第3回 23–24ナゲッツ通信簿


レギュラーシーズンを個人的な視点で評価
・シーズン前の期待に対する評価
・出場試合数が多いと高め


評価
S:期待以上
A:期待通り
B:想定通り
C:想定以下
D:来期あるといいね


ヨキッチ
評価:N/A
神様仏様ヨキッチ様。
評価不能。説明不要。

マレー
評価:A -

【RS】
 出場試合数60未満はレギュラーシーズンを評価する上では少々減点評価。とは言えレギュラーシーズンの評価が比較的低いのは毎年のこと。来期以降、試合数が増え、プレーオフの活躍がレギュラーシーズンでも増えてくればS。
今年はディフェンスへ対する意識の高まりを強く感じた。スタメン5人の中では弱点として狙われるマレーだが、昨シーズンからチームはマレーに対してミスマッチ作られてもノーヘルプで守る選択をしている。マレーも身体を張って簡単に得点させないことで期待に応えており、ナゲッツディフェンスの基準を引き上げている。

【PO】
 PO初戦のLAL戦ではスイッチ後のミスマッチをレブロンに狙われポストプレーを仕掛けられるだろう。失点が重なったとしても昨年のLAL戦のようにマレー1人で簡単な得点を許さず、時間をかけさせることで重いハーフコートの展開に持ち込めば、自身とチームの得点力で回収可能な被害範囲に収まるだろう。POでも攻守で重要な役割を果たすエースに更なる活躍を期待したい。


MPJ
評価:S

【RS】
シーズン81試合出場は大怪我を乗り越えたMPJにとってもチームにとっても素晴らしい努力の結果となった。パフォーマンスはシーズンが進むに連れて上がり、オールスター以降は安定したシューティングでオフェンスを引っ張る姿も見せた。ここぞという場面での勝負強さも増しており、名実ともにチームの3番手という立ち位置を確実なものにしつつある。
 シーズンの試合数は本人が経験したことない領域に入っており、プレーオフでも健康な状態を続けることができれば良いシーズンだったと言えるだろう。次の課題はヨキッチとプレーしない時間帯でもオフェンスで結果を残すことができるかどうか。

【PO】
クラッチタイムのシュートに期待、昨年ファイナルで活躍できなかった悔しさを晴らしてほしい。初戦のLAL戦、オフボールの動きと3Pでレブロン、八村のディフェンスに混乱を与えることが相手ディフェンスを崩壊に向かわす1歩目だ。


ゴードン
評価:A +
【RS】
昨年比でのスタッツは微減しているが、状況判断をはじめプレー内容は年々改善されている。大型化が進むリーグにおいてもリム付近の攻防でほとんどのチームに対して優位性を取ることができたのはゴードンの働きが大きかった。時折見せるフィジカルを用いた強引な突破は決して綺麗なオフェンスでは無いかもしれないが、硬直した局面に風穴を開けるためには比較的ローリスクな手段であり、泥臭い勝ちをもたらした。
 リム付近での激しい接触や対戦相手のキープレーヤーとのマッチアップは大きな負担であったはずだが、72試合の出場は頭が上がらない。

【PO】
 プレーオフでは昨年に引き続き相手エースとのマッチアップ、リム付近でのフィジカルなプレー、ヨキッチがオフコートにいる際はスモールセンターとしてプレーメイクに関わり状況判断も増えるだろう。相変わらず試合ごとに難しい課題が降りかかる大変な役割だが昨年KAT、KD、レブロン、ジミーとプレーオフのマッチアップフルコースを経験したゴードンなら今年も上手くやってくれるだろう。

KCP
評価:A +

【RS】
  今年もシーズンを通して安定したディフェンスとシューティングで貢献してくれた。毎試合全力で相手のエースを追い回し、トランジションディフェンスでは真っ先に戻り速攻の芽を摘んだ。スティールに繋がらずとも未然に防いだ失点は数知れず。チームのディフェンスを支えたのは間違いなくKCPだろう。目標のオールディフェンシブチームに選ばれる資格はあるはずなので、あとは選出を願うのみだ。

