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2021年の相場感と通貨別分析

始めに

私が本確定にFXを始めたのが2020年の6月でそろそろ半年が経ちました
スイングメインのトレードスタイルも徐々に形になりつつ有る中で
最近はスイングの弱点であるエントリー機会の少なさを克服すべく
ドル円・ユーロドルに加えて豪ドル・ポンドの通貨ペアも分析して
個々の特性を学んでおりました。
今回はそれらの通貨の特性と2021年度以降の為替の展開と相場感を
まとめてみたいと思います。
また、この先の内容を読む上で先日書いた
ファンダメンタルズ攻略メモの記事も合わせて目を通していただけると
より今回の内容の補完になるかと思いますのでお暇な時にでも
一読いただけると幸いです。

各通貨の相関関係

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上記の相関をメインにお話を進めていこうと思います。
実は各通貨大きく分けるとアメリカ株の値動きに対して
買われる通貨と売られる通貨にグループ分け出来るんですね
この相関関係は少なくともコロナショック後の金融緩和が
続くうちは継続するものと見て良いかと思います。

株が上がれば連動して上がるリスク通貨
株が下がると反比例して上がる安全通過


この2つのグループ分けの考えは今の地合いでトレードするのに
覚えていて損はないかと思います。

基軸通貨ドル

ドルに関してはファンダメンタルズ攻略メモと重複する部分もありますが
株高=ドル安
株安=ドル高

の相関がその他の通貨の相関も作っているため
ここが崩れてしまうと新しい通貨相関が生まれる
新相場となる可能性があります。
それくらい基軸通貨ドルは影響力が強いため
FOMC等の重要指標などでアメリカゼロ金利政策の
継続の動向などは注意してチェックしていったほうが良いでしょう。

ドルとゼロ金利の関係についてはファンダメンタルズ攻略メモ
見ていただけるとわかるかと思います。

円 非常時に買われてしまう安全通貨

円は平常時にはドルと連動して上げ下げする通貨です。
そのためドルが極端に動いても円も同方向に動くため
ドル円はボラティリティが低く初心者向けの通貨と言われるわけです。

そしてもう一つの円の特性が非常時、先行きが不透明な時に買われる事で
この特性もあってか円は現在、ドンドン買われています。

ではコロナ収束の目処が立つまで円が買われ続ければドル円はすぐにでも
100円を割ってしまうかというとそうでもなく
円の第3の特性として大口による為替介入があります。

ドル円 日足

上記の画像はドル円の日足チャートです
○で囲った部分を見ていただくとドル円が重要な節目のラインを
抜けそうな時は強い上昇で持ち直す動きが何度もあります。
これは世界最大規模の大口投資機関GPIFによる介入が
大きいと見られています。

GPIFは我々、日本国民の年金を運用する機関で
170兆円規模の資産を運用しています。
2位のノルウェーの政府基金が100兆円くらいなので
最強のクジラ機関です。

GPIFは買われすぎた円を売ってドルを買い、米国債で運用する事で
年金を運用し増やすだけでなくドル円の底値を支える役目も有るわけです。
(この為、日本は為替操作国だと批判されているわけですが)

その為、通常はどの相場も下がるときは急で上がるときは
ジワジワがセオリーですがドル円は底値からの上昇が非常に強いです。

ドル円以外のクロス円の通貨ペアでトレードするときでも
ドル円が吹上げそうな位置にいないかは常にチェックが必要かと思います。

まとめると
・円は基本はドルに連動して動く(ドル円はボラが低い)
・コロナ禍などの非常時では円は買われる(ドル安、円高の傾向になる)
・超えて欲しくない底値になると大口介入により吹上やすい

ユーロ・豪ドル・ポンド リスク通貨三銃士

リスク通貨三銃士

リスクオン時に買われるユーロ・豪ドル・ポンドの3通貨
その中でも個々に個性があるため個々では3つまとめて解説します。

ユーロ 素直にテクニカルが効く優等生

ドルに次ぐ世界2位の取引高を誇るユーロは
流動性の高さ故に他の2通貨と比べダマシの動きも少なく
テクニカル分析がキレイにハマる傾向の有る通貨です。

ユーロの上昇の背景として
取引高1位のドルが安くなるためユーロが買われていること
コロナ対策の一環として従来はEU個々の国が発行した国債を
ユーロ債(ユーロボンド)として発行した事が挙げられます。

ただ、EU自体もコロナの影響は大きく受けている事と
EUが不景気の状態でのユーロ高はEUも望ましくないため
ECB(EUの中央銀)がユーロ高を牽制する動きをして
定期的に下落調整が入ることが予想されます。
ECBの動きにはチェックが必要です。

豪ドル 豊富な資源を背景にイケイケな通貨

資源国のオーストラリアの経済は
中国・アメリカの景気に左右されて動く傾向にあるため
株高=豪ドル高の相関で動きます

この資源国というのがコロナ禍では凄く強みになっていて
コロナで先行きが不透明な時期には金の価格が高騰し金の価格が
史上最高値を更新しましたが、
オーストラリアは金の産出量が現在世界1位の為
これを背景に豪ドルは株高と合わせて爆上げしました

そしてワクチンの開発と承認でコロナ後の経済に
世界の目線が切り替わりつつある今は鉄鉱石の需要と価格が伸び
これも豪ドルの値動きを後押ししています。

鉄鉱石に関してはオーストラリアは産出量3位ですが
1位の中国の鉄鉱石は品質が低く2位のブラジルとは僅差なため
実質鉄鉱石もオーストラリアが世界トップクラスの産出国なんですね。
やはり資源国は強い!

