Whispersyncの機能:端末および日米アカウントでの違い

2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻から11か月がたちました。
それ以来、本アカウントでの投稿は記事の修正、ウクライナの詩人紹介などを除いて新規投稿は控えてきました。

また、現在でも事態解決の道筋はついていませんが、既存の記事に関係しており、ロシア・ウクライナ関係ではない内容で、既存の記事の追加だとボリュームが増えすぎてしまったり、焦点がぼやけてしまう内容について、別途に記事を起こすことにしました。

そもそもWhispersyncとは?

「Whisper(ささやき)+Syncする(同期)」という単語の合成語なのは明らかですし、私がこの言葉を知った時には、アメリカのAmazonでKindleとAudibleが同期して、かつ連動すると理解していたのですが、日常的にこのWhispersyncを使うようになり、それでも日本の端末でもできないかと、いまだにトライを繰り返している(たまにですが)ようになって、あらためてよく見ると、Kindleで「読書を中断した場所が簡単に分かる」こと、「使っているどの端末からも、メモやハイライトにアクセスできること」を指しています。

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Kindle本のWhispersyncを有効にする


Kindle本で読書を中断した場所が簡単にわかります。お使いのどの端末からでも、メモやハイライトにアクセスできます。

Whispersyncでコンテンツを同期できるようにするには、この機能を有効にして、端末をインターネットに接続します。

1. コンテンツと端末の管理に移動します。
2. 設定タブを選択します。
3. 端末の同期設定(Whispersync)を選択し、端末の同期がオンになっていることを確認します。

Kindle本のWhispersyncを有効にする

また、Whispersync for Voice というのはAudibleで同じように、聞いたところまでを同期してくれる機能であって、それがどの端末でアクセスしても同期がとれている、という意味として書かれています。

つまりKindleとAudibleがさらに連携して、読み上げているところを本文でも示してくれているのは特殊な機能ということのようです。

今更ですが、知りませんでした。Whispersyncなどというから、当然、テキストと読み上げの同期のことかと固く信じておりました。
もちろんアメリカのAmazonで、かつスマホのアプリを利用するとそれが実現できています。

米国Amazonの提供するWhispersyncの便利な機能とその使い方

うちのアカウントでも一番アクセスを稼いでいる記事がこちらです。上述した、Kindle本とAudibleの朗読音声を連動して読み上げている個所を表示してくれる機能を提供していますが、2023年1月28日現在、日本のKindle/Audibleではそれは実現されていないようです。

Kindle Paperwhite では、米国Amazonで購入したKindle本の読書とAudibleの朗読の切り替えができるようになった

上記の記事を書いたときには、Kindle端末ではAudibleなどのダウンロードや再生ができていなかったのですが、Kindle Paperwhite以後、Bluetoothで連携したイヤフォンやスピーカー経由で音声朗読ができるようになっていたようです。

こちらは2018年の記事ですが、私も過去にKindle PaperwhiteでアメリカのAmazonにログインして試したりしたのですが、うまく機能していなかったのは、何か設定が悪かったかもしれません。

注意:Kindle Paperwhiteでできるのは、Kindle本での読書かAudible朗読のどちらか一方の機能のみです

「Kindle本の読書とAudibleの朗読の切り替えができるようになった」と書いているのは、文字通りです。

スマホのアプリのように画面ではKindleの読み上げ部分にマーキングが移動しながら、今読んでいる個所が表示されるといった機能までは提供されていません。

つまり、Kindle本を読むときは読書ができるのみ。Kindle Paperwhiteで朗読に切り替えると、Kindle本の画面は消えてAudibleの朗読再生ができるのみ。ただし、どちらで読み進めても読んだところまでは同期がとられていて、続きから表示されるようになっています。

アプリ・端末とアカウントと、機能の相関関係

文字で並べて書いても分かりにくいと思うので、スマホのKindleアプリと、Kindleの端末を縦、日米のアカウントを横に4つのカテゴリに分けて、それぞれできることを整理してみました。

