不治の病
病室から見える大きな木から葉っぱが無くなると、今年もこの季節がやってきたなと感じます。
僕は生まれつき、アナルから加瀬亮の喘ぎ声が聞こえて来る、という不治の病に冒され、入院をしています。
加瀬亮の喘ぎ声が聞こえてくるのは、およそ1週間に1回。土曜日や日曜日ではなく、不定期の平日に聞こえてくることが多いのは、やはり芸能人の不規則で大変な日常を物語っているのだと思います。
そんなある時、加瀬亮側からもこちらの声が聞こえるようになり、アナルを通して会話ができるようになりました。長い入院生活で友達が少ない僕は、穴兄弟が増えたような気持ちでした。
穴兄弟として親交を深め、病室から見える木に桜の芽が顔を出し始めたころ、ふと誰が一番プレイが上手かったのか、誰が最も気持ちよかったのか聞きました。
すると、アナルの中の加瀬亮は小さい声でこう答えました。
「それでも僕は、イッてない。」
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