見出し画像

トレード手法の組み立て方


1.はじめに

こんにちはタラリコです
コロナショックをきっかけに
FXをはじめて3年以上が経ち
お陰様で私もトレード初心者を
脱却するに至りました。

この3年弱で私自身が強く感じるのは
自分の頭で考える力がないと生き残れない
コレに尽きると思っております。

理屈もわからないEAで資金を溶かしたり
上手い人の考察を上っ面だけ聞いて理解せず
雑にトレードして資金を溶かしたり
大なり小なり皆が体験するであろう失敗を
根本からなくすには自分の頭で考える力は
必要不可欠かと思います。

本文では初心者の人向けに
自身の考えと意思で
トレード手法・ルールを組み立てる為の
助けになればと思い
いくつかのコツを紹介していけたらなと思います

2.トレード手法は
自身に合わせて組み立てよう

チャート分析から
エントリー
利確or損切り
までの一連の流れをルール化したものを
一般的には「トレード手法」
と呼ぶと思いますが

初心者の方が陥りやすいのは
最強の手法を探してしまう事

そんなものはありません

先人たちの知恵を借りて
既存の手法を試すことは
悪いことではないですが
トレードルールを守れなければ
意味がありません

優秀なトレード手法というのは
勝率や収支はもちろんですが
自身のライフスタイルや性格を考慮した上で

大負けしない
セーフティネット的な仕組みがあるか
(明確な損切りルール)

実生活中にチャートを
見れる時間帯で機能するか

自身の逆張り欲求や
ポジポジ欲求を制御できる
仕組みがあるか

何より
自分で守れるルールであるか

等の要素も非常に重要であり
トレード手法は
ある程度抑えるべき「型」はありつつも
各々によって最適化して
組み立てるべきものかと思います。

その為、次項からは
トレード手法をと言われるものを
大きく3種類のテクニカル手法に
分類して考えていきたいと思います。

3.テクニカル手法を3種類に分類しよう

本項ではテクニカル手法を
大きく3種類に以下のように
分類していきます

①トレンドの方向感を探る
 <方向テクニカル>

②チャートが転換しそうな
 ラインやゾーンを見定める
 <位置テクニカル>

③実際にエントリーすべき
 チャートの転換をさぐる
 <反転テクニカル>

一般的なトレード手法は
大抵はこの3要素から
構成されているかと思います

中には「反転テクニカル」
の出現を待たずに
ラインなどの「位置テクニカル」で
逆張りするタイプの手法も有るでしょうが
基本的にはこの3要素が
揃った手法が一般的です。

テクニカル手法を3要素に
分類するメリットとしては

自身のエントリーが
方向・位置・反転の全てのルールを
クリアしているか認識しやすくなる点

上手い人の手法を
方向・位置・反転に
因数分解することで
部分的に人の手法を
取り入れることが出来る点
スインガーは方向と
位置テクニカルに優れ
スキャルパーは
反転テクニカルの
スペシャリストですからね


手法を組み立てる上で
3要素の各々でのシナジーがあるかを
試行錯誤しやすい点

特に重要なのが
自身のトレードルールに
問題が有ると感じたときに
具体的にどの部分なのかが
特定しやすい点かと思います。

自動車に置き換えてみましょう
車の調子がおかしいな?
という漠然とした解像度の認識より

エンジンは問題ない
タイヤも問題なさそうだ
サスペンションに不具合があるな

などと言った感じで
自動車を構成する要素を
分類して理解しておくことで
問題点を早期に特定できますよね?

