見出し画像

20年ぶりにリベンジを果たした話

テレビゲームを遊び始めた場合、基本的には最後までクリアしたいものである。
だが難しくてどうしてもクリアできなかった・・・
そんな経験はゲームを遊んでいる人ならば誰しもある経験であろう。

当然私もいくつもある。
そのうちのひとつがニンテンドウ64で発売された「風来のシレン2」(以下シレン2)だ。

2000年に発売されたこのゲームは、当時の私も即座に買ってもらって遊んだ。
そしてほとんどのダンジョンはクリアし、やりこみ要素のひとつである「もののけ王国」も完成させるほど遊んだ。
しかし、とあるひとつのダンジョンがクリアできなかった。
そのダンジョンは「最果てへの道」
不思議のダンジョンシリーズお馴染みの「もっと不思議のダンジョン」「フェイの最終問題」系である。
持ち込めるアイテムは大きなおにぎりのみ、アイテムは全て未識別、そして目的地は遥か遠くの99F。
そんな条件で挑むダンジョンに挑んでは返り討ちに合い、いつしか遊ばなくなっていた。

その後も不思議のダンジョン系は好きなジャンルであったが、どのゲーム作品でもこの類いのダンジョンはクリアすることが出来なかった。
むしろこのシレン2が一番クリアに近かった。
最高記録は64F。モンスターハウスに投げ飛ばされ、万策つき脱出せざるを得なくなったので泣く泣く帰還したのである。

そんな苦い記憶があった「シレン2」を、私の友人が突然ニンテンドウ64ごと買って遊んでいる様子をツイッターにあげていた。
そのときに私は久々に挑みたくなり、起動したらセーブが出来なくなっていた。
その時の様子は下記で記事としている。

この記事のあと、私は新たにソフトを買うべくネットで探したり中古ショップを探したりしてようやく手にいれた。
全てはあのダンジョンにリベンジするため。

以下は最果てへの道にリベンジを果たしたときの記録である。

序盤

悪くない滑り出しであった。
メイン武器として申し分ないどうたぬきを手に入れることが出来たからだ。
さらに「入れる」の杖を2本店で発見。これは「草受けの杖」「草投げの杖」のどちらかだ。どちらも草を入れることで効果を発揮し、入れた草の効果を杖の使用回数分使うことができる。
よくきき草とちからの草が識別済みで持っていたため、大将どんをつくって杖の魔法弾を反射させ、ちからの最大値をガッツリあげることが出来た。
その分というべきか、盾が貧弱だった。そして最果てへの道に非常にありがちである食料問題
にぎりへんげがさっぱりでなかったため、おにぎりがさっぱり稼げなかった。
しょうがないのでなけなしのおにぎりをマゼルンで合成し、「飯」印を付けた。これで多少は持つようにはなっていた。

序盤が肝心なこの「最果てへの道」
まぁまぁ順調と言える内容であった。ここまでは。

事件発生

寝ているマゼモンを発見。これ幸いと合成に勤しむ。

メインとしていたオオカブトの盾に弟切草を2つ合成。これで貧弱な盾が多少はマシになる・・はずだった。
アイテムを3つ飲ませ、さて倒そうとしたところ・・

画像1

マゼモンへの矢が外れ、マゼモンの足元にあった落とし穴が起動しマゼモンは落ちていった。当然マゼモンが飲みこんだ盾は消失である。

公式ファンブックの「ビックリの壺」にのってそうなくらいの珍プレイをやってしまったのだ。
この事件が起こったときは私も大笑いしてしまった。こういうことがあるからシレンは面白いのだ。
しかし絶望的なことに変わりはない。
今回も駄目かなと思いつつも、ここですぐにあきらめるようではシレンジャーではない。手元に唯一残った未強化の地雷ナバリの盾を手にもって先に進んだ。

~20F

画像2

なんだかんだで到着した20F。
運良く19Fにてこの「最果てへの道」にてプレイヤーたちの中で三種の神器と呼ばれるアイテムの一つ、「透視の腕輪」を手に入れることが出来た。
これはフロアのモンスターやアイテムの位置が分かってしまうというかなり強力なアイテムだ。

画像3

このようにモンスターハウスの位置も丸わかり。
だが今作の腕輪は壊れる仕様だ。
攻撃などを受けるとヒビが入り、そのまま攻撃を受け続けるとやがて壊れてしまう。
なので要所要所で丁寧につけ外しを行い、慎重に慎重に進めていった。

