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The Rolling Stones - Hackney Diamonds (2023)

 ストーンズやビートルズ祭りが凄いが、取りあえずはストーンズだ。先行シングル「Angry」のビデオでエロいお姉ちゃんがボンネットに乗って、看板では70年代のストーンズが演奏しているなかなかカッコ良い姿が見れたのでアルバムも気になっていたが、リリース日からSpotifyで聴いてみたらこれがまた凄い。とにかくストーンズ。

 ミックのボーカルも全然変わらないし、キースとロニーのギターが左右から心地良く違うカッティングで鳴ってきて、グルーブもストーンズならではのドライブ感。ドラムの音は少々頂けないが、さほどこだわる事もなかろう。チャーリーのドラムとビル・ワイマンのベースによるストーンズ曲もすんなり並んでいて、正直そこまで意識しなくても聴けてしまうけど売りではあるなぁ。それよりも唐突にファズベースソロが鳴ったので、これはどう聴いてもポール・マッカートニーか、と思ったら的中の、まさかの意外のポールのベースプレイ。これならThe Whoに入れるぞ。

 そして二枚目のシングル…でもないけどLyricsビデオも作られていたレディ・ガガとのジョイントバラードが強烈。この人どんどん深みのある歌声になってる。先日のライブ共演プレイ見ててももう圧巻だし、黒人ソウルボーカルとタメを張るレベルの歌声でストーンズが起用する意味もよく分かる。一方でU2のステージにも登場しているのだからモテモテな実力派としてキャリアを深めている感じかな。凄いわ。

 それでも最後の最後、ミックとキース二人による「Rolling Stone Blues」…、もちろんマディ・ウォーターズのあの曲のカバーそのままながらも少年の頃からの二人の絆を見せつけられたような気がする味わい深いナンバー。これがストーンズの最後だぜ、ってなっても公開のない楽曲の出来映えでぶっ飛ぶアルバムラスト。そしてまた冒頭から聴きまくるというヘヴィロテ必須の必聴盤。

 宣伝活動にも余念がなく、色々とTV番組や映像も出ているけどキースがTonight Showに出て5弦エレアコを鳴らしながらジミー・ファロンが熱唱する意外なセッションにドキドキした。いいなぁ、こういうの。ゾクゾクするよ。今の時代こうして聴いても唯一無二のストーンズの音が今の音で出てくるのだからホント凄い。これぞロック、とばかりにすべてを超越している新作「Hackney Diamonds」


好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