見出し画像

古き良き時代の公式ガイド:To Buy or Not To Buy...

一か月程前ですが、アメリカのドラマの公式ガイドブックが、2014年頃を境に出版されなくなっていることを取り上げました。

これには十分な理由もあって、インターネットが広く普及するまではドラマ番組の制作者の意図だったり、出演している俳優たちのインタビュー記事等が簡単には手に入らなかったので、公式ガイドという形で出版されたものでなければ手に入りませんでした。
しかし、インターネットが日常になり、Fandomのようなサービスも提供されるようになってくると、書籍の制約(スペースを取る、検索が索引以外しにくい)といったことから、ライトなファン層はネットで十分となっていき、そして以前ならグッズを買い集めてくれていたようなコアなファン層だけでは利益がとれなくなった結果、公式ガイドブックなども作られなくなっていったのでしょう。

そんな中、唯一の例外がスターウォーズでして、ジョージ・ルーカスが第1作目『新たなる希望』を1977年に公開してから無限に拡大し、実写版スカイウォーカー・サーガとされるものだけで、9作品。
アンソロジー・シリーズが2作品。
アニメーション映画「クローンウォーズ」1作。
さらにテレビシリーズもクローンウォーズや、反乱者たち、レジスタンス、ビジョンズ、バッドバッチなどのアニメ作品、マンダロリアン、ブック・オブ・ボバなど、とどまるところを知りません。

ここまでくると、スターウォーズは単なる「娯楽作品」などというカテゴリをはるかに超えてしまっています。
実際、新三部作で監督を務めたエイブラムスはデイジー・リドリーに「スターウォーズは人々のための宗教だ」と語ったことが明らかにされていますが、そう、まさしくスターウォーズは宗教「のような」ポジションを占めつつあります。

であれば、スターウォーズに関する「公式ガイドブック」は、単なる映画ガイドのカテゴリを越えて「聖典」と言うべきであって、その出版が途絶えることは信者にとってもあってはならないことでしょう。

かくいう私も、スターウォーズ関連の公式ガイドのようなものを何冊も買っていますし、中にはこのような現代の地球に住んでいる日本人にとっては、現実的にはなんの利益ももたらしてくれない地図まであります。

他のドラマと違って、スターウォーズだけは、このような本も新しいシリーズなどの設定を取り込んでは改定版が出版されていくに違いありません。

消えゆく公式ガイド:買うなら今がギリギリ限度

スターウォーズのように恵まれた世界を構築できたものは別として、他の有名作品についていえば、たぶん今が「書籍としての」購入の限界ではないかと思います。

「書籍としての」とわざわざ断りを入れましたが、後述するように「Firends」などの25周年記念のガイドブックなどは電子書籍でも発売されていますので、そちらであれば「在庫限り」などの心配はあまりないことでしょう。

しかし、上述しましたように「書籍として」公式ガイドブックはその使命を終えており、流通している在庫がさばけてしまった後は、もう新しいガイドブックは作られないと思われます。

そんなわけで、自分のライブラリにないものも含めて、いくつかチェックしてみました。

定番:Friends

まずは必ず言及される定番ドラマのFriendsから。

"Friends"... 'til the End: The One with All Ten Years

こちらは、シーズン完了後に出版された公式ガイドです。当時は日本語のガイドもあったようですが、Amazonでもなかなか見つけられません。
中古なら1500円前後で買えますが、新品なら30,000円の値段がついています。

さすがにこの価格ですと、アメリカのAmazonで買った方がプレミアム付きでも半額で買えますね。

FRIENDS FOREVER 「フレンズ」─6人は永遠に友達!: 25周年記念オフィシャル・ガイドブック(日英)

こちらは25周年記念で出版された公式ガイドブックの日本語版。英語版が2019年の出版ですが、翻訳版は今年の6月ですので、まだ出たばかりと言えますね。
これらは出版年が新しいこともあって、日本語版についてはKindle Unlimitedで提供されています。

こちらは英語版です。ちょっとだけ高いですが日本語版とも全く同じサイズだったと思いますね。こちらもKindle版がありますが、さすがにKindle Unlimitedの提供はないようです。

Friends: The Official Cookbook

今回の記事を書いていて、さすがFriends!と思ったのがこちら。
なんとオフィシャル・クックブックまで出てました。

Full House/Fuller Houseが見つからない!

Friendsと1・2位を争う人気のFull House。なんですが、なぜかこのガイドが見つかりませんでした。
ちょっと信じがたい。「Unofficial Guide」なるものはありまして、2015年発売なんですが、日米のどちらでも現在、入手不可となっています。

不思議ですね?

The Crown

Netflix制作で有名になったエリザベス女王就任からのイギリス王室を描いている「ザ・クラウン」。
これは買っておくべきかもしれません。
単にドラマの公式ガイドということばかりでなく、イギリスから見た近・現代史的な性格の本でもあります。

今後も出版されるかどうかわかりませんが、この1および2の時代は、資料としても貴重ではないかと思います。

Dawson's Creek

ケイティ・ホームズがヒット街道を驀進して有名になった作品。日本語のガイドは見つかりませんでした。
DVDは持ってるから、この際買っちゃおうかな。

Twilight Series

雨と霧の町フォークスに引っ越してきた高校生ベラと、そこで彼女が出会うヴァンパイア・エドワードとのロマンスを描く有名な作品。
ヴァンパイア・エドワードを演じたロバート・パティンソンは、ハリーポッターでセドリック・ディゴリーを演じて日本でも有名になり、この映画の後も順調にキャリアを重ねて、なんと次作はバットマンのブルース・ウェイン役。
ハリーポッターのセドリック役からエドワードの陰のあるエドワード役の作りこみも見事で、映画も5作まで作られました。
こちらは早い時期からKindle版が作られていますね。

ここまで来て、なぜか最後のPart 2はミュージック・スコアしか見つかりません。ちょうど『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』が上映されたのは2012年。
上述した2014年が端境期にあたることから、その影響はトワイライト・サーガでもあったのかもしれません。

Ally McBeal

前回の記事でも紹介した『アリー My ラブ』ですが、改めて購入した公式ガイドを見てみると、シーズン2までのエピソード紹介で終わっていました。

この番組が放送されていたのは1997年から2002年の5シーズン。公式ガイドも十分、発売されていてもおかしくないと思うのですが、2シーズン分だけしかありませんでした。

Star Wars: The Clone Wars

スターウォーズは、これからまだまだビジネスとしても拡大してくのは間違いありませんが、ちょうど来年の3月29日に発売のこちらは取り上げておきましょう。

Supernatural

前回の記事でも取り上げました『Supernatural』
全15シーズンも続いたSFドラマの金字塔ですが、公式ガイドはシーズン7で終わりです。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

今、購入を迷っているのがこちらの『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のガイドブック。4姉妹を演じる女優がエマ・ワトソン、シアーシャ・ローナン、フローレンス・ピュー、エリザ・スカンレンですよ?
こんな作品は、もう二度とないんじゃないかと思うと、買わないなんてありえないと思うほど。

なんか文章が最初と最後で矛盾してますね。
さっさと買っておきます。

公式ガイドの終焉と言いつつ、出版社も売れるものはちゃんと作ってくれるわけで、この辺は自然ななりゆきと言えましょう。

他にもありましたら、追加するかもしれません。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

コメントなどいただけましたら、うれしいです。質問・意見などお寄せください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?