町内会長宅全焼未遂事件

自宅マンション爆破未遂事件の前に、これが派手で良いだろう、、、良いことではない。

火遊びが好きで、色々考え、色々な場所で、色々燃やしていた。

ある日、アロンアルファの小さい容器の先端に火を点けると、「ボッボッボッ!」と、火炎放射器的に火炎が前に飛び出すことを発見した。

当時流行っていたミニ四駆の屋根に括り付け、火炎噴射しながら走らせたら、さぞカッコよくてチビっちゃうだろうな、と考えた俺は、友人達といつもの公園でシコシコ工作し、ついに、「ファイヤーエンペラー号」を生み出した。あんなことになるとは知らずに。

着火&ラン!「ボッボッ、シャーー!ボッ、ボワっー!シャー!」

そう、ミニ四駆は直進し、誰かが掴むか、ひっくり返るかしないと止まらない。すでに想定外の「火の玉エンペラー号」を誰も掴めない。いつもは転んでほしく無いとこで石につまづきひっくり返るのに、この日は「クリスティーン(1982年 アメリカ映画)」でも乗り移ってるのか公園の出口を目指してまっしぐらだ。あの全員の引き攣った顔を俺は忘れない。

公園を出ると、すぐ向かいの町内会長(ほんとはどうかわからないが、大きな家だった)の庭の枯葉山に突っ込んで行った。信じられないよ。クリスティーン、、、!

当然、燃えたが、まあ、くすぶった程度だった。すぐに庭にいた会長が、「どしたんや⁉︎」と。「、、、あ、あの、この枯葉の山が、、、勝手にも、燃えて、、、、」もう、半泣きだ。悪事を繕おうとしてウソをついたわけでは無い。信じて欲しい。状況が俺たちの常識を超えちゃって、パニックになったんである。クリスティーンの呪いだ。

結局、会長が山をほじくると、半焦げのクリスティーンが出てきて、モゴモゴと事情というか、いきさつを説明して、めっちゃ怒られて、はちみつレモン飲ませてもらって、ごま煎餅食べさせてくれて、さよなら言って、クリスティーンを連れて帰った。

誰か教えて欲しかった。ミニ四駆にアロンアルファ付けて、着火して走らせたらとんでも無いことになるぜ!と。

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