【小山敬三】 油彩 「ばら」 査定 鑑定 買取 致します
小山 敬三
ばら
キャンバスに油彩 22.8×16cm
◎ 小山 敬三の芸術
小山敬三（1897-1987）は、長野県小諸市出身の洋画家で、昭和期を代表する芸術家の一人です。彼の作品は、特に風景画で知られており、その独特の色彩と構図が特徴です。小山は、1916年に慶應義塾大学を中退し、藤島武二に師事して川端画学校で学びました。その後、父親の親友である島崎藤村の勧めでフランスへ留学し、画家シャルル・ゲランに師事してデッサンを学びました。
フランス滞在中、小山はサロン・ドートンヌに出品して高い評価を得ました。1928年に帰国後、神奈川県茅ヶ崎市にアトリエを構え、国内外で活躍しました。彼の代表作には、「白鷺城」シリーズや「浅間山」連作などがあります。
1936年には二科会を脱会し、有島生馬や石井柏亭らと一水会を結成しました。第二次世界大戦中は、戦火を避けて小諸に疎開し、その後も小諸と軽井沢を拠点に制作を続けました。彼の風景画は、特に浅間山を題材にしたものが多く、その美しい自然描写が評価されています。
1959年には「白鷺城」シリーズで日本芸術院賞を受賞し、翌年には日本芸術院会員に選ばれました。1975年には文化勲章を受章し、その年に自身の作品を収蔵した小山敬三美術館を小諸市に寄贈しました。この美術館は、建築家村野藤吾が設計し、美術作品と調和する美しい建物としても評価されています。
晩年には、新高輪プリンスホテルの壁画「紅浅間」を完成させるなど、精力的に活動を続けました。小山の作品は現在も多くの美術館に収蔵されており、その芸術的価値は高く評価されています。
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