【PO】
いつも通りの活躍をしてくれれば良い。
RSからさらにギアを上げたディフェンスを見るのが楽しみだ。

レジー
評価:A+

【RS】
  シーズン前は最も不安視されたポジションであったが、終わってみればレギュラーシーズン全試合出場という鉄人ぶり。それだけでA評価に値する。ベンチメンバーはディフェンスこそ頼りになるものの、オフェンス力に乏しい若い選手が多く、ハンドラー役をまともにこなせるウイングも1人もいない。センターは老いたラジコン系ビッグマンか判断力とシュート力が皆無のスモールビッグという、あまりにもPG任せのベンチのオフェンスを82試合苦しみながら引っ張った。
 ヨキッチとプレーすることで芽生えたというレシーバーとしての意識もあり、34歳ながらチームに適応してみせた。シーズン終盤は疲れなのか老いなのか酷いパフォーマンスが続いたが、それを差し引いても+を追加するくらいの評価はして良いはずだ。マレー不在時にレジーの活躍に助けられた試合も十分にあった。ということで少し甘めのA+とする。

【PO】
短い時間でどれだけ点を取れるか。
アイソで狙われた際はみんなで助けよう。


CB
評価:A+

【RS】
 CBもレジーと共にフル出場。ベンチプレーヤーでも休まず試合に出続ける頑丈さは中心選手になるためには大事な素質。全試合出場は問答無用でA評価以上。相変わらず痒い所に手が届く選手でディフェンスやリバウンドで至るところに顔出す素晴らしい気の利きようだった。
 オフェンス面ではブルブラが抜けたベンチを補う成長を期待していたが、シーズン前半は毎試合のようにチャージングを取られ状況判断も悪く、途中自信を無くしたのか消え入るようにコーナーステイを続ける時期もあった。しかし、シーズン中盤以降、徐々にハンドリング力にも自信がつき始めたことで、ハーフコートオフェンスにも積極性が出始めた。フィジカルなリムアタックを武器としつつも、筋肉を過信しないクレバーな状況判断でフローターやユーロステップを使いながらスコアを稼げるようになりつつある。
 3Pの安定性を含めオフェンス面での成長は必須だが、オフェンスに積極性が出たことでハンドリング役、シューター役とバランス良く経験できていることは良い傾向だ。典型的な3&Dではなく、攻守共にオールラウンドな役割を担えるような選手になることを期待したい。

【PO】
 特になし、いつも通りやるだけだ。3Pが入れば試合展開はかなり楽になる。


ワトソン
評価:S

 昨シーズン終盤の衝撃から今期の活躍予想は容易なものだったがそれ以上のパフォーマンスを見せてくれたと思う。シーズン通してNBAで戦うのは初めてだったにも関わらずほぼフルシーズンとなる80試合に出場したことでA評価以上は確定。
 特にディフェンス面で強烈なインパクトを残し、ブルブラの移籍によって手薄となったディフェンダー枠あっという間に埋めてみせた。高い跳躍力を活かしたブロックショットはこれまでのチームに不足していたものであり、チームに流れを呼び込むことができる。ブロックショット限らず、1on1ディフェンスも優秀でロックダウンディフェンダーとしてリーグでも認識されはじている。運動量でローテションを埋めるディフェンスはセカンドユニットのディフェンスレベルを引き上げており、スクリーンを掻い潜るチェイスディフェンスやポストディフェンスが向上すればディフェンスのオールラウンダーになれるだろう。
 プレーオフでは通常のローテーションに加え終盤の重要な局面ではディフェンスのクロージング要員としての起用も考えられる。
 課題はCBと同様ハーフコートのオフェンス力だ。プルアップジャンパーをそこそこの精度で放てることは今後の成長に期待ができるが、3Pやリム付近のフィニッシュは安定感に欠けており来期以降の改善点だ。
 CBにも共通する話だが目標は早期のヨキッチ離れだ。ヨキッチが不在の時間でもオフェンスを成立させる、またはヨキッチに使われるのではなく、ヨキッチを使うオフェンスができるようになることを求めたい。ナゲッツの選手である以上、ヨキッチとのプレーは不可避だが、2年目の2人にはNBA選手としてヨキッチの存在有無に関わらずも活躍できる選手に成長してほしい。

【PO】
基本信頼しているがポストアップに対するディフェンスだけ心配。杞憂に終わってくれ。


ホリデー
評価:A -

【RS】
シーズン前半はローテ外の扱いでプレータイムは短く、出場機会もまばらでベテランとは思えない雑な起用をされることもあったが、攻守共ににミスの少ない堅実なプレースタイルでコツコツと信頼を稼ぐと気付けばシーズン終盤にローテを勝ち取っていた。
 堅実なディフェンスとシュート力は勿論だが試合に出場すればリバウンドやルーズボールの回収とロールプレーヤーに求めたい仕事を毎試合きっちりとこなしてくれる安心感があった。彼がいなければもっとベンチが大崩れする試合が増えていたかも知れない。
 試合数はそこそこなのでB評価クラスだが、ベテランミニマム以上の活躍と、ローテ外からの頑張りを讃えて少し評価を上乗せた。

