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【SF】ポージーのいないSFは古田のいないヤクルトなのか【戦力分析】

ロブ・ネソです。
今回は開幕に向けて戦力分析とロースターをおさらいしたいと思います。

投手陣、野手陣の主力に関する記事も前回、前々回に投稿してるので、そちらも併せて読んで頂けたら幸いです。

-先発ローテーション
ローガン・ウェブ
カルロス・ロドン
アレックス・カッブ
アンソニー・デスクラファニ
アレックス・ウッド

-ブルペン陣
ジェイク・マギー(抑え/中継ぎ)
タイラー・ロジャース(中継ぎ/抑え)
ドミニク・リオン
ホセ・アルバレス
カミロ・ドバル
ハーリン・ガルシア
ザック・リテル
ジョン・ブレビア
サム・ロング(中継ぎ/先発)
タイラー・ビーディ(先発/中継ぎ)

-捕手
ジョーイ・バート
カート・カサリ
ブレット・アウエルバッハ(※28人ロースター外)
ジョニー・ペレダ(※28人ロースター外)

※5/2からロースターは26人に縮小

-内野手
ブランドン・ベルト
トミー・ラ・ステラ
エバン・ロンゴリア
ブランドン・クロフォード
ルーク・ウィリアムス
タイロ・エストラーダ
ウィルマー・フローレス
ジェイソン・ボスラー
マウリシオ・デュボーン(昨季はCFの出場が最多)

-外野手
マイク・ヤストレムスキー
ジョク・ピーダーソン
ダリン・ラフ(昨季は1Bの出場が最多)
オースティン・スレイター
ラモンテ・ウェイドJr.

注目ポイント(投手)

・ゴーズマンの穴を感じさせない先発陣の層の厚さ
〜エースとして活躍したゴーズマンと、不振が続いていたクエトが抜け、CWSからロドン、LAAからカッブが加入。先発陣は去年に近いパフォーマンスが期待できそうです。

また、デスクラファニやウッドの再契約組、エース格になったウェブも、去年の開幕前の前評判からあそこまで自分たちがのし上がれた、というのは自信になっていると思います。

・今年もマギーとロジャースを軸にブルペンのフル回転に期待
〜去年はロジャースの80試合を筆頭に、実に6人が57試合以上登板しました。去年、6人以上50試合登板したのは、MLBの30球団でSFとSDの2チームだけだったりします。また、その中でも両チームを比べてみると、

2021年に50試合以上投げた投手
SD
78試合 ERA3.62  WHIP1.24  T.ヒル
67試合 ERA4.83  WHIP1.17  E.パガーン
67試合 ERA3.06  WHIP1.04  C.スタメン
65試合 ERA4.10  WHIP1.20  A.アダムス
64試合 ERA2.23  WHIP1.22  M.メランソン
63試合 ERA3.22  WHIP1.26  P.ジョンソン

SF
80試合 ERA2.22  WHIP1.07  T.ロジャース
67試合 ERA2.37  WHIP1.11  J.アルバレス
63試合 ERA2.92  WHIP1.14  Z.リテル
62試合 ERA2.72  WHIP0.91  J.マギー
58試合 ERA2.62  WHIP0.96  J.ガルシア
57試合 ERA1.51  WHIP1.10  D.リオン

と、いった感じに、SDと総合的に比べると優秀な成績を残しており、そしてSFの6人は全員今年もいるというのは強みだと思います。今年も彼らの活躍に期待です。
ですが、忘れてはいけないのが、あくまで「登板数と投げた人数」に絞って比べただけである点だということと、SDはオフに更なる補強をしているという点です。

-投手陣の今季の懸念点
①ゴーズマンやクエトといった実績もあるエース格がいなくなり、マークがより厳しくなったウェブがどこまで伸びるか、伸び悩むか
②去年は大車輪の活躍だったブルペン陣だが、ポストシーズンまで闘った事により、勤続疲労が心配
③MLBの有望株TOP100に入っている投手が傘下Aのカイル・ハリソン1人しかいない等、傘下の層はあまり芳しくはない
④今STはロックアウトによる調整不足が原因か、ウェブが不調気味

注目ポイント(野手)

・熾烈なポージーの後釜争い
〜去年カムバック賞も貰い、当然のように今年も主力としての活躍を期待していたポージーが引退。ロックアウト期間にSFの一時代が終わり、そして歴史が動き出しました。個人的には、攻守共にスタイルが似ている古田がいなくなった時のヤクルトを思い出し、センチメンタルな気持ちが蘇りました。
ただ、NPBとMLBでは、FA制度の形の違い、トレードの活発さの違い等があるので、SFは古田を正捕手として計算できなくなった頃のヤクルト程に切羽詰まった状況ではないことは明らかです。そこはポジティブ要素。

そして今現在、アクティブロースターにいるのは有望株バートと、ポージーの控えとして存在感をみせていたカサリがいます。

共に今年のSTでは、
バート 9試合 3HR AVG.364  OPS1.258
カサリ 9試合 0HR AVG.375  OPS1.069

と、猛々アピールしてます。ポージーは別にそういう人柄ではありませんが、オラオラしてた高3の先輩が夏に引退して、「俺の時代だ!」(ドン!)と漫画ONE PIECEの黒ひげばりにオラオラしてる高2...
みたいな熱気を帯びている正捕手争いになっています(?)
ただ、今オフでカサリがFAなので、有望株のバートには今のうちにカサリからリードやキャッチング面でのノウハウを学んでもらい、ポージーの影を追い過ぎない程度に頑張ってほしいです。

かつて、古田の後継者には米野や福川等、数々の捕手たちがその後釜というプレッシャーや、求められるものに応えられず、去っていきました。
今季からは中村悠平選手がかつて古田がつけていた27を背負い、正捕手として君臨しています。ですが、今の中村選手に古田と同じような活躍は誰も求めてません。

それと同様にポージーがいなくなっても、ポージーの影を追い過ぎない事がSFファンに求められています。しかし、「言うは易し行うは難し」という諺があるように、今後数年はなんだかんだでヤキモキしそうです。そういった感情も込みで逆に私は楽しんで観たいと思います。

結論は、「SFは古田のいなくなったヤクルトよりは切羽詰まってるわけではない」です。

・クリブラがピーダーソンに代わった打線
〜去年のクリス・ブライアントの活躍と比べるとやや格としては下がるものの、長打を期待できるピーダーソンが加入したのは大きいです。

また、今STは新加入のルイス・ゴンザレス、アレックス・ボランディーノが共に打率4割超え&OPS1.200超えという猛アピールをしており、去年MINマイナーから駆け上がってきたウェイドJr.のようにSF再生工場っぷりを如何なく発揮するかもしれません。

-野手陣の今季の懸念点
①スタメンを張る主力の顕著な高齢化
②それを脅かすような勢力もやや面子不足
③STは好調でも、バートとカサリが共に去年ような打撃スタッツを残しそうになった場合、(特にバートは)どう対処するのか、運営はどう動くのか
④投手・野手共に2〜3粒しか目玉がいない傘下のプロスペクトの台所事情→離脱者が出た場合、編成面でどう動かすのか、「期待」よりも「心配」のが強い

今回は以上となります。
読んで頂き、ありがとうございました。
今シーズンもよろしくお願い致します!

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