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【生存報告】 僕はとりあえず前を向いて生きてますよ

今だから言えますが、3月末……僕はいろいろな覚悟と算段をはじめていました。

「どう考えても仕事が増えるというファクターが見当たらない」

独立して13年間の中で鍛えられた経験が、逆に、揺るぎない危機感を生んでいました。

一応、蓄えがなかったわけではありませんでしたが、時間とともに使えるキャッシュが少なくなることは予測できていましたし、あるうちに見通しを立てておかないと不安に負けてしまいそうでしたね。

早々にマネージャーと相談をはじめ、5月以降の休業、貯蓄や保険の計算をすすめ、会社があとどれくらいもつか。どこで閉める線引きをするか、使える制度はあるか、どのくらいの現金をスタッフに分配できるか……という、冷静な撤退計画に着手しました。

これ、今にして思えば、ちょっとヒステリックな行動だったかも……とは思うものの、あの時点で「最悪」を想定して、数値化しながらアクションプランを立てることは、かなり重要なことだったと感じています。事実、僕はこれらの行動によって「最悪のTODOリスト」が可視化され、「んー……すぐに死にゃしないか」くらいのマインドまでたちもどれましたからね。

正直、4月頭はメンタル、なかなかヤバかったです。これに付き合わされていたスタッフの身にもなると……穴があったら埋まりたい。


同時にオンラインでの雑談コミュニティを立ち上げ、情報収集を兼ねた意見交換を開始。いろいろな気づきや刺激があり、てめえひとりの了見の狭さを思い知ることができました。
※これについては今後もちょこちょこ続けていきますので、みなさんよろしくっす。ご興味がある方はコメントください。

その後、状況はジワジワと変わっていきました。まず、緊急事態宣言以前からの案件がオンライン対応に切り替わりながらも、ほとんど無傷で動き続けることになったこと。正直、クライアントさんたちの「今だからやる」という心意気にはものすごく励まされました。

「そうだ。うだうだいってないで、受けた依頼をやりきろう」と、慣れないオンラインでのプレゼンに励んでいるウチに、小さな相談、急な相談、久々の相談……と、徐々に仕事(というか稼働時間)が増えて行きました。

スタッフたちとの連携が加速していったのも大きかったです。急に相談をいただいた案件であっても、呼び出せば即全員参加でオリエンが受けられる。そして、みんなの出す案がいつにも増してよかったりして。

「なんか無茶なスケジュールですまんね」
「忙しいのはいいことですよ」

某スタッフがチャットに残した、ちょっとした一言が、僕をどれだけ勇気づけてくれたことか。
「森田さんひとりで考えてもだめっすよ」とも言われ、みんなでいろいろなアイデアを出し合ったりもしました(そのウチの1つが来週リリースされます)。

てな状況の中で、加速度的に稼働を増やしながら5月へ突入。オンライン取材、オンラインヒアリング、オンライン価格交渉……気がつけば休業のきゅの字も言ってられない程度には忙しさが増していきました。

んで、まあ、あんまり休めないGWが終わり、怒濤の在宅ワークの日々の中で、この雑文を書いています。

正直、何をしたからどうなった……みたいな発見はありません。あと、まだまだ、危機を抜け出せたと言うには、早すぎるとも思っています。でも、まあ、もうちょっと頑張れそうな兆しは掴めつつあります。

正直、僕らみたいなクライアントワークの商売って、クライアントさんありきで動くから、こういう状況に弱いって思ってました。でもね、クライアントさんたちの動きとか想いとかに触れられてるからこそ、前が向けているよなってのが本当に大きい。みなさんが大変な状況であることは変わらないはずですけど、この大変な状況を突破していくために必要なものをいろいろ学ばせてもらいました。

「今、このご時世でネガティブな発言してても得はしないですよ。誰もそんな人に仕事の相談したくないですからね」

って忠告してくれた某スタッフの言葉が、日々沁みてきます。そうです。もう、ぶっ倒れる寸前までは前を向いていよう。そんな覚悟が決まったのは、一番大きなことかもしれません。

結論なんか出ないし、解決なんてしないことの方が多い。でも、だからこそ、「新しい答え」が求められる時代が始まったのだと、まあ、そんなことを思いながら、生存報告にかえさせていただきます。

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