【PO】
 KCP、ワトソン、CBほどではないが相手のキープレーヤーを減速させるだけのディフェンス力が持ち、少なからず出場機会を得ると予想している。また、ベンチメンバーの中で最も期待できる3Pシューターでもあり、他選手の調子次第ではプレータイムを伸ばす可能性もある。
 ドラフト外から海外リーグ、Dリーグを経由してNBA7チーム目で巡ってきたチャンス。プレーオフの経験は2度。過去にGSWで優勝を経験しているが当時はローテ外だった。今回はコートに立つチャンスもあり2つ目のリングを手にして欲しい。


ナジ
評価:C

【RS】
 オフシーズンに結んだ4年32m延長契約は失敗と評されても仕方のない結果だった。4年目の今年はプレーオフのローテションに加わることを期待していたが、RSのローテーションさえも加われない時期があった。ペリメーターのディフェンス力は引き続き高いものを見せているがそれ以外の成長は全くと言って良いほど見せることが出来きず、オフェンス面での状況判断力やパス能力、スクリナーとしての動きも改善が見えなかった。4年目を終えたことでもう若手という土俵で語ることは難しい。唯一の武器であるペリメーターディフェンス力を掻き消すほどのオフェンス力の乏しさをなんとかしない限りは来期以降も難しいシーズンとなるだろう。
 まずは健康なシーズンを送り試合経験を重ねることができるかどうか。

【PO】
 マローンはあんまり信用してないと思うがインサイドは手薄なのでチャンス0じゃない。ワトソンやゴードンがファールトラブルになればチャンスがあるかも。

DAJ
評価:B

【RS】
 正直プレーに対してはあまり期待していなかったが、3番手センターとしては十分な働きだったと言えるのでB評価。パフォーマンスも昨シーズンより向上しておりハイライトプレーを残すこともあった。特にシーズン途中、レジーとのPnRでベンチのオフェンスを改善すると、古巣LACとの対戦ではレジーと共にチームを牽引。ヨキッチ不在に貴重な1勝をチームにもたらした。オールスターブレイク前にはナジよりも優先される時期もあった。
 ベテランながらナゲッツで過ごした2シーズンは怪我による離脱もなく、必要とされる日にコートに立つことで3番手としての役割は果たした。

【PO】
MINと当たることがあれば対ゴベアで数分プレータイムがあるかもしれない。



ストローサー
評価:B

 3Pシューターとしての評価を受けてのドラフトだったが、評判通りのシュート力を持つことを証明できた。特に7本の3Pを沈めたNOP戦は将来を期待させる活躍でファンにも良い印象を与えた。怪我による離脱もあり、ローテション争いではホリデーに敗れる結果となったが、チャンピオン争いをするチームであることを考えると十分か。(後半戦のホリデーが良過ぎた)
 オフェンスをクリエイトするタイプではないが、ハンドリング力は悪くはない。フローターによる短中距離のフィニッシュ方法も持ち合わせているためフィニッシュエリアが広いことはCBやワトソンにはないアピールポイントである。
 既にNBAで戦うことのできるフィジカルを備えていること、名門大でしっかりとチームディフェンスを身に付けてきていることでディフェンスでも穴になりにくい点も、ストローサーを語る上でポジティブな材料だ。
 今後は純粋なシューターではなくマレーのようなコンボガードが目指すべきスタイルか。2番の選手として大きなサイズは今後のベンチに大きく貢献してくれる可能性を秘めている。


ギレスピー 
評価:B
 昨シーズンはシーズン前の大怪我でプレーできず、実質今期がルーキーシーズンとなった。マレー不在時にバックアップPGとしての出場がメインで、飛び抜けた能力や武器こそないものの、カレッジでの経験豊富な正統派PGとして、マレー不在を補う活躍を見せた。
 ハンドリングやゲームコントロールは評判通りで、TOにつながるようなパス、ペイントアタックはしない堅実なタイプ。ルーキーでは有るがアピールに走るわけではなく、ヨキッチのような中心選手がいれば自然にそれに合わせたプレー選択をできる大人びた雰囲気も好印象だった。3Pの精度が安定していたことも評価できる。
 2年間の2way契約が終了し来期は不透明。
正統派PGは3番手としてキープしたい気もするが、本契約を結んでいるピケットとはPGとしてはアンダーサイズであること、年代も近いことで立ち位置が被ってしまうのでナゲッツでの本契約獲得は難しいか。

