友達のちょっといい話 4

学生時代に大工のアルバイトをしていた友達がいました。そこの親方から教わったのが、「大工ってのはな、ダイイチ・ダイニ・・・ダイク」ってなるわけじゃねえんだ。最初はな、「ダイナシ」から始まるんだ。何にもできないどころか、ただの足手まといだ。だから、まずはダイイチをめざせ。」って言われたんですって。

友達は長期の休みの時しかバイトをしてなかったけど、それでも親方から「おまえはダイヨンくらいだな」って言われるくれいになったそうです。

ダイヨンってどのくらいよ?って聞いたら、プレハブなら建てられぜって答えでした。

大学を卒業してから、彼は発電所を作る仕事に就きました。「すごいね、発電所を作ってるんだ」と言ったら、「そうなんだよ、ダイクにはなれなかったけど電気屋として発電所を作ってる」と誇らしげに答えてくれました。

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