トレード手法においても
これは同じことかと思います

という訳で次項からは
3種に分けたテクニカル手法を
個々にもう少し深掘りしていきたいと思います。

4.方向テクニカル

方向テクニカルの中では
ダウ理論と移動平均線が一般的かと思います

方向テクニカルの一例(ドル円日足)

上図はドル円の日足
緑の◯の場所でダウ理論的にはトレンドが
下から上に転換しております
コレが否定されるまではドル円は買い主体で考える
というのが一つの方向テクニカルの一例です
また、人によってはローソク足が上位足の20MAの
上に有れば上昇トレンド・下に有れば下降トレンド
と判断する人もいると思います。
このドル円のチャートで言えば
どちらもで考えても一度トレンドが転換したら
ある程度はトレンドが継続していることから
この方向テクニカルは効果があるものと考えます。

私は日足のダウとMAを
方向テクニカルとして採用していますが
コレを4時間足に落とすことで
エントリー頻度が上がり狙うべき値幅が
狭くなってくるかと思います
このあたりを各々の好みですね
私自身の使用感としては
日足の方向テクニカル採用時は
1時間足のトレードを軸に
4時間足方向テクニカル採用時は
15分足のトレードを軸にするのが
バランスが良いと感じます

このあたりも各々で試してみてください。

方向テクニカルの軸を持つことで
初心者がやりがちな買いで焼かれ
その直後で売りでも焼かれるというような
往復ビンタを食らうことは無くなります。
方向テクニカルでエントリー方向を絞るのは
非常に効果的に収支に影響するかと思います。

他にも方向テクニカルとして使える
テクニカル指標は有るかと思いますので
まずは自分にあった方向テクニカルを
選定するところから始めましょう
それが特にない人はダウ理論を推奨しておきます
(他にも応用できる基礎中の基礎なので)

5.位置テクニカル

位置テクニカルは
押し目買い・戻り売りの際に
チャートが反転しそうな
ラインやゾーンを探るテクニカル

一番ポピュラーなものは水平線かと思います
私の場合はこれらに加えて
フィボナッチや移動平均線を活用します

フィボナッチ・水平線・MAを活用した位置テクニカル

フィボナッチは基本的にはその時間足の支配波に当て
0.382〜0.618のゾーンを想定押し目として
捉えるのに活用しております

0.382では押しがやや浅く反発の期待値は低く
半値、618と押すに連れて
期待値は上がっていくイメージで捉えています。
逆に618を割り込み786までくると押しが深すぎて
トレ転換も警戒したくなるところです

このフィボと水平線・MA等の根拠が重なる場所で
チャートが支配波方向に回帰するであろう場所に
「当り」をつけるのが位置テクニカルの醍醐味かと思います。

上図の場合だとダウのトレンドが変わる高値と
MAが重なる半値のラインか
Wボトムのネックになる618あがりが「臭い」ですね

注意しておきたいのは
位置テクニカルはある意味で
基本中の基本ではあるので
初心者の人でも大なり小なり
使っているテクニカルかと思います。
水平線とかMAとか誰しも使ってますよね?
しかし、初心者の方が
位置テクニカルだけでは
安定して勝てていないとしたら
方向テクニカルを活用していない事と
それ以上に次項で説明する
反転テクニカルを活用していない(逆張り)
事が大きな原因かと思います。

6.反転テクニカル

反転テクニカルと種類としては
下位足のダウ転換
プライスアクション
逆張り系のインジケーター
等があるかと思います

私自身がインジケーターには明るくないので
ここでは下位足転換とプライスアクションについて
触れておきたいと思います

下位足転換でのエントリー

個人的に一番理想的な反転テクニカルは
位置テクニカルで意識される場所での
下位足の転換かと思います
損切り位置が明確なため資金管理もしやすく
期待値も高いテクニカルだからです

下位足の転換以外で私が重宝するのが
プライスアクションでのエントリー

プライスアクションでのエントリー

私の場合は下位足転換よりも期待値は落ちるが
場合によっては高いリスクリワードが叩き出せる
プライスアクションでもエントリーも
使っております

単純に反転テクニカルの期待値としては
下位足転換>>PAくらいのイメージで居ますが
位置テクニカルの期待値が高い場所
フィボ618でラインやMA等の
根拠も重なる場所な場合に限り
PAでのエントリーも活用しております

