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近未来の日本経済のあり方

16~17世紀の資本主義の勃興期においては、市場経済を通じた取引が活発になり、商業資本が中心となって、様々な物資の流通や国際貿易が拡大するようになった。

それにつれ、ヨーロッパでいわゆる科学革命が起こり、その基本的な体系化のため、ニュートン力学が成立したことと並行しているだろう。

18世紀後半には産業革命がおこり工業化を急速に展開させていったがその発展の経緯は、石油・電力等の「エネルギー」の大規模な生産・消費と軌を一つとする。

運動エネルギーの法則が科学の面で社会や産業を「エネルギー」という概念で定式化定型化したが、従来の力学が不十分だとの思いが熱力学や電磁気学などの誕生となりその理論が、社会構造を変革することとなった。

そうした進展は、列強による植民地化と資源の争奪戦となって二度の世界大戦にまで至るが、ケインズ政策の時代とも言える20世紀後半には、単なる物質・エネルギーの消費にとどまらない「情報の消費」が展開していったのだ。

「情報の消費とは何かと説明すれば、ITやインターネット等を超えたもので、商品の価値を決めるそのデザイン性やブランド等を含みIT技術と金融グローバリズムの結びつき、現代の資本主義の基調そのものである。

物の増加を経済の進歩とみるこの手の社会は当然情報と物あまり現象を生み出し飽和的停滞をもたらす。

よってその先に新たな更なる消費的価値というべきものの模索をせざるを得ないのだ。具体的には「物余り市場経済」からの脱却であろう。さらに言えば循環型社会の構築である。

生活や消費に必要なものを差し支えないような量や質の生産に抑える社会構築である。

日本人の幸福感は世界主要国では最低の部類、43位という。社会インフラも充実し、戦争もなく希望すれば遜色のない教育も受けることが可能である。

国民皆保険で問題はあるといっても国際基準を超えた医療も受けられる。なのに、日本人は何に、不満なのだろう。

集団力を強調する国民性にも問題はあります。このような性向は体制側から見るとコントロールしやすいのです。

コロナ感染症では良いも悪いもこのような国民性が大きく表面に出てきました.ある面危険ものです。マスコミは、一律に同じような報道をし、同じ見方で、意見を言い、同じような番組を放送しています。まるで打合せをしているように見えます。

右向け右と言ったように、同じ見方で、同じように批判や違う意見を言わない社会は戦前の体制翼賛会として経験しています。

多くの日本人がこの没個性的社会に希望を見出していないのだと思う。そのような社会を脱皮するためにも循環型社会の構築は大事となります。

今までの行き過ぎた社会は、個人の人権、個々の権利を無視し、モラルの低下を発動し、弱者に厳しい社会を助長してきました。そのため、子供やペットの虐待は後を絶ちません。

そんな社会では誰も幸福感を持てないのです。
アルキメデスが比重を発見し、ニュートンがリンゴの落下を見て万有引力の発見をしました。最近では日本人が青色の発光ダイオードの量産化でノーベル物理学賞を受けました。

またアルカリイオン電池の開発も日本人です。それらは、循環型社会の基底ともなる低炭素社会の構築に大いに貢献しています。アルキメデスやニュートンが社会を大きく変革したことは何気ない科学や技術こそが社会の変革に大事であることを歴史が語っているのです。

日本には資源がありません。エネルギー材も食料も大半輸入です。挙句の果て大気温暖化で災害に苦しみ、捨てる食料の多さを顧みない反面、貧困国では多くの子供が栄養不良による感染症拡大で亡くなっています。

こんな理不尽なことはありません。資源がない代わりに日本には優秀な人材がそろっています。先に挙げたように教育制度もあります。
景気浮揚も財政の規律化からいって公共事業投資万能でよいのか、曲がり角です。

以上の事から人間を幸福にするであろう科学の手法を産業に向けていかねばならいのです。

具体的には、日本発の重粒子線がん治療技術の高度化・海外展開。PSI細胞による再生医療の発展。「はやぶさ」・「イカロス」、特に面白いのが、宇宙エレベエータです。宇宙における引力や重力などを応用しロケットなど爆発や暴走の危険もなく宇宙を安全に往復できる夢の乗り物です。

宇宙エレベーターは科学者やSFファンの間で古くから知られていましたが、技術上の課題、特に宇宙から地上へ吊り下ろせる強度を持つケーブル素材がないために、夢物語にとどまっていました。

 しかし1991年、この条件に応えられる素材「カーボンナノチューブ」が日本で発見されました。日本はカーボン素材の開発製造は世界一です。これを機に宇宙エレベーターの議論が日本において多いいに加速され、多様で具体的な建造計画が提案されることを望みます。

米国では研究者が集まり国際会議が開催されたほか、宇宙エレべーターの技術開発のための競技コンテストも毎年開催されています。このような夢と思われる技術開発こそが未来を拓くツールとなるのです。真に日本社会の変革を目指すならひと時の遅れも許されない大きな飛躍のチャンスとなる案件です。

火星にエレベーターがつながり、移住が可能になって無尽蔵に眠る資源を活用出来たら日本社会は大きな繁栄を遂げるでしょう。

来年の初夢には相応しい話題でしょう。政治と産業界、科学技術力が有効に結びつけば日本人なら達成できる可能性があります。

大林組が2012年に発表した内容ですが、地球と月の間の距離のおよそ4分の1に当たる高度9万6000kmに時速200kmで1週間の時間で辿り着く計算となっています。

さらに高度3万6000kmの地点には中間ターミナルに当たる静止軌道ステーションを設置する構想もあります。

ここまでの高さになれば無重力状態に当たるため建設上の制約もなくなって大きな施設も作れるとのことです。具体的には六角柱になるユニットを66個組み合わせて居住区や実験施設、さらに観光客が喜ぶ宿泊施設や観光施設も設置するとのことです。


完成すればエレベーターに乗るだけで宇宙に行けるのでロケットと違って特別な訓練も必要なく老若男女問わず気軽に宇宙旅行を楽しめます。

また打ち上げに大量の燃料を消費する必要もないのでコスト的にはロケットの数十分の1にまで抑えらるそうです。

当に大林組頑張れです


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