~30F

ついに訪れる運命の30Fが迫っていた。
なぜならばここから先はシレンシリーズお馴染みでかつ凶悪モンスターである「アークドラゴン」が出現するからだ。
このアークドラゴンはフロアの壁を貫通しシレンにホーミングする炎を吐いてくる。
つまりどこにいてもドラゴンの炎に焼かれるというとんでもないモンスターなのである。
幸い出現率は低く、炎を吐いてくるのは1ターン毎ではなく数ターンに一度であるものの、1匹でも出現すれば延々と焼かれてしまう。
なのでここにくるまでにそいつへの対抗策が出来上がっているかが問題なのだが、一番の対抗策である「ねだやしの巻物」が手元になかった。

「ねだやしの巻物」は読むのではなく投げてモンスターにぶつけることで、そのモンスターが以後出現しなくなるという強力な効果をもった巻物。
店でしか手に入らず高額なので、大体は「白紙の巻物」に書いて使うことが多いのだが、
今作の「白紙の巻物」は一度本物を読んだことがないと使えない仕様だ。
昔遊んでいたときは当然読んだことがあったが、今回は新規に始めたデータであるため一度も読んだことがなかった。

そうしてたどり着いてしまった30F。

画像4

序盤で出た草受けの杖・草投げの杖がまた出たことで、ちからの増強を何度か行うことができたため、モンスターとはかろうじて渡り合えている。

画像5

だが印が不安材料。
未だに薬草が出ないので三種の神器の一つ「回復の剣」が作れていない
「回復の剣」は敵に与えたダメージの1/3回復できるという剣。有ると無いとでは天地の差がある。

画像6

盾は魔法を跳ね返す能力を持つ「やまびこの盾」通常攻撃をかわしやすくなる「見切りの盾」を合成できたものの、相変わらず地雷ナバリの盾のままだ。
杖くらいしか有効な対抗策がないので、どうかあまりアークドラゴンが出現しませんようにと祈りつつ進んでいった。

~40F

この「最果てへの道」では、30Fから59Fは「モンスターの壺」が他の階層と比べると多少でやすいという特徴がある。
「モンスターの壺」はモンスターを1匹捕まえて味方にできるという強力なアイテム。
拾えればかなりクリアはしやすくなる。
なのでこの階層は全ての床落ちアイテムを確認しつつ進むことにした。

アークドラゴンに怯えつつも進み39F。
そろそろでてほしいなと思っていたころ・・

画像7

ようやくモンスターの壺を拾うことができた。
ここで捕まえるべきモンスターは・・「マルジロウ父」
こいつはモンスターを転ばせる能力を持つ。モンスターが転ぶとアイテムを一つ落とすのだ。こいつでアイテム稼ぎをしようという算段である。
これによりようやく「薬草」を入手。
さっそく「回復の剣」を作成し、どうたぬきに合成。

画像8

かなり安定といえる状態にもっていくことが出来た。

~50F

この区間はかなり運が良かった。
まずは二つ目の「モンスターの壺」を入手出来たこと。

画像9

このモンスターの壺は「ドシャブリぼうず」を捕まえた。
こいつはモンスターの特技を封印することができる。
しかも鍛えると結構強くなる。ちまちま使って鍛えていきたいところだ。

そしてついに47Fにて「ねだやしの巻物」を見つけた。
2万5千の巻物は「ねだやしの巻物」一択だ。

画像10

泥棒したいところであったが、どうにもうまくいかなかったのでアイテムを売ってお金を工面し購入した。
白紙の巻物を1つ持っているため、読むかどうか悩んだが、まだそのまま持っておくことにした。

そしてたどり着いた50F。
ここまできてようやく折り返し地点である。

画像11

アイテムもなかなか良い状態になってきた。
ここまま駆け抜けたいところだ。

画像12

~60F

さっそくやらかした。
捕まえたドシャブリぼうずを失ってしまったのだ。
このミスは非常に痛い。

画像13

55Fからは「イッテツ戦車」が出てくるようになる。
生命線である「透視の腕輪」が大砲攻撃で壊される可能性が大きいため、ここで切り札である「ねだやしの巻物」を切ることにした。

