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第11,567回 千手観音 エンターキー連打王決定戦


「第11,567回 千手観音 エンターキー連打王決定戦のお時間がやって参りました。
司会の八代亜紀です。
聖地・東大寺正倉院売店前を舞台に行われる千手観音エンターキー連打王決定戦に、今年は最多の58体もの千手観音がエントリー致しました。
今年の解説はこの方、広隆寺(こうりゅうじ)弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)さんです。宜しくお願いします」
「(かすれ声で)宜しくお願いします」
「弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)さん、今年の注目はどんな点でしょうか?」
「(かすれ声で)え〜そうですね〜 人間国宝 ハッシュパピー・ジョイマン氏が製作した機械よりも精密と呼ばれる千手観音がエントリーしていると聞いています。こちらが大会の台風の目になるのではないでしょうか」
「なるほど、ハッシュパピー氏の千手観音様、注目ですね。それではさっそく千手観音エンターキー連打王決定戦のルールについてご説明いたします。58体の千手観音は一斉に横並びになっていただき、10秒間エンターキーをれんだしていただきます。エンターキーを連打した回数がもっとも多い千手観音が優勝。優勝した千手観音は、特典と致しまして国宝に指定されます。国民に広く親しまれることになると思いますので頑張っていただきたいと思います。それではスタンバイして頂きましょう」
「(かすれ声で)スタンバイ中の構えにも注目ですよ。左から2体目の観音は、『生命の息吹』という構えです。生命に息吹を吹き込むのような体勢を取ることから名付けられています。26体目の像は『ん〜言うとしたらボク〜』の構えですね。真空ジェシカの鉄板の掴みネタから一気呵成をかける戦略のようです」
「準備が整ったようです。それでは参りましょう。レディーーーーーファイ!!!」
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ピピーーーーー!!!!!!!
「タイムアップ!!そこまで!!それでは、結果を集計している間に要注目選手を振り返ってみましょう。こちらハッシュパピー・ジョイマン氏作の選手ですが…」
「(かすれ声で)これは流石の精密機械と謳われた観音ですね。まるで工事現場でコンクリを固める転圧機(てんあつき)のような動きをしています。それでいて連打の動きは繊細。一縷の無駄もありません。まさに理想系ですね」
「そしてこちらは『言うとしたらボク〜』の構えですが…」
「(かすれ声で)これは『言うとしたらボク〜』の構えの時は手が胸の辺りにに来ていますから…完全にタイムロスしてしまっています。作戦ミスですね。M-1の決勝戦でネタ選びを間違えたオードリーと同じです」
「それでは結果が出たようです。映えある第11567回エンターキー連打王決定戦優勝は!
千手を超えた"万手(まんじゅ)"観音と言わしめた、エントリーナンバー18番、蛙亭・イワクラです!おめでとうございまーす!!!」

ここで突如現れたティモンディ高岸「うーん、素晴らしい!!!!!」

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