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今、母の感想を辿っている気がする

「西の魔女が死んだ」
映画にもなった梨木香歩さんの本で、私は20歳くらいのときはじめて読んだ。そのときも大好きだったし今も大好きだ。

中学になって学校になじめなくなったまいは、1月あまりおばあちゃんの家で生活をする。

それはおばあちゃんによる魔女になるための修行でもあった。

おばあちゃんの教えは規則正しい生活、自分のことは自分ですること、それから何事も自分で決めることというシンプルなものだった。

お話の中のおばあちゃんは口うるさくはないし、自然の楽しみかたもいろいろ知っていてとても魅力的だった。

まいは地味な教えの中でだんだん元気になっていく。

私はこの本を妹の本棚から手に取って読んだ。
いっぺんにおばあちゃんのファンになって、あんまり素敵だからすぐに自分も同じ本を買った。

母にも読んでほしいと熱心にすすめた。

だいぶんしてから、ふと思い出して母に読んだかどうか聞いてみたら、ちょっと感想が違って驚いた。

「なんか、全部おばあちゃんの
 思い通りみたいで
 ちょっとつまらなかった。」

マジで?!

最低限やで?!



最近子育てしてて
この本を思い出した。

最低限のこと以外は
自分で決めたらいい。

私が辿り着いたこの境地。
遠い昔に読んだ
この本の力もかりてる気がする。

しかしその先に
そびえ立つ過去の母の感想め!!


どうやらまだ先があるらしい。
この素敵な素敵なおばあちゃんの魔女の教えすら母はいらないというのだ。

おばあちゃんをみて勝手に学ぶシステム。あるいはみないパターンもある。

天然自然の中で人は学ぶ。
死ななきゃ大丈夫。

どうりで私はほったらかしだった
はずだ。

うげぇ。

でもちょっとそんな感覚も
わかるようになってきた今日この頃。

母のこの感想は、私が20歳くらいのことだった。
長男が今中学3年生だ。
まだ追いつけるぞ!

生まれ育った家には
妹よりさらに変わった女がいたことを今、私はあらためて認識した。

そしてちょっとそれを目指そうとしている。

そっちの世界にいきますわ!

1日1個は続かない…。
天然自然だから🙃



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