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ロシア映画 「運命の皮肉」
最近、日米のAmazonを利用するようになって、日本のAmazonでは高額なものがアメリカのAmazonでは安いものがある。仮に値段が同じでもアメリカのAmazonの方が機能が多い(KindleとAudible のWhispersyncなど)ということがいくつかありました。
今回、ロシア映画でも同様の事例が確認されたので、紹介することにいたします。
ロシア映画の記事
スマホにロシア語の辞書アプリをダウンロードしてから、はや3年が経とうとしていますが、ロシア語の勉強はあまり進んでいないです。
しかしながら、ロシア関係のニュースやツイート、ブログなんかは目に留まって読んだりするので、ロシア映画についての記事なんかも目を通していると、「これは前にも紹介されていたな」みたいな映画が出てきます。
運命の皮肉
今回の「運命の皮肉」もその一つ。
そしてどこで紹介されているのを見ても、これはロシア人が年末には必ず見る映画などと書かれていて、しばらく前にはロシア人の教授が「この映画を見ることはロシアを知ることなので、(学生の)皆さんには見てもらう」といって鑑賞させていたような記事を読みました。
そんな中、極めつけはNHKのロシア語講座も担当しておられた鳥山祐介先生が次のようなツイートをされているのを目にした。今からほんの3週間ちょっと前のことでした。
『運命の皮肉』ってロシア関係者と話すとほとんど全員観ていそうな勢いなのだけど、日本版DVDは手に入らないし(私も授業で見せたらいいかなと思って昔探したけど結局入手できず)、実際どれだけ広く知られているものなのだろうか
— toriyamayusuke (@toriyamayusuke) February 19, 2021
鳥山先生のツイートに、今でも(日本の)Amazonで12,500円という値段がついているとリプがついていて、それは2021年3月14日15時30分現在でも全く同じ値段となっています。
ところで、こちらのnoteに記事を書くようになって、日本のAmazonなら高くてもアメリカのなら英語字幕でもっと安く売っているのではないか?と思ったので調べてみた結果がこちら。
横から失礼いたします。
— ロラン (@RolanAC) February 19, 2021
同じ作品がアメリカのAmazonですとNTSC のDVD(ロシアで多いPALでなく、そのままアメリカや日本で見られるもの)が、ロシア語音声に露英独仏西の字幕付きで2,200円ぐらいですね。
届いたら見てみようと思います。https://t.co/mvtn7rypsX
このアメリカのAmazonの紹介でも、字幕は露・英・仏・独・蘭・西がついていて、本体が14.99ドル。配送料6ドルで約21ドル。2,200円ちょっとの値段で買える。それで実際に買ってみました。
注文してから約2週間で太平洋を渡って日本に届いたDVDをセットしてみると…
なんと日本語のメニューに日本語字幕まで
驚いたことに、最初の画面で言語設定が「日本語」と「English」が選べるようになっています。
え?日本語?
DVDケースの記載ではメインメニューが露語・英語となっていますが、ゲーム機とパソコンのどちらで再生してもメインメニューは日英。
— ロラン (@RolanAC) March 4, 2021
スペイン語字幕も(当然ですが)表示。
アメリカで売ってるロシア映画は、実は日本語字幕がついているのもあるかもしれない。 pic.twitter.com/Q1cPkeTwkn
このツイートでは、スペイン語字幕を表示させたが、その次のトップメニューから字幕を選ぶと、露英仏西独日が選択できる。オランダ語は入っていないようだが、とりあえず私は困らない。
アメリカのAmazonで買った #運命の皮肉 今日、届いきました。
— ロラン (@RolanAC) March 4, 2021
驚いたことに露英仏西独日の字幕あり。2,200円で手に入りましたが驚くほどのサービス精神。
ケースには日本語とは一言も書いてないですが、再生したらこの通り。画像が斜めってますが、ご容赦を。 pic.twitter.com/yowhJBLCsD
RUSCICOのおかげ?ジブリ作品のロシア語版も取扱い
DVDの最初に、RUSCICOのロゴが表示されるのですが、RUSCICO、「Russian Cinema Council」制作のものでロシアの映画配給会社だと思います。
なんでこんなにサービス精神旺盛なの?と思うほど。
念のためRUSCICO: Russian Cinema Councilのホームページに行ってさらに驚いたのがジブリの「コクリコ坂から」がリストにありました。
残念ながら、現在の状況ですべての販売を一時停止しているようなんですが、今のこの状況が収まった暁には日本への販売もやってくれるならありがたいですね。
とは言え、今現在はRUSCICOでは販売してくれていないですし、少なくとも日本で12,500円が最低価格の映画が、アメリカのAmazonでは2,200円から2,250円程度、つまり5分の1から6分の1の価格で買えるようです。
アンナ・カレーニナの字幕は英仏のみ
ちなみに、1967年版のアンナ・カレーニナもアメリカのAmazonで買ってみましたが、こちらは「KINO International Corporation」版で、英語と仏語はありましたが日本語はありませんでした。
Kino International Corporationはアメリカの映画ディストリビューターのようなので、ロシア映画の日本語版には関心がなさそうですから、仕方ないかもしれません。
Kino International Corporationは2009年にLorber HT Digitalと合併して、現在はKino Lorberとなっているようです。
もしかすると、RUSCICO版の映画でアメリカで発売されているものは、表記されていなくても日本語の字幕もついている可能性があります。
アメリカのAmazonのページではRUSCICOの表記が見つからないのですが、同じ商品のイギリスのAmazonではRUSCICOと記載されています。こちらを買ってみて、確認してみることにします。
こちらの作品もアメリカのAmazonでは配送料込みで36.88ドル≒3,950円。日本のAmazonではPrime対象品で7,590円。1.9倍の価格差となりますね。
書かれているレビューなどを見ると、4,000円ほどで買えた時代もあったようですが、今後はますます希少価値が高くなりそうです。そしてアメリカのAmazonで買うならほぼ同じ値段で入手できそうなので実際に買ってみて試してみることにいたします。
結果がわかりましたら、改めて共有しますね。
2021年3月28日 追加
アメリカのAmazonで買ったRUSCICO版「戦争と平和」、届きました。
そして、予想通り日本語字幕付き。
こちらに記事書きましたので、合わせてご覧ください。
同じ様な映画などが必要な方がいらっしゃいましたら、ご参考になさっていただけると嬉しいです。