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Heart Tuner

ジユンペイ
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「記事から曲」4曲目が完成しました!

今回は穂音さんの「初虹」という作品とのコラボ。こちらの記事では曲の解説をメインに書いています。穂音さんの作品や今回の制作背景についてまとめた記事も、あわせてぜひご覧ください。

https://note.com/rocjet1972/n/nfc2505777ba6

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全体の構成は以下のようになっています。

【イントロ】
琴のモデリングやエフェクトを使って「たしかに和っぽいけど純和風ではないよね」な雰囲気を表しました。舞台設定の説明をするような役割の個所。

ちなみに琴のフレーズはギターで考えました。

【リフ】

今作のテーマである「ブルージィ」を表す個所。Ⅵ→Ⅶ→Ⅰの進行で切なさを表現しました。

【Aメロ】

Amから並行調のCM7へ移行して少し明るさを出した個所。♭13thなど交えてジャズ風味を付け足しました。

【サビ】

サビのフレーズが見つかってからこの曲が動き出したようなところがあります。大枠のコード進行はリフと同じなんだけど、#9で緊張感を出した後メジャーに帰ってくるところなど、より壮大な設計にしています。原作に当てはめると、思いがけず道明寺に出会って心躍るシーンですね。

【Cメロ】

設計の段階では本来ここはギターソロだったのですが、メインメロをギターで入れたので結果的にはCメロ的な役割になっています。まぁ、大サビに向けての踏み台的な立ち位置。

【落ちサビ~大サビ】

本来、落ちサビというものは大サビをよりドラマティックにするためのスパイスみたいな存在です。この曲も例外ではないのですが、今回はそれ以外に琴の音をもう一度フィーチャーしてもともとの世界観を思い出してもらう意味合いも含めています。直前までズンズクズンズク、割とロックだったので。

【アウトロ】

リフにギターソロを重ねた個所。最初のリフはマイナーで展開しますが、ここではメジャーに移行することで、虹がかかる原作ラストシーンの様子を表現しています。



少し専門的話になりますが、、、

Ⅳ(あるいはⅥとも解釈できる)を起点に曲を作ると深みが出て面白いです。

今回で言えば、リフのコードはFM7から始まりますが、「どっちにも行ける」という深みがあります。FM7→G→Amとマイナーに向かってもいいし、FM7→G7(13th)→CM7とメジャーに向かうこともできる。あるいはそれを交互に組み合わせてもいい。

Ⅳというのは不安定な位置にあるコードなので、どっちに転んでも結果的に落ち着けば解決感が得られるから、という風に説明できるのではと思っていますが、今回はそれを逆手にとってリフとサビで同じように見えて反対のことをしてみた感じです。


構成や進行がシンプルなので、左右で同じコードを別ポジションで鳴らしたり、バッキングをダブリングさせるなどミックスで厚みを出す工夫もこだわりました。


難産な曲だったので、ついつい解説がながくなってしまい、すみません。楽しんでもらえたら嬉しいです。


穂音さん、素敵なコラボの機会をくださってありがとうございました!

みなさまの支えのおかげで今日を生きております。いつもありがとうございます。