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【音楽レビュー】ポルノグラフィティ/アゲハ蝶

ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」がリリースされたのは2001年6月27日。僕は中学1年生だった。小学校の時はお小遣いが1年生なら100円、2年生なら200円・・・という感じだった。今考えるがそのお金で何が出来るのだろうという感じだが、当時はお年玉も含めてやりくりしていたのだろうか。スーパーの目の前にあったゲームスペース、あるいは駄菓子屋に置いてあった50円のゲーム機で「キング・オブ・ファイターズ97」や「マーブルvsカプコン」といったゲームを友達と交代交代でやっていただけで小遣いを使い切ってしまっていた気がする。そんな中で中学生になるとお小遣いが1000円になる。1000円になると何が出来るか、ちょうどCDシングルが1000円プラス消費税だったのでシングルが1か月に1枚買える計算になるのだ。これは音楽に興味が出てきていた僕にとってとても嬉しいことだった。ポルノグラフィティを始めて聴いたのは「サボテン」だったが、そこから「サウダージ」「ミュージックアワー」と過去作品へ戻っていった。「サウダージ」も捨てがたいが、「サボテン」の淡い感じの歌詞が好きで繰り返し聴いていた。

そんな時にちょうどリリースすることになったのが「アゲハ蝶」だ。1000円になったお小遣いを使うにはこれしかない、そう思った。誰かのラジオにゲストで出てた際には「アンデス音楽を取り入れた」と言っていたが、その言葉の通りアップテンポかつ民謡のような笛の音が心地いい。そして「世の果てでは空と海が交じる」「ただそこに一握り残った僕の想いを」といった切なく青春感がありつつも大人な歌詞が心を動かした。この作品は近所のCDショップで予約をし、発売前日に先行して手に入れた。CDは関東では発売日の前日にショップに並ぶということも始めて知ったきっかけでもあった。当時はマキシシングルというものが出始めたばかりだったから、買ったばかりのCDを本棚に並べるのが嬉しかったことをよく覚えている。並べる時には出荷時に巻いてあるビニールにいちいち戻して、ケースが傷つかないようにしていた。それぐらい新品のCDを買うことは嬉しいことで、いまだに新しいCDを購入すると同じことをしてしまっている。

そして、その週のCDTVを見るとアゲハ蝶はチャート1位を獲得していた。すでにブレイクしていたミュージシャンではあったが、何だか自分のことのようで嬉しかった。

このCDはもう一つポイントがある。3曲目の「」だ。ウィキペディアにもシングルにするか迷ったと書いてあったが、当時聴いた時もすごくいい曲だと思った。「男なんてララララー」という歌詞から始まるのだが、サウダージのようなラテン感もあり、ハルイチも泣きのギターを見せる。確かアルバムに入らなかったと思うのだが、そういうのもあってこのマキシシングルをCDラジカセに入れては繰り返し聴いていた。今でも思い入れのある1枚だ。

■狼

*複数のライブを編集している動画。投稿者の方ありがとうございます。


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