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続・希望の炭酸割り(強)

2ndがなかったら本作は生まれてないかもしれないと本気で思った。3周した時に。

M1. 見て呉れ
ないものねだりな生物。隣の芝は青く見えてしまうものだから、すぐ羨ましくなっちゃうし自分を卑下してしまう。
逆に相手よりも優っているとわかると口角が上がる。
みんな同じ能力を持っている方が良い!って結論が生まれそうな局面。いやそうは言っても平穏は楽だけどつまらないってよく耳にする。

”そっと認めていく滑稽な見て呉れ”
”分かり合えない同士笑い合おう”

M2. ナイトダンサー
自分の身の丈で。青い芝生見て卑下するぐらいなら。
そのぐらいにちっぽけでどうしようもないけど、それでも本気だからもがき続けてしまうのが人間の性分。

M3.燦々と降り積もる夜は

”僕は僕なりに進むのさ”
”「らしく」なんてのはまだ先で良いのさ”

”「らしく」”には自分という名の仮面が一枚ある。はみ出せない一線がすでに敷かれている。
”僕なりに”だったらまだ模索しても、もがきながらでも良い。幾らでもはみ出せる。
余地があるうちは”なりに”の方がしっくりくる。”らしく”の型にはめてしまうのは勿体無い。思いのままに。

M4. アク
善と悪を決めるのは誰彼の物差し。
対立する主張を前に、余計な灰汁を取り除いてみる。

M5. あのこと?
こんなこと口にするなんて私らしくないってシャッターを閉じてしまうのも、一から十まで包み隠さず露わにするのも窮屈かもしれない。
言いたい気分の時に言いたいことを言葉にできる関係性が良いと常々思う。
包み隠した言葉を声に出せずとも、その場の心地良さで救われることも中にはある。

M6. Night park
夜の公園に佇んでいる。夜の公園を歩いている。
止まったらくよくよと悩んでしまいそうだから一定のリズムで歩み続ける。ランニングになった。速くなる拍動が得体の知れない感情か何かを伝えようとしている。
あなたを見つめる星や半月が放つ光で少し愛憎が降りますように。

M7.うつつ
いつかの純粋無垢な心は、いろんな色に染まってしまった。
それでも記憶は蘇るし、いつかの心もその時だけは帰ってくるようだ。
何の気なしに見た時、聴いた時に蘇るそれが儚い。日常のワンシーンを切り取っただけなのに。

M8. PUPA
また思い出してる。いつかの日常のワンシーンを。


”四畳半 椅子に張り付くストーリー”

何ら変わりないかもな。重ねるだけの経年。
思い出した一瞬の切り取りが繋がって、新たなイデオロギーを生み出しますように。

M9. シャッターチャンス
もがいて、足掻いて日々を乗り越える君の一瞬一瞬がもうシャッターチャンス。
”らしさ”の殻に閉じこもっていてはフィルムがもったいない。
本気で打ち込む人の行く末には目を凝らしてしまうもの。
未来を浮かべた時についニヤけてしまいそうなストーリーを描く。
脚本も監督もカメラマンも主演も全部自分で。
一瞬の点が繋がった先の未来に向けてBURRN!

M10. 白夜
時間が一回りしたら鬱憤も何もかもリセットされることなんてない。
寝て起きてスッキリしたと思ってもいつの間にかフラッシュバックしてくることもあるでしょう。 
今ライナーノーツにして綴っている曲をソングライティングした本人は一年前に”不安を滲ませる方法”のようなことを教えてくれた。まるで炭酸割りのように。
そのような療法を私たちリスナーに携えてくれてからの今作。
今も変わらず光のような
世界で一番尊い”君”が”僕”の側に居ることに安心を覚えた。
十分なはずなのに、滲んだはずの不安はまた現れる。
目の前に広がる景色は円を描くように変わっていく。人間に与えられた24時間も円を描くように過ぎていくけれど、次の24時間と地続きだから一周したところでリセットという便利なことはない。
どんな苦楽に陥ろうとも気の置ける人や、ものがあるに越したことはないから、”君”という存在を側に感じられることが幸せだよ。


”苦くておいしいかもしれない「POPS」”をおかわりできて気分が良い。





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