画像14

根絶やしの巻物を読んで白紙の巻物で書ける状態にし、白紙の巻物に書き込んで投げつけた。
これで手持ちの白紙の巻物が無くなってしまったが、また拾える可能性はある。

そして60Fに到着。

画像15

武器に変化はないが、盾は象牙の盾を拾うことができたのですぐに合成した。これで防御面がかなり強化された。

画像16

アイテム面もうれしいことがある。
やたらと「Mr.ジャイロ」が出現したため、復活の草をかなり稼ぐことができた。

画像17

ここから先は強敵アークドラゴンは出現しなくなるが、代わりにデブートンや乱れ馬王、ベアボーグなど見えない距離からじわじわと攻める敵が多い
「透視の腕輪」を割られることがないように注意して進まねばならない。

~70F

この区間はもうほぼ駆け下りた。
当時の最高記録64Fも駆け下り、どんどん進む。

画像18

途中で城飾りを見つけたので一応拾う。
この城飾り要素もやりこみコンテンツの一つだ。

画像19

そして70Fに到着。まだまだ先は長い。

~80F

72Fにて大事件が起きる。

画像20

三種の神器の最後の一つ、「パコレプキンの腕輪」を店で売っているのを発見したのだ。
1万の腕輪は「透視の腕輪」か「パコレプキンの腕輪」のみ。透視は今持っているため、これは「パコレプキンの腕輪」で確定である。

実は再序盤の店でも1万の腕輪があっただが、買うことも泥棒も無理であったため名前だけ付けておいた。まさかここで再開することになるとは。

この「パコレプキンの腕輪」はなんと壁の中に入ることができるようになる。
壁の中から攻撃すればモンスターは基本反撃できないので、これは非常に大きい。
壁の中に入るとHPが減っていくリスクがあるが、「回復の剣」を合成しているのでそれもカバーできる範囲。

これによりさらに駆け下りるペースが進み、80Fに到着。

画像21

あと20F。三種の神器も揃いクリアが見えてきた。

~90F

画像22

85Fからはこのシレン2で一番厄介かもしれない「ダイレップウ」が出現する。
「ダイレップウ」はシレンより3倍速く動きさらに壁を通過できる能力をもつ。
なのでフロアに降りたとたん、シレンめがけてとんでもない早さで突っ込んでくるのだ。
こちらも「パコレプキンの腕輪」があるので壁のなかでも勝負はできるが、非現実的。
迷わずねだやし候補なのであるが、白紙の巻物がないのでそれも出来ない状態。

だが運は見放していなかった。

画像23

87Fにて白紙の巻物を拾うことができたのだ!

画像24

そしてたどり着いた90F。目の前にダイレップウがいたので、即根絶やし。

画像25

あと9F。

~99F

長かった「最果てへの道」も残り短い。
しかしここで一つ、探さなければならないものがある。
そう、黄金の間である。

黄金の間に行くことができれば、かなりレアなアイテムが手に入る。
手に入れる必要はないのだが、ここまで来たならばぜひ手に入れておきたい。当時の無念を晴らすためにもだ。
だが黄金の間に行くことができる階段はダンジョンの壁の中に埋まっており、探すのは非常に困難。

画像26

ここのためにフロアの壁をすべて壊す「大部屋の巻物」を集めておいた。
出現する可能性のある90F~95Fでしっかりと探す。

画像27

なんと90Fにてあっさりと発見。
出現率が20%とはいえこれはついている。

画像28

画像29

バジリスクの盾、そして最後の宝箱に眠る宝剣ミジンハ。
当時夢にまでみたアイテムをついに手に入れることができた。

だがまだクリアではない。気を抜かずにダンジョンを下っていった。

そして99F。

画像30

ついに

画像31

最果てへの道をクリアした。

終わりに

20年越しのリベンジは無事達成することができた。
そして「もっと不思議のダンジョン」「フェイの最終問題」系をクリアするというハードルを越えることができた。
この達成感は大きい。他シリーズへの励みにもなった。

最果てへの道をクリアした後に待ち受けているものはここでは語らない。
もし、この記事を見て挑んでみたくなったひとがいるのならば、ぜひ自分の手でリベンジを果たしてみてほしい。
この感動は自分の手で味わうべきだ。

画像32

公式攻略本にこの画像だけ乗っていて、
「何があるんだろう」
と思ったものです。

いただいたサポートは、何かしらのゲーム購入に使わせていただきます!