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オルタネイトピッキングの攻略法


今、とある曲のアレンジをしています。

そのなかで、自分の考えたギターフレーズの中に基礎練に役立ちそうなものがありました。手前味噌とは知りつつも折角なので共有します。


テーマは「オルタネイトピッキング」。

主にギター初心者~中級者の方向けの内容です。


最後まで無料で読めますのでご安心ください。



オルタネイトピッキングとは



今回紹介するフレーズは、オルタネイトピッキングのエクササイズです。



超絶難易度の早弾きでも何でもない、いたってシンプルなアルペジオフレーズです。



このようなフレーズで難しいのはリズムキープです。

2拍目の頭に16分休符がありますが、この休符を正確な長さで演奏するのは、なかなか難易度が高いように思います。



そこで登場するのが「オルタネイトピッキング」。

オルタネイトピッキングとは、休符を空ピッキングする奏法です。

休符の際にピッキングを止めるのではなく、手は動かすけれど弦に当てないということです。


なぜそんな面倒くさい奏法が重要かというと、休符の際にも手を止めないことでピッキングのリズムを一定に保つことができ、リズムのキープをしやすくなるからです。

譜例で言うなら二拍目頭の16分休符を、その正確な長さだけ静止するのは難しくリズムが崩れる原因になるので、「そこだけ弦に当てない」という風に発想を切り替えたほうがわかりやすい、ということです。


左手はメトロノームのように一定のテンポを刻んでいて、音を鳴らすときだけ弦に当てるようなイメージです。



ピッキングパターン


具体的なピッキングパターンは、こちらです。


空ピッキングが難しい場合は、ブラッシングで代用するのもお勧めです。



注意点


譜例を使った基礎練習のデメリットは、そのフレーズに慣れると、奏法の練習ではなくフレーズのコピーになってしまうこと。

マンネリを防ぐためにも、ある程度弾けるようになったら、休符の位置を自分なりに入れ替えるなどして工夫するといいです。


また、この譜面は練習用に作ったものではなくあくまでも編曲の作業で生まれたものなので、なんだかんだフィンガリングも難しいです。

オルタネイトピッキングはあくまでもピッキングの練習なので、フィンガリングを間違えても気にせず、ピッキングに集中してください。


なんだったら、全部同じ音でもOKです。

こんな感じで。。。


また、無理やりテンポに合わせて弾く必要もありません。

この基礎練習では、オルタネイトピッキングを用いることによってリズムにハリが出る感覚を掴むことが重要なのであって、書いてある通りに弾けるようになることがゴールではありません。

譜面は♩=100で記譜していますが、50でも40でも、じっくり着実に弾けるテンポで練習することが重要です。



実践


今回紹介したフレーズは特に奇をてらったものでもなく、むしろよくあるパターンのフレーズです。

レコーディングでは、4分のディレイをかけて雰囲気を出しました。


ディレイ音にまどわされてリズムが狂う方もいらっしゃるので、それを防ぐためにもオルタネイトピッキングは重要です。

ディレイタイムやフィードバックの設定をいろいろと変えて、わざと弾きにくいセットアップでひたすらオルタネイトピッキングの練習をするのもありかもしれません。



ちなみに

何の編曲をしているかというと、3月から「Studio J」に入会してくださったおとやさんの歓迎コラボで作っている曲のアレンジでした!

PJさんにトップバッターとして曲を書いていただき、そのイメージをもとに、おとやさんにインク画を製作していただきました。

アンカーの僕は、PJさんの曲を聴いたイメージと、おとやさんのインク画を観たイメージから肉付けをして編曲し、最終的にひとつの曲として仕上げる、というコラボです。

完成品は近日公開予定です。お楽しみに!



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