徒然草をひもといて 4章 (35)135段、136段、宮中の謎かけ遊び

 宮廷びとたちが、互いに謎かけをしたり、今でいうクイズで楽しむエピソードが、ときたま書かれている。135段.136段は、博学と自他ともに許す公卿や、宮中付きの医師などが、思いもよらず、足をすくわれ、自慢の鼻をへし折られるエピソードであろうか。 歴史には詳しくないのでおこがましいが、鎌倉幕府滅亡、建武政権も崩壊、室町幕府樹立という騒がしい世をよそに、ミカドを中心に、学識を誇る廷臣、名ある公卿の御曹司たち、近習、意地悪女官たち、あい集うひそかな愉しみ、いつの世も変わらぬ知の戯れ、聴き逃がさずに書き留めた筆のすさびに、時代をこえた同じ民族の、身近な息遣いを感じるのだった。
 ちくいち紹介するには、こみいった話なので、次回に。
  
 


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