アプリ・Kindle端末とアカウントの関係

① 米国Amazonアカウントで、スマホのKindle アプリ:Kindle/Audible連携

これは、既にこちらの記事で紹介した内容です。今のところ最も便利で、かつスマホとイヤフォンだけで完結しますし、個人的にもとっても役に立っています。

② 米国Amazonアカウントで、Kindle端末:Kindle/Audibleの切り替えのみ

これが今回あたらしく追加した内容となります。以前は私のKindle端末ではできていませんでした。

今回、改めて自分のKindle Paperwhite端末でアメリカのAmazonアカウントでログインしたライブラリー画面がこちらになります。
以前は見えなかったのですが、赤枠で囲ったようにAudibleの音声データも購入済みであることが表示されていますし、Audibleだけ購入された本も表示されていることが確認できます。

Kindle Paperwhiteに米国Amazonアカウントでログインしたライブラリー画面

このライブラリーの左上にある、スターウォーズ・ハイリパブリック、「Light of the Jedi」を開くとこんな感じになります。

Kindle本を開いたところ。

画面上部をタップすると、メニューや現在のページ情報と合わせて、音声データを示すヘッドフォンマークが右下に表示されます。


Kindle本の音声データを示すヘッドフォンマーク

このヘッドフォンマークをタップすると、音声データ画面に切り替わります。上記の本のデータはダウンロードしてしまったので別の本の画面になっていますが、下図のように「Tap to download」と表示されます。これをダウンロードすると再生ボタンが有効になり、音声が聞こえるようになります。

Kindle で音声画面に切り替えたところ

下図は音声ダウンロードが終わり、Bluetoothでイヤフォンに接続して音声を聞いている画面です。左下にあるように、再生速度を切り替えることもできます。

音声のダウンロードが完了し、Bluetoothで音声を聞いている画面

ただし、Kindle本とこのAudible画面を切り替えて聞くことができるだけで、スマホのKindleアプリでできた、Kindle本を読みながら音声を聞いて、しかもKindle本で読み上げている個所を表示してくれる、といった便利な機能は提供されていないようです。

スマホのKindleアプリで、Whispersync機能を使って音声も聞いているところ

スマホのKindle アプリで便利なWhispersync再生についてはこちらの記事をご覧ください。

これは、あまり外にでることがなく、Kindle本をメインにして自宅でWiFiスピーカーが常設されている環境の方であればとても便利だと思います。

またKindle本の読み上げの際に、該当箇所の表示まで不要な方にも便利な機能だと思います。

③ 日本のAmazonアカウントでのKindleとAudibleのアプリ:連携機能なし

日本のAmazonでは、Kindle本、Audibleの音声朗読のどちらも連携していないので、個別のアプリで個別に楽しむしかありません。

④ 日本のAmazonアカウントでのKindle端末:Kindle本のみ

上記③と同じですが、日本のAmazonでは本と音声の連携がされていませんので、Kindle本からAudible音声に切り替えての朗読にすることもできないようです。

日本ではKindle/Audibleの連携ができないのは、文字体系のせい?

アメリカで既に何年も前から実現・実装されている機能が、日本のアカウントでは提供されないのはなぜなのでしょうね?
表音文字だと音声データとの連携が簡単だから?

ボーカロイドで実現できることがそれほど難しそうに思えないのです。

掛かるコストに比べて売上が低い?
これはあるかもしれませんね。アメリカのKindle本やAudibleはそのままでも勝手に世界中で買ってもらえる。
Kindle/Audibleの設定に掛かるコストも、十分回収可能でしょう。

あまり英語絶対主義論者になるつもりはないのですが、英語の優位性にはちょっとうらやましい面がありますね。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
何か質問などございましたら、ご遠慮なくコメントにご意見・ご質問をくださいませ。

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