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新北市立中和高級中学を訪問してきました

新北市立中和高級中学は台北市郊外の新北市にあります。地下鉄で台北駅から景安駅まで乗車し、そこからからタクシーに乗り、1時間弱で到着しました。1990年に開校した比較的新しい学校であり、男女共学で全校生徒は約2100人。2015年にオープンしたファブ施設は創客中和(生活科技教室)と名付けられています。訪問したのはその少し後の2016年3月のことでした。前年に横浜で行われたFabLearnの国際会議でお会いした先生の取り組みの発表を聴いて、ぜひ訪問してみたいという思いが実現しての訪問になりました。

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ちなみに創客とは英語でMakerを意味する言葉です。教室は2つあり、一つは2台のレーザーカッターとNC機械などが置かれおり、数名で作業ができるスペース。もう一つは4台ほどの作業台がある広いスペースであり、複数の3Dプリンタや電子ミシン、マグカップに写真印刷ができる装置、Tシャツへの印刷機、そして電子工作機材などが数多く並んでいます。これらを生活科技の授業のほか、放課後の時間などに自由に使うことができるとのことでした。材料費もここにあるものならば自由に使ってよいとのことです。

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私が見学した日は試験期間中であったため生徒たちが活動している様子は見ることができなませんでしが、普段は8:00~21:00(曜日によって若干異なる)にオープンしているとのことです。並んでいる作品事例を見るだけでも活発に活動している様子が伝わってきました。どうしてこのようなスペースを作ったのかということを伺うと、「多くの生徒たちは受験勉強に取り組むだけで、創造性を育むことなどがない。この施設では創客になることを目指している」とのことでした。また、生活科技の教員だけでなく、他教科の教員もこのファブ施設を活用しており、物理の教員がレーザーカッターなどで製作した振り子の模型の教材や、数学の女性教員がせっけんを作った事例などにも感心させられました。

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来客がその場でワークショップを体験できるように、レーザーカッターで製作されたアルファベットの文字が用意されており、これらを組み合わせてキーホルダーを作らせていただきました。この施設では、生徒だけでなく、他校の教員の研修施設の役割もあり、この日も私の訪問前に電子工作の講習会が実施されていたそうです。

こちらが私が製作した作品です。創客中和のQRコードがレーザー加工してあります。

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案内していただいた美術の先生はカメラマンとのことで、作品が展示されていました。

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普通科の進学校にこれほどのファブ施設があるのは驚きでした。こちらの学校との交流もその後いろいろと続くことになります。帰りはもう真っ暗で、遅くまでご案内いただきありがとうございました。謝謝。

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学校の公式サイトはこちらになります。


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