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ガソリンスタンドの事例から学ぶレジ金差異の対策

1.はじめに


 この記事では、レジ金差異の対応について探ります。不正行為が小さな額から始まり、徐々にエスカレートしてしまった事例を通じて、「割れ窓理論」の有効性とそれに基づく取組み事例をご紹介します。

 この記事は、店舗の経営者や管理者、従業員、不正行為の防止に関心のあるビジネスオーナーや経営者、および組織の内部コントロールに関心のある読者を対象としています。

 この記事を最後まで読むことで、次のようなメリットが期待できます。

  • 不正行為の早期発見と防止の重要性を理解することができます。

  • 組織の管理体制の強化や情報共有の重要性について学ぶことができます。

  • 割れ窓理論の実践例を通じて、小さな問題の放置が大きな問題を引き起こす可能性について考えることができます。

 では、本題に入って行きましょう。

2.不正行為の始まりとエスカレーション

 あるガソリンスタンドでアルバイトとして働くA氏は、誰も見ていない隙を見計らい、レジから1,000円を自分のポケットに入れてしまいました。

 翌日出社してみると、店内に特に変化はなく、レジ金が足りないと騒いでいるわけでもありませんでした。A氏は再び隙を見計らい、1,000円をポケットに入れてしまいました。その翌日も同様に店内に変化はなく、騒ぎもありませんでした。

 A氏は次第にエスカレートしていきました。5,000円、10,000円といった額を着服し、結果的にその累計額は30万円にまで達してしまいました。店長はあるべき現金がなくなっているこの異常な状況に気付き、経営陣に相談し、調査を開始。A氏はあっさりと不正を認めました。

 A氏は当然責められるべきですが、店舗の管理体制はどうでしょうか。同店は不正を働ける環境を作っていたとも言えるのではないでしょうか。ここで知っておきたいのは「割れ窓理論」です。

 割れ窓理論は、小さな問題を放置することで大きな問題が発生する可能性を指摘します。例えば、廃校となった校舎の窓1つが割られると、他の窓も次々に割られてしまうことがあり、これを踏まえて成果を出した以下の事例があります。

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