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できる研修医の質問の仕方

研修医や若手医師から質問をうけるが、
大半が「どうしたらいいですか」というopen型の質問だ。

このような質問をする研修医に対しては、自分で考えて質問する提案型にするように指導している。
「どうしたらいいですか」という質問では、自分の考察または仮説をたてていないからだ。何事も自分で仮説をたてて、何らかのアクションを起こし、プランをいくつか用意してそれを提案してくるのができる研修医の質問の仕方である。
また、患者さんは「・・・」と言っています。という伝言ゲームをしてくる研修医もいる。
具体例を提示すると、
できない研修医)
腹痛の患者さんの検査結果は何も問題ありませんでした。しかし、患者さんはまだ腹痛があると言っています。どうしましょうか。
できる研修医)
腹痛の患者さんの検査結果は何も問題ありませんでした。しかし、患者さんはまだ腹痛があると言っています。
腹痛の程度は強く、食事摂取もできないとのことで入院での経過観察を提案しました。しかし、患者さんは仕事のことを気にしており、できれば外来でのfollowを希望されています。この患者さんは外来で経過followは可能と思われますか。

できない例は
・わからないことに関して自分で考えて行動を起こしていない。
・患者さんへの説明もしていない。
・質問も具体的な事象にまとめていない。
など ない、ない、ないである。

できる例は
・自分の考え、方針を患者さんに伝え、その反応までみている。
・質問もclosed型であり、質問の意図も明確にしている。
・自分の提案をつけている。

研修医は知識バカではなく、その知識という武器を臨床という現場で使いながら身につけていってほしい。


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