訪問の予約を受付開始
7/8(木) 人事院が主催する説明会開催
7/9(金) 9:00より官庁訪問開始
7/14(水)~8/9(月) は官庁訪問を行わない
8/17(火) 最終合格発表日
10/1(金) 内定解禁
https://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/ippan/2021gaiyou-ippan.pdf

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