位置テクニカルの項で
押しは618を限度に深いほど反発の期待値は
上がる傾向にあると述べましたが
実際にトレードしてみると
人間は機会損失を恐れるもので
「浅い押し+弱い反転テクニカル」
の組み合わせでポジションを持ちがちです

勝率を上げるためには
「十分な押し+強い反転テクニカル」
を待つのが理想的ですが
自身の機会損失衝動を抑えるために

浅い押し(せいぜい382)でも
強い反転テクニカルがあれば
入ってみる等の妥協案的なルール作りも
場合によっては必要になってくるかと思います

位置テクニカルと反転テクニカルは
基本的にはセットで運用することを
徹底すると良いでしょう

7.資金管理のすゝめ(追記)

本note、
大変好評いただいてるようなので
資金管理についても追記しておきたいと思います
本項では初心者向けの資金管理として
損切りの入れ方、ロット設定の仕方について
簡単にですが提案させていただきたいと思います。

初心者が一度はやる「全損退場」
まずはコレのメカニズムを考えましょう

損切りできずに全損するメカニズム

前提としてココまでに説明してきた
方向テクニカルと位置テクニカルを
理解している状態でのトレードとします
支配波に対して①〜③の反発ライン(位置テクニカル)
の候補があるとします。

よくある心理として
1.機会損失が怖くて
 一番近い①で打診ロングしてしまう
2.①を下抜けしても
  ②がすぐ下にあるので持ち越してしまう
3.②を抜けても更にした③があるので(以下略
4.気づけば含み損が膨らみ損切りできずに全損

全損を経験したことある人であれば
大なり小なり共感できる部分が
有るのではないでしょうか?
恥を恐れずに言えば
私には経験があります(笑)

こう言った心理は人間の本能的なもので
詳しくは「プロスペクト理論」を
調べていただければ分かると思います。
ざっくりいうと人間は本能的に
含み益が減ることには耐えられないが
含み損が膨らむことには耐えられてしまうのです。

FXは本能に抗うゲーム
本能を抑え込むには理屈とルールで
己を制御する必要があると思います。

長くなりそうなので次項に続きます。

8.損切り位置を決めよう逆張り編(追記)

<逆張りでの損切り>
まずは前項で例とした
ライン際での逆張りでの
エントリーについて考えてみましょう
このときの問題点としては
背にしていたラインを割っても
損切りができなかった事

コレに尽きると思います。
逆張りの最大のメリットは
背にするラインに引きつけての
リスクリワードの良さですが
損切りできない逆張りは
逆張りのメリットが死んでいます。

ですがこの「損切りできない心理」にも
2種類あると思っていた
1つは本能に抗えず損切りできなかった初心者
もう1つはラインで反発するにしても
実際は多少、オーバーシュートすると
知っている中級者です。

特に上位足のラインほど
一度割ってもヒゲで戻すなんてことは
ザラにあります。
SLをラインに寄せすぎると
損切り貧乏になるなんてこともザラです。

逆張りトレードとリスクリワード

実は逆張りトレードで
高いリスクリワードを叩き出すには
上図①でいう「ヒゲキャッチ」ができないといけません
ライン際で反発するか、オーバーシュートするか
その見極めが必要になってきます。
私にはソレができないので説明は割愛します。
(それが出来る流派も有る)
とすると特殊な技能のない人間が逆張りする場合
手堅く活には②のオーバーシュートを見越して
損切り幅を広く持つしか無いのです。
この場合、逆張り最大のメリットである
高いリスクリワードは死んでしまいます。
なので私の場合は逆張りエントリーは
機会損失衝動を緩和するための
ロットを落とした②の打診エントリーに
限定しております。

9.損切り位置を決めよう順張り編(追記)

ということで私がメインで使用する
順張りエントリーについて考えていきます

順張りエントリーの損切り位置

順張りエントリーの場合
ダウ理論で言うところの
下位足の支配波転換後の初押しを狙います
上図は逆三尊気味の形ですが
支配波転換後の初押しであれば
Wボトムでもなんでも構いません

