日記、9月21日 晴

台風14号が日本列島を縦断、数日の間に四方八方に様々な傷痕を残しながらも、去って行き、午後の東京の街に青空がひろがり、窓の外では秋風が木々の葉をそよがせている。
  カラスがゆっくりと視界を横切り、渇いた鳴き声をたてて去っていった。
古来日本には四季があり、良くも悪くも、ひとは皆その移り変わりを、楽しみ耐え忍び暮らしをたててきたと思う。
 そして、そうした風景のなかから、多くの豊かな古典文学が産み出され、ひとびとのこころを癒し、楽しませてきたのではなかろうか。こうして現在、かずかずの和歌集、日記類、随想の類い、俳諧、さらに物語と、そうした豊かな文化遺産は枚挙にいとまがない。超大作の歴史物語に挑むのは好事家におまかせして、これらの詩文集、随想類をひもとくことこそ老いの楽しみではなかろうか、と密かに思う今日このごろである。
 そして、先日も徒然草に触れたので、出来れば、そのあたりから、ゆっくりともにたのしめたらと思っています。


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