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下北沢で会いましょう

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コワーキングスペース「ロバート下北沢」のオーナー・原 大輔が綴る、ロバート下北沢を作ったワケ。そこにはいろんなものが繋がっているストーリー。
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#新しい場所

【第13回】独立するものの...

独立の前に、経緯を少しばかり。 2年で独立することは決めていたが、やはり少しは悩んだ。 転職活動なども一応はやってみた。その中の1社、音楽制作事務所のアートディレクターの職に受かったのだが、独立⇄転職で俺の心は揺らいでいた。 当時インディーズレーベルの仕事をしていた先の音楽出版の会社の方に相談をしたところ、どうもその音楽制作事務所はヤ○ザ絡みであまりいい印象ではなかった。 ここでエイヤーとそこに飛び込むか、それとも独立か。 最後の頼みは、そう「占い」。当たるも八卦、あたら

【第9回】地方で回す「義理経済」

のっけから強烈な三河のじいさんの出会いもあったが、嬉しい出会いもあった。 こっちが呼んだのではなく、ふらっとやってきたと言った方が正しいのかもしれない。店に立ち寄った若者5人が自立していったのだ。 お茶の仕事がしたいと言ってた保母の女の子、民泊をやりたいと話していたショップ店長の女の子、独立して自分たちの名前でやっていきたい陶芸家夫婦。地元でプロダクトやグラフィックの仕事で独立したばかり男の子。そのだれもが1、2年で実現していき、いま活躍中だ。 独立することは困難を伴う

【第8回】その出会いは、突然に

Fountain Mountainを開くときに考えていたこと、大体この5つだ。 ・街に毒を盛る ・自立した人たちとのつながり ・街の雰囲気に飲まれない ・街で変わってると思われる人との出会い ・街の系譜を探る 毒を盛る。第7回に書いたとおりだ。街に刺激を加えるために、よりクリエイティブでヒントになるものをどう投下していくか。街の悪い先輩みたいな。 自立した人たちとのつながり。幸いにもこの街に新しい場所をつくる前にインタビューした人たちがいた。その人たちはしっかり自分で考え

【第7回】新しい場所のはじまり

2016年9月23日、ついに新しい場所「Fountain Mountain」がオープン。ここまでいろんな仲間たちに支えられてきた。試行錯誤しながら手探りでのハンドメイドな活動がようやく始まった。接客、集客、会計、販売、どれもが人生初。ハンドドリップのコーヒーを辿々しく入れ、引きつった笑顔で接客をしていた。 オープンに東京から佐賀まで集まってくれた仲間たち 地元の神社にお願いして、開所の祈祷をしたはじまりの日 幸い、東京と違ってこの辺りは人が少ない。商売としてはヤバいが、