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観戦記1: 3/26阪神戦●、三遊間の若い2人に注目

ついに2016年シーズンも開幕しました。昨季は海外赴任中でほとんど現地観戦ができなかったので、今年はなるべく現地観戦をしようと考えています。その一発目として開幕カードの阪神戦を観に、大阪は京セラドームに初めて足を運びました。流石阪神戦とのことでなかなかチケットが取れず、やっと確保できたのが開幕第二戦の上段3塁側自由席。席が決まっていないので、12時の開場に合わせて入場し、ドラゴンズの打撃練習からチェックすることができました。

5階席は結構遠いかな?と思いましたがそうでもなく、グラウンド全体を俯瞰で観ることができるなかなかに良い席でした。ただ案の定周りは360度阪神ファンに囲まれ、遠藤ユニを身にまとった私は相当浮いてました。笑

山井KO、打線はビシエドHR含む3安打も後続つながらず

試合はドラゴンズ山井投手、タイガース能見投手の両ベテランピッチャーの先発でスタート。どちらも初回に得点圏にランナーを進めるなど不安定な立ち上がりでしたが、能見投手が2回に三者連続三振で流れに乗ったのとは対照的に、山井投手は3回、先頭打者に四球を与える「いつものパターン」で雲行きが怪しく。案の定ルーキー高山選手、新外国人ヘイグ選手に連続長打を浴び先制点を許してしまいます。

その後も四死球連発でリズムを乱すと、5回にはゴメス選手にど真ん中に投じた一球をレフトスタンドの5階席まで運ばれる特大の一発でノックアウト。その後もしれっと3被安打を浴び1失点を追加、5回6失点でマウンドを降りました。

打線の方はビシエド選手が反撃ののろしとなる一発を6回に放ち、相手のミスにも乗じて2点を奪ったものの、その後は遠藤選手の内野ゴロの間の1点のみ。11安打で7得点を奪った阪神とは対照的に、9安打を放ちながら3得点と効率的に得点できませんでした。

三遊間の守備に不安。リーグワーストレベル?

今回現地観戦してみて一番気になったことは、三遊間、つまりショート遠藤とサード高橋周の不安定な守備です。例えば記録上はショート内野安打となった、5回一死から横田の打席。俊足横田の前方への弱い当たりに対し猛チャージを掛けますが、焦りもありファンブルしてしまい、結果送球が遅れ内野安打を許してしまいました。

また6回先頭高山の打席では、三遊間に弾んだゴロに対し、サード高橋周が懸命にグラブを出すも弾いてしまい、打球はレフト前へ。結果高山の二進を許してしまい(スタンドから見てるとセーフぽかったですが)、その後の失点につながってしまいました。

その他の打球に対しては両者とも無難にこなしていましたが、データで見てみるとどうでしょうか。以下はDELTA社が提供している3/26現在の守備データになりますが、遠藤選手も高橋周選手も守備指標UZR1200はマイナス。遠藤選手はセリーグのレギュラーショートと比較して4番目の評価で、高橋周選手はワーストの評価となっています。また他チームでは今回対戦した阪神も不安を抱えており、鳥谷選手がリーグワースト、ヘイグ選手が4番目との結果となりました。

もちろん上記のデータはたった2試合の結果を反映したものに過ぎませんし、私の印象も1試合観戦したものをベースにした不確実なものですから、今後もこの不安定さが続くとは限りません。彼らの守備を評価するのは、少なくとも一ヶ月単位の長い目で今後もレビューしていく必要性があるでしょう。ただ守備の成熟度は一日二日で改善されるものではありませんから、ドラゴンズファンは彼らの守備によって多少の(もしくは少なくない)マイナスが今後発生するのは覚悟しなければいけないかもしれません。

三遊間の守備に不安も、打撃でカバーできれば問題ない?

シーズンが開幕しわずか2試合で守備面での不安が露呈してしまった若いレギュラー2人ですが、それでも彼らがレギュラーとして必要であるとの考え方は揺るぎません。要は、いくら守備でミスを重ねようが、そのマイナスを上回るほどのバッティングを見せればいいわけです。

ドラゴンズはナゴヤドームを本拠地にしていることで、投手の地力以上の結果が出ることが多く、それを最大の地の利としています。広いナゴヤドームでは外野守備も重要になってくるため、GG賞常連の大島選手を中心に、守備指標で例年好成績を残している藤井・平田両選手をスタメンに固定することは非常に効果的な戦略になります。
一方で打撃陣へはこういった地の利が大きくマイナスに効いてくるため、何かを犠牲にしてでも得点力を高めるための取り組みをする必要があります。今季のドラゴンズにとってその「犠牲」は紛れもなく「内野守備」であり、特に若く打撃が持ち味の二人をオープン戦から固定しレギュラーとして起用し続けていることからも分かります。三遊間の守備のミスには多少目を瞑っても、彼らが生み出す打撃面でのプラスの方が、チームにとっては大きいと考えているということです。

開幕から3試合が経過した現時点では、高橋周選手は打率.500と好調。一方で遠藤選手はまだヒット1本の打率.091と奮いません。今後チームとして打順を組み替える、特に遠藤選手はプレッシャーの掛かる3番よりも、制約の少ない1番での起用や下位打線への配置換えなどが必要になってくるかもしれません。高橋周選手もレギュラー1年目のため今後調子を落とすこともあるかと思いますが、球団にはくれぐれも2人を控えに回すようなことをしないで欲しいと強く願っています。

彼らを控えに回したところで出てくるのは、残念ながら長打にさほど期待できない選手達です。チームの勝敗に影響を与えるのは、やはり守備でなく打撃だと思いますので、上記のチーム戦略から考えてもより打撃面での期待値が高い選手を優先的に起用して欲しいと思います。

開幕3連戦がはやくも終了し、我らがドラゴンズは開幕戦に勝利するものの連敗を喫し、1勝2敗と負け越してしまいました。先発陣の不振とつながらない打線は昨季からの継続的な課題のようにも見えますが、まだまだ143分の3試合と捉え、引き続き楽観的に見ていきたいと思います。



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