子どもが欲しくない前向きな理由

最近、私の人生には子どもはいらない、というつぶやきや記事をよく見るのだけど、一通り読んで納得した上で、心にモヤっとするものが残る。
その理由を私なりに考えてみた。

また、ここから先に書くことは、あくまで自分の意思で子どもはいらないと思っている人・・・つまり、言えば「前向きな理由」で子どもを作らないと言っている人のこと。不妊で悩んでいる人や経済的な理由で子どもができない、つくらない人ではない。

まず、前向きな理由で子どもはいらない、という人は、みんな色んな理由と並べているけど、突き詰めると「自分がしたいことを出来なくなるから」。ここでいう「自分のしたいこと」なんだけど、好きな仕事をゴリゴリやってる人のことをイメージしています。(ゲームに課金したいからとか、推し活の邪魔だからというのは違います)

だいたいそう言っている方々は、仕事ももちろんできる能力の高い人なんだけど・・ただのサラリーマンとかではなく、会社経営者あるいはフリーランスで交友関係が広かったり(異業種)、世界を飛び回ってたり、ブログも丁寧に更新したりしている人が多い。自分の人生を謳歌してていいな〜と羨ましくなるし、毎日が充実していて人生がハッピーなんだろうと思う。子どもいらないと思うのも納得できる。し、できたら今のライフスタイルの維持は無理だろうから、ある意味で責任感のある行動だと思う。

ただ・・そういう発信力がある人だからこそ、さらに若い世代が子どもを「前向きに」作らない理由として共感するような記事をアップするのは社会的に損失なんじゃないかと思う。社会を作っていく上での基本原理を考えたら、いつの時代も「次の世代につなぐこと」だと思うのだが、子どもが増えなければ次の世代につなげない。それで良いのかと問われると、戦争をしてはいけないのと同じレベルで、「良くない」と思う。
子どもを前向きに作らない人は言うと思う。昔は子どもを産み育てるのが女の役割、というような悪しき固定概念に押しつぶされそうになっている人が多かったと思うけど、今は多様な価値観が認められ、自由な世の中になってよかったじゃない、と。そう。個人レベルではそうだと思う。
ただ、社会を作っていくという意味じゃ、そうも言ってられないと思うのだ。

だから、せめて、子どもを作ることに対してマイナスのイメージを植えるような発信は、発言力があって人生を謳歌している人ほど、できれば控えて欲しい。自分の心の中でつぶやくに留めて欲しい。
人が死ぬのが戦争で、それを進めようとするのが悪なら、人を産み育てることを「面倒だよ」「自由な人生にとって邪魔だよ」と発信するのも・・同じくらいインパクトあるんじゃないですかね。

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