ろめでんデイリーダイアリー

1-3 『ロシアの話(たにんごと)』ではない

 読売新聞のこの記事を読んでいただきたい。「ロシアはウクライナ進攻で、罪人を軍の身代わりとして突撃」1(読売新聞オンライン、2024年1月29日)させてるようだ。

 この記事を読んで、真っ先に私は"この取り組みを日本でもやれ"という過激なコメントがあるのではないかと思い、コメント探しのため上記サイトに紐付いたMicrosoft Newsを見に行った。すると犯罪者を盾にすることについて、肯定的なコメントが1つあった。

 正直、これは他人事ではないように思う。近年、道を踏み外した人に対する目線が厳しくなっている。悪質なクレームをしたタレントが芸能活動を引退しかけたり、20歳未満でも死刑に出来るよう法改正が起きたり、など色々とある。不祥事をした人に更正のチャンスがなくなりつつある。

 不寛容な社会になった背景は3つあるように思われる。犯罪事件の凶悪化、加害者の動機が人道的でない事件が増えたこと、さらに再犯率が増えたことだ。

 1つ目の理由を深掘りすると、同じジャンルの事件でも手段が卑劣なものが増えていることが挙げられる。例えば窃盗の場合、今ではグループを組んで高い値段がつく商品のあるお店を襲撃した事件もあった。

 2つ目の理由は、共感できる加害者が減った印象がある。殺人事件の場合、意志疎通が難しいからという差別的な動機や、好きな人に恐怖心を植え付けて別れされないようにしようとする動機、さらには自殺の手段として死刑を手に入れようとする、という動機だ。

 3つ目は、手段や動機の凶悪化で不祥事をしでかした人とそうでない人との壁が厚くなり、元やらかし魔を社会から阻害し続けた結果、元やらかし魔が"捕まってた方が安定した暮らしを得られる"として再版してしまってるのではないかと思われる。

 不寛容になりつつある、そして自然災害と軍事面で緊迫した日本でも、不祥事をした人を優先的に徴兵したりとか起きる未来が来るのではないか、と思うのである。

参考文献
1 讀賣新聞オンライン, 2024年1月24日、「ロシア軍は受刑者らによる『突撃部隊』編成、人的犠牲をいとわず…米欧の支援停滞でウクライナ軍は防衛主体に」、讀賣新聞社(最終閲覧日2024年4月27日、https://www.yomiuri.co.jp/world/20240123-OYT1T50161/ ).



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