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あの夜のベランダからの風が忘れられない

セブ島に留学していたときの経験のことで、あの感覚。あれを忘れないようにしている

語学留学のことだから、英語が話せるようになったきっかけ!とかではなく、まったく別の話。

ホームステイとかではなく語学学校に併設するコンドミニアムに滞在していた。ステイしたコンドミニアムは男3人部屋で、ひとりは同い年、ひとりは歳上の先輩だった。

ある日の夜に、たまたま3人で集まって談笑することに。全体的に何を話したかは覚えてないのだが、その中でも都市伝説の話をしたことだけは覚えている。フリーメイソンとかイルミナティとかのやつ。

当時は都市伝説とかの世界観を全く知らずで、そういう都市伝説に関わるワードを、自分を除いた2人が普通に話してることに少し恐怖心すらあった。そういう都市伝説とか陰謀論みたいな世界観を知って「世界は広いのねー」とか言いつつ、夜がふけていく感じだった。

ただ、その夜だけは本当に寝付きが悪くて、おそらく都市伝説の話を聞いてブルブルしてたのが理由なのだが、本当に眠れなかった。

セブ島ってムシムシしてて暑いし、特に夏だってこともあって、夜はベランダを開放にして寝ることが常だった。そういうときって、妙に開放的なベランダが気になるし、むしろそっちが気になって仕方がない。

それで、ベランダからの風が本当に涼しかった。夏なのに涼しかった。涼しいというよりも「冷たい」という表現が合ってるのか、今まで感じたことのない「冷たさ」で身に染みるくらいの質感が残っている。

上手く表現できないけど、こういう感覚や質感を大事にしたいなと思った。

例えば、小学校の帰り道の真っ赤な夕焼けのなんともいえない感じとか。夕焼けの赤さとか空の青さとか、人それぞれ違うのだけれど、その質感って妙に脳や身体に残ってたりする。明らかにあのとき体の芯から感じた「冷たさ」は、今でも自分の中に質感として残ってるし、自分の感覚を良い方向に変えたのじゃないかとも思える。


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