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2020年1月11日 船橋競馬8R の 八百長疑惑について船橋競馬場の裁決委員の方とお話をしました

タイトルの通りです
2020年1月11日の船橋競馬8Rにおいて、八百長の疑惑がありました
まずはその内容をおさらいします

【八百長疑惑について】
同日の船橋競馬8Rの前後のレースである7Rと9Rと比べ馬連、馬単、ワイド、三連複、三連単の売り上げが大幅に伸びています
中でも三連複の売り上げがおおよそ通常に比べて800万円ほど多く売れています
他の券種を含めると1,000万円以上の購入があった事になります
そしてその三連複の売れ方を見る限り、5番マイネルレヴリー(単勝2番人気)、6番ジャズコンボ(単勝3番人気)、1番イーストスパークル(単勝8番人気)の馬を除いた三連複が大量に投票されており、その3頭が見事に馬券に絡まず決着したというものです


【出走表と単勝オッズと結果】
ご覧の通り単勝の7番人気、5番人気が2着3着にもかかわらず三連複の配当は1,890円という結果です
この異常に安い配当はワイドの 4 - 8 と比較してもらうとどれほど異常であるか解ると思います

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【三連複の人気上位オッズ】
2,3,4,7,8だけが異常に売れています
パっと見て解りにくい方は、4番が絡んだ馬券を上から順に追っていくと露骨に1番、5番、6番が外されているのが解ると思います
1番は最低人気なので仕方ににしろ、5番と6番は2番人気と3番人気です

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【船橋8Rの売上】
こちらもご覧の通りです
8レースだけ異常に投票されていますが、中でもこの三連複は前後のレースと比べても異常で800万円程度多く売れています
これは三連複の売り上げのおおよそ半分の金額が投入されている事になります

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【八百長の疑惑のレース内容について】
まずこの大量投票から外された馬は以下です

1番 イーストスパークル (単勝8番人気)
騎手:五十嵐 冬樹
厩舎:工藤 伸輔(浦和競馬所属)

5番 マイネルレヴリー (単勝2番人気)
騎手:吉原 寛人
厩舎:宇野木 博徳(浦和競馬所属)

6番 ジャズコンボ (単勝3番人気)
騎手:西村 栄喜
厩舎:小久保 智(浦和競馬所属)

この頭が意図的に敗退した所謂「ヤラズ」の疑惑のレースです
3頭共に八百長疑惑の絶えない浦和競馬所属です
そして八百長の第一人者と言っても過言ではない吉原 寛人 騎手が絡んでいます
ここまではまだ状況証拠ですが、5番のマイネルレヴリーと6番のジャズコンボについては敗退行為と思われる事をレースでやっています
1番 イーストスパークル 五十嵐 冬樹 騎手については目立った敗退行為は見当たりませんでした

【レースの内容】
まず、5番 マイネルレヴリー 吉原 寛人 騎手は意図的に出遅れているように見えます
ゲート後に馬が頭を上げて出遅れたのですが、この時頭を上げた瞬間、吉原 寛人 騎手は腕をたたんで、手綱を引いています
これはゲートを開いた瞬間をコマ送りしてもらったら解るのですが、手綱を引いている証拠として、持った手綱からハミまでピンと手綱が張ってます
これは手綱を引いた証拠ですね
こうなると当然馬は出遅れます、そしてそのまま後方のまま何もせずに敗退です
吉原 寛人 騎手はこのような意図的な出遅れは金沢競馬場でも散々やっておりのプロです
そしてもう1頭の6番 ジャズコンボ 西村 栄喜 騎手ですが、普通にスタートを切ってしまった事と合わせて内のマイネルレヴリーが出遅れた事によりスペースが出来てしまい先行集団に取り付いてしまいます
4コーナーに入る前は馬の推進とは逆のモーションで手綱を引いてるように見えます
そして馬の手応えが良すぎて逆らえないようにも見えます
4コーナーでは何故か大きく外を回って後ろに居た、マルヒロキングに進路を譲ります
ここまでも問題ですが更に大きな問題は、直線でもずっと手綱を抑えたまま追っていない事です
これはVTRで直線で一瞬アップになるのですが、そこで意図的に抑えているのがハッキリ解ります
そしてゴール入線の直前、3着には届かないと確信できる状態で追い出しを開始し馬が凄いスピードで伸びたところがゴールの4着という内容です
詳細はレースをご覧ください