この場合、損切り位置は明確で
転換が完全に否定される
②1波の安値
もしくは3波の初動らしき場所
①での安値となります。

基本的に手堅く勝ちいにく場合は
②1波の安値に損切りを
置くことになると思いますが
攻めたエントリーをする場合は
損切り位置が近い①を
採用する場合もあります。

この辺りは次項の金額とLotの設定で
触れていきたいと思います。

10.損切り「額」を固定しよう(追記)

損切り位置が適切に設定できたとしても
エントリーするロットが適切でないと
結果して大きな損切り額となってしまいます
初心者の方でも要領の良い人であれば
資金に対して少なめなロットでトレードしましょう
というアドバイスでも問題はないと思います。

ですが本項ではもう少し踏み込んだ
ロット設定の方法として
損切り「額」を基準にロットを設定することを
提案していきたいと思います。

損切り額5000円の場合のロット設定

上図は前項の順張りエントリーのモノに追記したものです。
今回は損切り額を5000円に設定した場合のロット設定です
この損切り額の設定は一般的に証拠金の
2%程度が理想とされていますが
証拠金額の少ないスタートアップ時には
2〜5%程度くらいの認識で良いかと思います

同じ5000円の損切り額でも
損切り候補②では目線の根拠が崩れる
50pipsを許容して0.1ロット張れるエントリー
損切り候補①では3波スタートの仮定のもと
損切りを20に限定した場合は2.5ロットまで張れる
この資金管理方法を実践することで気付けることが
2つ有ると思っています。

1つ目は
損切り幅を広く(ロットを小さく)すれば
「勝率」は単純に上がるということ

2つ目は
損失を限定しつつ
ロットを張るには損切りラインぎりぎりに
チャートを引き付ける必要が有るということ

これはFXのゲームの本質的な部分かと思います。
資金管理で失敗する人は
損切りラインから遠い(そもそも損切りしない)
状態でロットを張りすぎていますが
その両立は不可能だと理解すると
ロットを張りたいという根源的な欲求を満たすためには
機会損失を恐れずに損切りラインまでエントリーを
引き付けれれるようになってくると思います。

この資金管理ルールを
実際に実践するかは読んでくださった
各々の判断となりますが
損切り幅とロットの関係を
しっかり理解しておくと
雑な位置でのエントリーや
(無駄に損切り位置が遠い)
感情的で資金に不釣り合いな
ロットでのエントリーを減らす
一助になるかと思いますので
ぜひ検証してみてください

また、上図では計算が分かりやすい
クロス円(◯◯/JPY)で計算していますが
クロス円が0.1ロット=1万円の場合
ドルスト(◯◯/USD)はドル円が150円なら
同じ0.1の時には1万×1.5倍の1万5千円となります。
オジ建て(◯◯/AUD)はオジ円95円の場合
0.1ロット時には1万円×0.95の9千5百円となります。
ドル建てと円建てでは1pipsの重みが
1.5倍近く有るという点は覚えておいて損はないと思います。

(以上資金管理について追加分8〜10項となります)

11.さいごに

ここまで6000文字以上のnoteを
最後まで読んでくださり
ありがとうございます

自分の使用するテクニカルの一部を
一例として紹介こそしておりますが
どれも基礎的なものばかりで
本文を読んだだけでは明確な「手法」
と呼べるようなルールは完成しないかと思います

ですが本文を元に
ご自身のトレード手法を探る
一助になれば幸いです

その上で自身のトレードルールを
どのような方向テクニカルで
目線を定めて
どのような位置テクニカルで
エントリーポイントを探り
どのような反転テクニカルで
ポジションを持つのかを(損切りを入れるのか)
はっきりと明言できるようになっていれば
初心者の方であれば
トレードのパフォーマンスは
大きく改善しているかと思います

ご拝読ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?