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フリースタイルダンジョン#20 隠れモンスターがまさかの...!

毎週火曜は眠い目をこすりながらテレビにかじりついている僕です。今週もフリースタイルダンジョンの感想戦、行ってみましょう。

先週に引き続きチャレンジャーは宮崎のHIPHOP DREAMERことGADORO。数ヶ月前までは宮崎のフリースタイラーと言えばアノ人でしたが、「一身上の都合」で表舞台から退場してしまったため、いまは彼がナンバーワンですかね。
1st BattleでMC漢をクリティカルで撃破したのに引き続き、サイプレス上野に対しても自身のスタイルを貫きクリティカルヒットで連続勝利。サ上もGADOROに対し「ちゃんと解いてきた?モンスターの過去問」とか面白い韻の踏み方をしてて持ち味が出てたなと思いましたが、韻の手数がとにかく多かったGADOROは歓声も多く、クリティカルヒットも納得な試合運びでした。漢もサ上も内容は決して悪くなかったんですけどね。現役でバトル慣れしてる若手に常に後攻取られるのはモンスターとしては痛いところです。

そして3rd Battle、T-PABLOWでは役不足かなと思ってたので隠れモンスターを予想したまでは正しかったですが、現れたモンスターが想像以上でした。ていうかコレは視聴してるヘッズすべての期待を上回ってたんじゃないでしょうか?番組オーガナイザーZEEBRAが招聘した隠れモンスターはなんと、ラッパ我リヤQでした。

ラッパ我リヤと言えば90年代後半から日本のHIPHOPシーンを牽引してきた超人気HIPHOPユニット。「ヤバスギルスキル」とかはヒッポホップヘッズなら日常的に使うフレーズですよね。(多分)
長らく活動休止状態でしたが、昨年待望の活動再開。ニューアルバムのリリースも控えた今、隠れモンスターとしての起用は最高のタイミングだったのかもしれません。

しかし今回隠れモンスターとしてQが出てきたとき、個人的にはあまりにもビックリしすぎて正直自分の目を疑いました。あれ俺寝ぼけてんじゃないかな?と思った僕みたいなヘッズも数多いでしょう。
初めてACEが隠れモンスターとして出てきたときから「隠れモンスターはバトルで名前が売れた有名ラッパーもしくは過去メジャー大会で優勝経験のあるラッパー」と予想していました。例えばHIDADDY、ダースレイダーのような現在は運営側に回っているベテランフリースタイラー。あと鎮座DOPENESSなんかは華もあっていいんじゃないかなんて仕事帰りの帰り道で妄想したりしてましたが、まさかQが出てくるとは完全に予想外でした。ジブさん、これは反則ですわ。ヤバスギル人選に完全脱帽です。

そして肝心のBattleの方はというと。Round 1は先攻で硬さもあり、なかなか舌が回りきってなかった隠れモンスターQが1-4で敗戦。正直一抹の「期待ハズレ感」が頭をよぎりクリティカルヒットもあるかな...とがっかりしかけましたが、ここは「Mr.クリティカル阻止」こと晋平太さんが空気を読みRound 2へと無事突入。
2本目を後攻で迎えたQは1本目に比べて緊張もほぐれてきたのか次第に滑らかに韻が飛び出すようになり、持ち前の熱量で早くもチャレンジャーGADOROを圧倒するまでに「全盛期の感覚」を取り戻したように見えました。結果はLiLyさんの謎コメントによるクリティカル阻止でRound 3に進みますが、感覚を取り戻したQの前に流石のGADOROもタジタジに。持ち前のスキルを十分に発揮できず結局、クリティカルヒットで隠れモンスターQが圧巻の勝利となりました。

今回の放送は結局いつものようにモンスターがチャレンジャーの進撃を食い止める形になりましたが、個人的にはもう勝ち負けとかはどうでもよくて、番組終了後も「おいおいマジでQが地上波でバトルしちゃったよ」みたいな、「伝説の瞬間に立ち会えた興奮」で眠れなくなるような、そんな気分になりました。先週のRINOの「証言」もだいぶアガりましたが、今回の「隠れモンスター・Q」はそれ以上の衝撃だったのではないでしょうか。
フリースタイルダンジョンが単なる(とは言っても日本のヒップホップシーンにとってはかなり革新的なことですが)MCバトルのカルチャーをお茶の間で紹介するいち番組にとどまらず、日本におけるヒップホップとはなんたるかを、レジェンド達の登場によって表現しようとしているように思えてなりません。

日本のヒップホップも盛り上がってきましたね。はやくも来週が楽しみになってきたところで、次回に続きます。



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