【過去記事】落ち葉#4「言葉にするということ」

「落ち葉」シリーズは、自分の書いた短い文章、言葉を吐き出すシリーズです。言いたいことが口から出ないのは想いで詰まっているから。想いを吐き出すと、言いたいことが自然と出てくるはず。だから、人に見せられる文章か否かは考えず、どんどん書いていこうというシリーズです。多くの落ち葉は、他の生き物の栄養になります。たまに素敵だと思う落ち葉が見つかります。読者のみなさんの腐葉土に、自分自身の腐葉土になればと思います。

自分の思いを言葉にすることは、自分の内にある不明瞭なかたまりを、言葉という輪郭をもったピースで分解することだと思う。しっくりくるピースが見つからないこともある。切り分けるとき、木屑のようにこぼれ落ちてしまうものもある。それでも、見つかったピースを一直線に紡いで相手におくる。相手はそのピースを受け取り、相手自身の中で再構成したものをおくり返してくれる。このとき、相手のピースが自分の中にぴたりと当てはまることもあれば、自分がおくったピースとの違いに違和感を覚えたりすることもある。自他の類似と相違に気づき、言葉を選び直し、言葉を尽くして相手に自分を伝えようと幾度も試すことで、不明瞭だったかたまりが徐々に浮き彫りになっていく。

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