専門職だから、子育てが完璧とは限らない
よく言われる言葉がある。
「子どもに関わる仕事をしているから、子育ては上手でお子さんたちは幸せですね!」
ただ、現実は違う。PTAの副会長をしていたときも学校に行く回数が増えても、自分の子どもの学校の様子は見る回数は増えなかった。
自分の子どもの授業参観より、仕事で関わる子どもたちの授業参観などを優先させることもある。
だから、息子が高校になって、過敏性大腸炎が酷くなっても対応が遅れたし、カウンセリングも頼んだ。
僕は、自分の子育ての能力不足を劣等感として、10年以上持ち続けてきた。
周りから見たら、15年前から保育園の送迎や先生たちとの面談には参加してきた。
それでも妻には、子どもの接し方にダメ出しされるし、子どもたちにもダメ出しされる。
専門職として子どもに接し続けるのは、自分の子育てが上手とか関係ない。
むしろ、専門職だからこそ、自分の子どもの育て方に悩む人はたくさんいる。
子育てアドバイスするためには、実体験は、根拠なきアドバイスの押し付けになる。だから、たくさん子育ての本を読むし、SSTの勉強会にも参加する。
だからといって、家に帰ってきてそれをすぐに実践できるわけではない。
保育園で良い保育士でも、実生活では、謎の子育てをしている人もいる。
専門職というマジックワードによって、自分の子育てを首締めになることの方がむしろ多いのではないかと思う。
ふと、自分の子育てが育児放棄に当たるのではないかと悩むことがある。
しかし、子どもたちのことを担任の先生に褒められたりすると、家でグダグダするのは、学校でしっかりする体力を貯めていると思う。
専門職だからこそ、自分の子どもが見えなくなる。それがあるから、自分以外の子育てに関わる専門職に相談することは多い。
子育ては、終わりなき戦いなのだ。
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