『サフラジェット』

東京都知事選の期間中に蓮舫氏が白いスーツを着ていたことを新聞記者が揶揄したことで、何人もの方がX(旧ツイッター)でサフラジェットについて言及しました。
女性の歴史において、参政権はとても重要なテーマです。
「サフラジェットってなに?」と思われた方にお勧めの本がこちらです。

『サフラジェット 平等を求めてたたかった女性たち』
  デイヴィッド・ロバーツ/著 富原まさ江/訳 2021年 合同出版

1800年代半ばから60年以上にわたるイギリスの女性たちが選挙権を求めた闘いの歴史の本です。
とはいっても難しい本ではなく、高校生以上であればどなたでも読めると思います。
この運動に関わった女性たちを一人一人紹介し、何をして何をし得たか、またはし得なかったかが、明快に書かれています。
暴力的な活動もあり、逮捕されて病気になったり、活動中に命を落とした女性もいます。
普通選挙権が尊い犠牲の上にあるのだということがよく分かります。
それと同時に、なぜここまでしないと平等な権利が得られないのかという怒りも感じますけれど。
さらに理解を助けてくれるのが、著者自身によってつけられたとても美しい挿絵です。
例えるなら、安野光雅風?
巻末には世界中の運動家が紹介されていて、日本からは石川房枝氏が紹介されています。

税込2860円とそれほど高くない本ですが、購入するには一つ欠点がありまして…
縦31㎝とかなりの大判なんです。その代わり127ページしかないので背表紙は2㎝もありません。
お近くの図書館にあるといいのですが。

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