【問題の場面】
問題のレースシーンの動画のリンクです
なおこのレースは船橋競馬史上、稀にみる超絶スローペースでレースは展開されています

5番 マイネルレヴリー(吉原 寛人)の意図的な出遅れシーン動画

6番 ジャズコンボ(西村 栄喜)の意図的な手綱を引くシーン動画

長くなりましたが以上が、1月11日 船橋競馬8Rで行われた八百長疑惑の整理です
なおこのレースの後、マイネルレヴリーは1月15日の浦和競馬10Rに出走し、12頭立て11番人気と人気を落として1着
ジャズコンボは1月16日の浦和競馬10Rに出走し、12頭立ての8番人気で1着となりました
このようにヤリ・ヤラズがハッキリしている事を申し添えておきます

【船橋競馬場の裁決委員との話について】
上述の疑惑のレースについて、船橋競馬場の裁決委員の話をしました
諸般の理由によりどのように船橋競馬場の裁決委員と話したかまでの経緯は割愛させていただきます
なおここから書く事はすべて本当の事を書いていますが(現役騎手の証言等)、私の書いている事、採決委員の言っている事の真偽については読者の方の判断にお任せいたします
また、話の内容を記載する前に予備知識です

船橋競馬場(地方競馬場)の裁決委員の方は千葉県競馬組合の組合員・職員ではありません
地方競馬全国協会等から裁決委員として千葉県競馬組合に出向している形となっております
(これは今回、私も初めて知りました)

それでは、以降の記載は会話記録ではなく議事録的な記載方法で記載します
どちらかというと質疑応答です

【裁決委員との話の内容】

:1月11日(土) 船橋競馬8Rについて八百長の疑惑がある
その疑惑(上述の疑惑内容の話をすべて説明)がある件については把握はしているのか?

:そのような疑惑があるとネット等で話題になっている事は認識している

:千葉県競馬組合は「裁決が聞き取り調査を実施した上で、問題ないと判断しているので不正はなかったと認識している」と言っていたが、その話に相違はないか?

:相違はない

:吉原騎手が意図的に出遅れた可能性がある事については聞き取り調査を行ったのか?

:マイネルレヴリー号の出遅れについてはレース直後は問題はないと認識しており、聞き取り調査を実施してはいない
また、その後(八百長疑惑が話題になった後)に改めてレースの内容を確認をしたが意図的な敗退行為とは認められないと考えている

:西村騎手が意図的に手綱を引いた可能性のある敗退行為については聞き取り調査を行ったのか?

:まず整理すると、裁決としてはレースに不正がなかったかを複数名で監視をしている
八百長の疑惑があった等は数日後に知ったが、少なくともレース後に西村騎手のレースでの行為について複数の裁決員から西村騎手が意図的に敗退したのではないかという疑惑があった為に、西村騎手を裁決室に呼び聞き取り調査を実施した

:どのような聞き取り調査を教えて頂きたい

:通常、進路の妨害、意図の解らない進路取りやレースに大きく影響を与えない行為等の確認については、レース後に電話(決裁室から控え室等への)で確認を実施して口頭確認で終わるが、今回の件については西村騎手をすぐさま決裁室に呼び、レースのVTR、またパトロールビデオも西村騎手と一緒に複数回確認をしながら事情を聴取した
西村騎手としては「内に居た臼井騎手鞍上の7番マルヒロキング号がモタれていた為、追い出しができなかった、追い出せた時にはゴールの直前だった」との事であった為、続いて臼井騎手を決裁室に呼び、マルヒロキング号がモタれた事実確認を行った
臼井騎手も「確かにモタれた部分があった」と証言をした
これは西村騎手、臼井騎手も含めて長時間、VTRを十数回にも及ぶ確認をし、どの部分でどのような事象があったのか聞き取り調査を実施し、その結果、意図的な敗退行為はないと判断した

:私が見る限り西村騎手は4コーナーで意図的に外を回り、後続馬(マルヒロキング)を内に入れたように見えている
またマルヒロキングがモタれたとの事だが、内にいる馬がモタれているのであれば、外が空いているので右手綱を引いて外にだす行為をするべきはずが、西村騎手は右手綱は一切動かしていない事は矛盾するのではないか?

:その部分については騎手の判断となり、西村騎手がとった行動は「外に出すという行動ではなかった」であると認識している

:裁決委員が見てもマルヒロキングはモタれていたと判断できるものだったのか?

:レースを見ながらの西村騎手、臼井騎手の聞き取り内容からすると部分的にマルヒロキング号はモタレていると判断できた

:私はこのレースの吉原騎手の出遅れ、そして西村騎手の敗退行為について現役の騎手3名に意見を聞いた
吉原騎手の行動については以下の3つの意見であった
1.腕をたたんで手綱が張っている為、意図的に出遅れていると思う
2.意図的でないのならばかなりスタートが下手な騎手と言える
3.意図的にもとれるし馬のクセともとれる

西村騎手の行動については以下の3つの意見であった
1.4コーナー手前のリズムは馬の推進力に逆らって意図的に抑えているように見える、直線は明らかに意図的に抑えている
2.馬の気性が悪くて4コーナーで内を開けて後続馬を通したのなら、直線はもっと外に張るべきだがじっとしたままなのは理解できない
3.明らかに手綱を抑えた行動だ

と言っているが、それについてはどう考えるのか?

