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下北沢で会いましょう

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コワーキングスペース「ロバート下北沢」のオーナー・原 大輔が綴る、ロバート下北沢を作ったワケ。そこにはいろんなものが繋がっているストーリー。
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#パブリックスペース

【第6回】とうとう始まってしまった

佐賀のプロジェクトに関わってもらった設計会社の二人と接していく内に俺の中で湧き上がったもうひとつの「デザイン」があった。それは、カタチのないものを形にしていくこと。簡単に言うと「状況」をデザインしたいと思ったのだ。 それはまさに「パブリック・スペース」に関わったことで思いを強くしていた。いきなりカタチあるものを前提に考えるのではなく、人を考え、状況を作る。そして形あるものをデザインしていくことと勝手に考えている。 さて、佐賀のプロジェクトだが、会社は作ったことはあるが、他

【第5回】場所を作ろうと思う

強烈な出会い話が下北沢からいきなり遠く九州の佐賀に飛んでしまったワケだが、これにはもちろん理由がある。 2014年くらいから仕事で、とある建設設計会社の2人と「パブリック・スペース」についてのお手伝いをさせてもらっていた。俺たちみたいに、グラフィックなど紙媒体中心のデザインをやるものにとって、都市や地域のことなんてほとんど考えもしない。しかも彼らは20年、30年先を見据えて思考している。こっちの仕事は1ヶ月、長くて1年くらいだ。想像できなさすぎて、途方に暮れた。最初はかなり苦