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兄弟喧嘩は犬も食わない-NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS@東京ガーデンシアター2023.12.1-

私には弟が1人いて、彼とはもう10年ほど疎遠な状態にあります。
ここで具体的に書くことはできないのですが、簡単に言ってしまうと
「彼は私に裏切られたと思っていて、私は彼に裏切られたと思っている」
という理由になります。

私自身の中でも葛藤はあって、
「あの時、自分の方がもっと寛容になるべきだったかな…」
と思う時もあれば、まったくそう思えない時もあります。

そんな状態で、気が付けばお互い元の関係に戻るタイミングを逸してしまい、あっという間に時が過ぎてしまいました。


12月1日、実に4年半振りの来日となったNOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS・東京ガーデンシアター公演に参加してきました。

最新作『Council Skies』の楽曲を中心に、ソロとOASIS時代の楽曲をバランス良く配置した、賞味2時間弱のセットリスト。

「ノエルってこんなに歌が上手かったっけ?」と何度も思う程、伸びのあるボーカルで、バンドの演奏も円熟味があり、少しも短いとは感じられない充実した内容でした。

私は幸運にも94年にOASISの初来日ライブとなったクラブクアトロ公演にも参加しているのですが、その時、やはりUKロック好きの弟と一緒でした。
終演後、「面白いバンドが出てきたなぁ。これから楽しみだなぁ」と、彼と盛り上がった記憶があります。

偶然にも、ノエルとリアムが仲たがいしてOASISが解散した直後に、私達兄弟も疎遠になってしまいました。

今回、当然ですが、ノエルはMCで、OASISにもリアムにも一切触れることはありませんでした。

ちなみに「Council Skies」とは、英国の公営住宅団地(カウンシル・エステート)の上に見える空のことを指す言葉だそうです。
ノエルとリアムは、ある時代、同じ「Council Skies」を眺めて育ったという事になります。

私と弟も、公団住宅ではなかったのですが、田んぼと畑が途切れた場所にあった小さな借家で幼少期を過ごしました。

私達の借家の上に広がっていた空を、彼も思い出す事があるのかな?と、少しだけ感傷的になってしまった夜でした。


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