小の後に「ぶるんぶるん」って言う賢者に道を開けて貰った話。

これは本当に忘れもしないんですけど。

高校を出てから1年程大きな工場で働いてたんですが、合わなくて辞めて、小さな配達兼営業をする会社に転職しました。

その会社は10人も居ない会社だったんですが、小さいせいか、それとも社風のせいかとても楽しく仕事が出来る会社でした。

そこに変なおじさんがいました。

いや、変な人ばっかりだったんですけど、僕の好きな感じで変な人だったんです。

トイレで小を足し終わる時に、口で「ぶるんぶるん」って擬音を言って、「やっぱりワシのはデカイから振ると音もデカイわい!笑笑」って言う人でした。

でも、めちゃくちゃ頭の良い人で、正直言いますと学歴は高卒な僕ですが、全国模試でトップクラスだったりした過去があってそこそこ自信があったんですが、その人には全然敵わなかったんです。

最近東大生か何かがクイズ番組やってますよね?あんな感じでした。

雑学から、それこそ間違い探しやナゾナゾまで負けっぱなしだったんです。

仕事もしないで、そんな対決ばかりしてたのも良い思い出です。

唯一というか、僕のパンク的要素のアートワークなんかは凄い褒めてくれたなぁ。

他にも犯罪者やら何やら色んな人がいたんですが、その人と話するの大好きでした。

それでバンドが解散して、少し見失ってた時に旅に出ようと考えたのは前回のブログに書きましたが、一人暮らしでバンドで揉めたりするせいで友達も少なくて、性格的にもそんなに人に相談とか出来ないタイプだったので、決め切れずにウジウジしてたんですね。

その会社が居心地良かったってのもありますし。

ただ、一生そこで働こうとは微塵も思ってはいませんでしたけど。

そんな時、そのおじさんと一緒にトラックで仕事に出かけました。

そこで何となく、「いやあ海外旅してみたいんすよねー!」なんて凄く軽く、話のついでって感じでその人に話をしたんですね。

そしたら、その「ぶるんぶるん」おじさんが普段見た事もないような真面目な顔で、

「それはね、絶対に行くべきだよ。吉川ちゃん。絶対に行くべき。理由なんてないよ。でもそれは行くべきなんだよ。」

ハンマーで頭ぶん殴られるくらいの衝撃的な言葉でした。

30年くらい前です。

田舎でしたし、就職至上主義みたいなムードが殆どの時代でした。

そのおかげで僕は覚悟を決めて、正しく道を踏み外し、今もバカなことを沢山やって楽しく生きる事が出来ています。

それでですね、一昨年くらいにそのおじさんと再会したんですよ。

会社辞めてからずっと会ってなかったので30年ぶりくらいですか。

街中で、偶然。

「ああ!!Aさんですよね!覚えてますか?吉川ですー!」

「いや。覚えてない!!知らないし興味もないや!」

おい笑

「あ、、相変わらず人でなしですね!いや絶対覚えてるでしょ?ほら○○化成で働いてた!」

「いやー、全然知らないな。知らないし興味もないけど。。。旅は続けてんのか?」

「、、、、はい(´;Д;`)おかげさまで」

覚えとるやんけ!

短い再会でしたけどね、やっぱりこの人には敵わなかったなぁというお話でした。



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