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Led Zeppelin #1

Led Zeppelin - Led Zeppelin (1968)

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 遂に登場した大物中の大物です。本人にしてみるとビートルズやストーンズよりもどんなバンドよりも敬愛する史上最高のロックバンド、レッド・ツェッペリンです。自分の音楽のルーツは全てここにアリですから。その原点も原点のファーストアルバムから素直に進めますので、いつかは最後のアルバムまで行くでしょう。途中そんなこと忘れて突如として再登場する可能性は十分ありますので覚えてなくて良いです。

 1969年初頭にリリースされたファーストアルバムは36時間で録音されたらしいけど、その分熱気が籠もった、そしてロックとはこうあるべきだ的なアプローチも織り込まれている完璧な作品で、それでいてしっかりと多岐に渡る音楽性の幅の広さを見せているジミー・ペイジのセンスをたっぷりと感じさせる代物に仕上がってます。

 冒頭の「Good Times Bad Times」、ギタリスト諸氏、このリフでのノリを体現できるか?ベーシスト諸氏、同じくノリ及び流れるようなベースラインをモノにできるか?ドラマー諸氏、片足ワンペダルでこのベードラを難なく、そして常に一定のバランスで叩けるか?ボーカリスト諸氏…論外。みたいな感じなのでやはりいつ聴いてもバイブルです。「I'm Gonna Leave You」では一転して美しい生アコギの音色が世界を包み、アナログの美しいリバーブが空間を満たしながらプラントの情緒ある歌声で始まるが、中盤からは獣のような叫び声と嵐のようなバンドサウンドが奏でられ、その繰り返しが幾度か繰り返された後、静かなアルペジオで終焉を迎える静と動が見事に表現されたアレンジ。原曲からのパクリだろうがカバーだろうがこの凄さの前では語る必要なし。そしてまたリバーブたっぷりに地の底から鳴っているかのようなマイルドなフロントピックアップでしか出せないチョーキングの音が空間を包み、超どブルースが始まる。曲中はギターと歌がユニゾンして、途中では古くはコール&レスポンスと呼ばれた、まさしくツェッペリンでしか大きく取り上げられることはない、プラントとペイジの掛け合いはどんなフロントチームにも出せない空間を醸し出している。その重く熱い演奏はプラントのハープで終わりを告げるが、いつの間にかベースによる半音下り進行の怪しげなリフが刻まれる。この曲こそがレッド・ツェッペリンの全てを表現しているが、ライブでは最長45分を超える時もあった、クリームにはできなかった楽曲としての完成度の高いアドリブソング。DVD「スーパーショウ」やツェッペリンの「DVD」で見られるスーパーショウでのライブ演奏はデビュー直後だけに凄い演奏を目の当たりにすることができるので絶対に見ておいて損はしない。

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好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