📡インターネット・ストリーム・プロトコル（ST）IPv5

インターネット・ストリーム・プロトコル（ST）は、1979年にインターネット実験ノートIEN-119で最初に定義され[1]、後にRFC 1190（ST-II）およびRFC 1819（ST2+）で大幅に改訂された実験的プロトコルファミリーである[2][3][4]。このプロトコルは、インターネット・プロトコル・ヘッダのバージョンフィールドでバージョン番号5を使用するが、IPv5として知られることはなかった。このため、IPv4の後継は、実際に使用されているプロトコルに関する混乱を避けるためにIPv6と名付けられた。

https://en.wikipedia.org/wiki/Internet_Stream_Protocol

インターネット・ストリーム・プロトコル・ファミリーは一般向けには導入されなかったが、STで利用可能なコンセプトの多くは、後の非同期転送モード・プロトコルに似ており、マルチプロトコル・ラベルスイッチング（MPLS）にも見られる。また、ボイスオーバーIPの先駆けとなった。

STは、パケット化された通信ネットワーク上で人間の音声を伝送するための先駆的なコンピュータ・ネットワーク・プロトコルであるNetwork Voice Protocolのトランスポート・プロトコルとして誕生し、1973年12月にARPAのNetwork Secure Communications（NSC）プロジェクトの一環として、Information Sciences Institute（ISI）のインターネット研究者Danny Cohenによって初めて実装されました[5]。

1979年に初めて規定されたSTは、IPv4を補完する接続指向のものとして想定され、同じレベルで動作するが、IPデータグラムに使用されるものとは異なるヘッダー形式を使用した。IEN-119によると、そのコンセプトはDanny Cohen、Estil Hoversten、James W. Forgieによって策定された。このプロトコルは、パケット化された音声（ボイスオーバーIPで使用される）、トークスパート（無音区間の間の連続的な音声セグメント）の概念を導入し、パケットサービスの遅延とドロップレートの要件を規定したことで注目された。これはボイス・ファンネルに実装された。

ST-IIまたはST2として知られるその第2バージョンは、1987年にクラウディオ・トポルチッチらによって起草され、1990年に仕様化された[3]。このバージョンは後に、カナダのアイリス・デジタル通信システムで音声通話やその他のリアルタイム・ストリームを伝送する中核技術となった。

ST2+としても知られるST2の最終バージョンは、IETFのST2ワーキンググループ[6][7]によって起草され、1995年にRFC 1819として発行された。ST2は自身のパケットをインターネットプロトコルバージョン番号5で区別するが、IPv5として知られることはなかった[4]。

STは、IPと同じIPアドレス構造と同じリンク層プロトコル番号（ethertype 0x800）を使用する。

データグラムモードでは、STパケットはプロトコル番号5を使用してIPヘッダでカプセル化される。