 ピケット
評価:C -
 プレー機会に恵まれなかったといえばそれまでかもしれない。しかし、シーズン前半のマレー不在時に与えられたバックアップPGとしてのチャンスの場でギレスピーがまずますのプレーを見せたのに対し、ピケットはアピールにつながるようなプレーを見せることができず、その後のマレー欠場時もギレスピーが優先されることとなった。
 カレッジ時代の武器であったPGとしてフィジカルの強さもNBAではマッチアップで優位性を取れるほどではない。カレッジ時代とのチームスタイルの違いからか、ポストプレーを起点にしたプレーメイクも見せれず苦しいシーズンとなった。
 来期も引き続きGリーグでのプレーがメインだろうが即戦力としての指名である以上、チームが成長を待つことのできる期間は長くは無いはずだ。来期中にトレードやカットされでも驚きはしない。
 最低限1on1のディフェンスは改善必須。ベンチに優秀なビッグマンがいればPnRを起点にオフェンスを司る可能性は0では無い。しかし、無いものねだりをしてもしかたがないので得意のように見える3Pで活路を開くことができるか。
 来シーズンは崖っぷちのつもりで臨んでほしい。

 タイソン
評価:C -
 サマーリーグ1stチームに選ばれ、ロスター争いに加わることを期待されたがウイングの層は厚くまともなプレータイムは得られなかった。
 メインポジションは4番で3P、ペリメーターと中長距離のシュートに長けていることは証明済み。4番の選手としてはハンドリング力があり、プルアップジャンパーやポストアップと多彩なスキルセットを持つ。ナゲッツのフロンコート陣にはいないタイプでシンプルにシュートが上手いという点では戦力になる可能性は持っている。
 課題は明確でディフェンスとフィジカル面だ。203cmというサイズは3番としては平均並みだが4番としては低い。さらに3番にしてはフットワークが悪いためスピードについていけず、4番にしてはあまりにもパワー不足だ。実際プレシーズンで1度スタメン出場した際はフィジカル面で全く歯が立たずあっという間にファールを重ね交代してしまった。
 フィジカル面の成長は努力だけではどうにもならないこともある。昨年のワトソンのようなシーズン中の劇的な成長は稀だ。まずはオフシーズンで同ポジションの先輩チャンチャーのような肉体強化に励んでほしい。タイソンもまたカレッジで5年過ごしている。チームが待つことのできる期間は長くない。


ハフ
評価:D
元々あまり期待してなかったのでD評価をつけることは後ろめたさを感じる。またプレー機会が少なかったことは可哀想な面もあるが、正直戦力になる可能性は感じることができなかった。
 初めて目にした時はタイソン以上にフィジカルが無さすぎて心配になったのを記憶している。案の定、ガベージタイムのリバウンド争いで自分より小さな選手にリング裏に押し込まれる紙装甲ぶりを見せており、カレッジで4年、NBAとGリーグで3年を戦っている選手にしてはフィジカルが伸びていないのが気になる。
 7-1フッターのサイズと3Pとブロックを武器としており、走力もあるため現代的なビッグマンになるポテンシャルはあるが既に27歳。少なくとも来期のナゲッツが積極的にチャンスを与えるとは考えにくい。

キー
評価:D
 仕方ない。契約するチームを間違えたかもしれない。今年のウイングは2way契約の選手にとってはチャンスが少なすぎた。上手く行けばクレイグのようなディフェンスでチャンスの掴むポテンシャルはあったと思う。
 タンクチームであればプレータイムを獲得できるかも。

マローン
評価:A -

 ブルブラ、ジェフの移籍、チャンチャーの離脱と昨シーズンの2ndを支えた選手が抜けた一方で、目立った補強もなく特にベンチの時間帯で苦戦が予想されたが、若手の成長もあり、昨シーズンより勝ち星を4つ増やした58勝24敗、RS2位でフィニッシュした。シーズン最終盤でSASに逆転負けをする失態を犯し首位は逃したが、若手の育成と上位シードの獲得を両立を果たした。

終わりに

昨年思いつきで始めましたが全く継続できませんでした笑
今回も思いつきでわーと書いてしまったので誤字脱字、変な文章が多くなていましたごめんなさい。

いよいよプレーオフが始まりますね。
この時期はそわそわして色々手に付かなくなり精神的にも来ることがありますが、
ナゲッツを応援できる時間が少しでも長くなると良いですね!
また、気が向いたら書きたいと思います。

それではまた。







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