おまけ 財政破綻論は財務省の方便

前回の記事で、財政破綻論は国民を勤労に駆り立てるための印象操作として利用されている、と書いたが、ちょうどその証拠となるような発言が財務大臣からあったので、取り上げてみる。(2021年1月22日の記者会見)

給付金を支給しない理由として、後世の借金を増やさないため、という理由を述べている。ところが、実は麻生氏は「国債を発行しても財政破綻が起こらない」ことを実はよく知っている。上の記事は読まなくてよいが、下の記事は是非読んでもらいたい。ギリシャの破綻と日本の財政破綻が全くリンクしないことを分かりやすく解説しており、経済に明るくない人でも理解できるとてもよい記事だと思う。 2014年6月16日の記事なので、この発言自体はそれ以前のものである。

この記事によれば、麻生氏は国の借金という言い方がミスリードで、発生しているのは国民の国に対する貸付金だ、という説明をしているが、なるほどと思う分かりやすい説明だと思う。その後、大蔵省(現財務省)が国の借金が増えていると騒ぎたててえらく危機感をあおっていると述べている。

今と全く言ってることが違うんですが???もちろん考え方が変わることはありうるが、この文章を読む限り麻生氏は理論的に理解し自分の考えを確立したうえで財政破綻はないという発言をしている。単なる大衆の人気取り目指したものではなければ、流れやウケ狙いで発言したものでもなさそうだ(政治家のトンでも発言にはウケ狙いのものが多い)。

記憶喪失になったのでなければ、麻生氏は明らかに確信犯的に国民を脅迫する意図で「後世の借金を増やすのか。」という発言をしている。大蔵省(財務省)の危機感をあおる方法を以前に批判しながら、自らもその方法にならっているわけだ。


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