反戦こそ正義

与党の政治家が公然と先制攻撃を口にしたことに非常に驚いています。電磁波とはいえ、それは相手に攻撃の口実を与えます。

どこの国を対象にしているにしろ、相手国の攻撃拠点が一箇所であるはずはなく、それどころか移動可能なはずです。日本でも「基地」という名称を使っているのは航空自衛隊と海上自衛隊で、陸上自衛隊は「駐屯地」と言っています。なぜなら、有事の際に今いる場所を離れて移動展開することが可能だからです。北朝鮮が海上の軍艦からミサイル発射に成功したニュースが流れたのはかなり前のことです。つまり、把握している基地を運良くすべて無力化できたとしても、相手の攻撃力をすべて削ぐことは難しいのです。一つでも漏らせば、自国民に被害が及びます。完璧なことなどこの世にありません。争いが長期化すれば、大勢の人が死にます。自衛隊員も一般市民も。

あの愚かな戦争の教訓をもう忘れたというのでしょうか。先制攻撃をすれば勝てるという幻想を抱いて宣戦布告と間を置かず真珠湾を攻撃したものの、アメリカの攻撃力すべてを無力化することはできず、結局双方、さらにはアジア環太平洋の国々にも甚大な被害を出したことの反省をしていないのでしょうか。

先日、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退しました。その後を支配したのは、周知の通りタリバンです。結局、アメリカはアフガニスタンの統治に失敗したのです。どこの国であれ、軍事力で物事を解決できる時代ではなくなったのです。

国を守る最良の手段は、外交です。仲良しの国は攻めてきません。仲良しの国が多い国も、攻められません。隣国はもちろん、遠い国とも仲良くし、何かが起きたときに支援してもらえるように外交努力をすべきなのです。

間違っても、先制攻撃を口にするような議員を首相にしてはならないのです。衆議院議員選挙では、よくよく考えて投票に行きましょう。

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