:少なくともレース直後は、吉原騎手の行動については問題として挙がらなかった
繰り返しになるが西村騎手はレース直後に裁決も問題と捉えて聞き取り調査を行った為、その意見は十分理解はできる

:これを聞いても裁決としては再調査は不要と考えているか?

:レースとしての調査はこれ以上は実施する予定はない

:八百長の疑惑がある大きな問題であり、聞き取り調査が甘かったとは考えないか?
少なくともレースに出ている全騎手から見解を徴収をするべきではなかったか?

:八百長の疑惑があった事を知ったのはレース後の数日後ではあるが、西村騎手の不自然な行動は裁決としては問題と考えて聞き取り調査を実施した
その時点で全騎手に聞き取り調査をするという考えはなかった

:浦和競馬では頻繁にこのような事が実施されている
レース直前に異常投票があり、その異常投票で外された馬が敗退する
その敗退をする騎手もおおよそ決まっている
吉原騎手については金沢での八百長疑惑も絶えない騎手であり、常習犯だと世間は考えている
また、このような行為について告発すると自分の仕事に大きな影響が出てしまうため、名乗り出る事のできない騎手や調教師も存在する
千葉県競馬組合が「裁決が問題ないと言っているから不正はない」というのなら、このような不正はずっと続くのではないか?

:裁決としてはレース内容に不正があったかどうかの判断しかできない
裁決としてはレースでの公正な競馬を実施するため、慎重に問題がないかの監視と検証を行っており、今後も慎重に実施するつもりである

:異常投票が認められた場合でも調査を強化する事はできないのか?

:裁決としては投票数等について何かを言える立場にない
したがって勝馬投票券の投票数によって裁決としての調査や検証内容を変更する事はできない

:裁決としてはレース内容の検証しかできないという事は理解した
では、少なくとも西村騎手、臼井騎手以外のレースに関わった騎手にも意見を聞いていたら、モタれていたという事実以外の意見も出たとは考えられないか?

:その可能性は否定できない

:公正競馬の為にも、今回のような明らかな敗退行為が見受けられた時には、可能な限りレースに関わった全騎手に聞き取りを実施して頂きたい

:レースの間隔等があるので実際問題という事はあるが、前向きには検討する

:レースの間隔が問題なのであればレース後でも良いので実施して頂きたい
これはレースの確定有無に関わらず、公正な競馬が実施されたかどうかの確認の為にも実施をお願いしたい
それが今後の不正行為の抑止になると考えている

:それも踏まえて前向きに検討する

:裁決としてではなく1意見として伺いたいが、異常投票があり例えば騎手が意図的な敗退行為をして八百長をしていたと仮定する
そしてレースは確定となった場合、千葉県競馬組合の言うように「裁決が問題ないとしたので不正はない」となるのか?
この部分について誰も監視や調査をしないのか?

:誰も調査や監視をしていないわけではなく、地方競馬全国協会は調査を実施している
騎手免許は地方競馬全国協会が付与している為、意図的な敗退行為等の騎手の不正行為が発覚した場合は、騎乗停止ではなくそれ以上の罰則規定があり、騎手免許は剥奪される事もある
またその八百長行為等についても、地方競馬全国協会は常に調査と監視は実施している為、例えば競馬組合が不正はないとしても地方競馬全国協会の調査によって不正が発覚するという事も十分考えられる
また、地方競馬全国協会は常に不正疑惑は調査し続けている

:仕組みは理解した、では今後は然るべきところ(地方競馬全国協会)に不正疑惑の情報提示をしていく
裁決としては先ほどお願いした聞き取り調査の強化を何とかお願いしたい

:意見としては真摯に受け止める
また本日、このような話や意見があったという事を記録として地方競馬全国協会に報告をしても差し支えはないか?

:全く問題ない、それは是非ともお願いしたい

:承知した


以上です
名前は言えませんが現役の騎手3名から聞いた意見は本当です
一応は地方競馬の馬主なのでこの程度の交流はあります
今回お話した裁決の方は非常に真摯な対応と感じました
何より八百長疑惑がなくともやはりあの西村騎手の行動についてレース後にすぐさま聞き取り調査を実施していた事は良かったです
レース内の不正監視が強まれば、騎手も簡単には敗退行為ができなくなるので、聞き取り調査や意見徴収は是非とも強化頂きたいです
また今後、異常投票や不正疑惑等については定期的に地方競馬全国協会に連絡する事にしました
ほんの少しでもいいので八百長撲滅に繋がってほしいです

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