コロナ封じ込め

また、オーストラリア・ニュージーランド等のオセアニア地域は
コロナウイルスの封じ込めにも成功していて安全ランキングは
オーストラリアは3位とコロナ懸念の影響も受けづらいのも強みです。

リスク通貨の中でも一番伸び代が有るのは
豪ドルと言っても過言じゃないと思います。

ですが、株の上昇に一番強く連動する反面、
株の調整局面で大きく下落するる可能性は有るため
そこの見極めは非常に大切かと思います。

ポンド 良くも悪くも大きく動くトリックスター

ドル以前の基軸通貨であるポンドはイギリスの機関投資家たちの
性質がそうさせるのか不意な上昇下落によるダマシが多い通貨です。

長期足で大局的な見方をすれば気になりませんが
短期足で見るとローソク足が上下に暴れていることが
多々見られボラティリティも高いためデイトレードで値幅を取る時に向いた
上級者向けの通貨のイメージです。

また、イギリスのEU離脱(ブレグジット)を背景に通商交渉の進展で
一喜一憂するように値動きが推移しましたが、
2020/12/25ようやく歴史的な合意にこぎ着け円満離脱となりました

コレでポンドも合意離脱を背景にユーロ・豪ドルと共に
上昇していくかと言うと微妙なところで

英国自体は未だに問題を抱えていて
スコットランドの独立問題(スコットランドはEUに残りたい)
コロナウィルスの変異種の流行とロンドンのロックダウン

等、素直に上昇すると言いきれないリスクを抱えています。
(これで合意できなかったら地獄でしたね)

長い目線で行けば値上がりするでしょうが
苦戦しそうな要因が多々ありますね。

入念な戦略が伴わない場合はスイングなどには向かない
不安定さがある印象です。
デイトレード以下の時間軸で値幅を取るのに向いた通貨ですね。

2021の相場感

ここまで通貨別の分析をしたところで2021年の相場感を
簡単に総括したいと思います。

基本的には2021の展望もゼロ金利政策の継続がカギですが
2023年まではゼロ金利を継続するというFRBの方針が変わらない限り
株価は今後も高値を更新し続けると考えます。
所々で下落調整が有るとしたら4半期末ごとが要警戒でしょうか?

多少の調整を挟みつつも続伸し続ける米国株を背景に
ユーロドル・豪ドルは順調に上昇するシナリオをイメージしています。

ユーロドルは1.254の超強力なレジスタンスを抜ければ
(ここは長い期間揉むと思いますが)1.3ミドルを目指し
飛び抜けていくと思っています。

豪ドル/ドルも0.815のレジスタンスにトライするのは間違いないと見ており
ここを抜けた場合は天井は読めません(ここも強いレジスタンですが)

ポンドに関しては年明け早々は変異コロナの影響や地政学リスクの面から
一旦下落のシナリオもあると考えています。
1.3065付近までの下落も一旦はあり得ると考えていて
コロナ第3波の落ち着きが見えた頃から上昇転換するかと思っています。
天井のターゲットは1.425辺りのレジスタンスでしょうか?

ドル円に関しては
菅総理による100円死守の発言があり良くも悪くも
買う側も売る側も100円を意識せざるをえない状況になってます。
本来でしたら103円・102円・101円と所々でGPIFが介入する事も
あり得ましたが、このままだとズルズルと100円まで下落していき
100円のキリ番での大口同士の攻防が起きると見ています。
(しかも割と早いタイミングで)

100円の攻防のあとは、底を確かめてコロナのワクチン普及などを
背景に上昇していくと思っています。
100円の攻防は年度末の2月~3月頃にかけて行われると見ています。
コレは日本の自動車等の輸出企業がドルの売上を円に両替して
決算を迎える為、コロナ関係なしに毎年年度末にはドル円は下落の
傾向が有ることからの予想です。

シナリオが崩れる可能性を秘めた懸念事項

ここまで入念に分析してたてたシナリオなので正直自分としても
結構な自信を持って書いていますが、相場に絶対はありません
と言いますか、既にこのシナリオを覆しうる懸念事項が存在します。

コレはアメリカの大統領がトランプからバイデンに交代した場合
新政権の財務長官となるイエレン元FRB議長の存在です。

イエレン&パウエル

当初、イエレン氏(画像左)の起用は民主党だけでなく共和党にも
顔が利く人物なため両党の調整役として経済対策がスムーズに行われると
市場も好感触でしたが、

ココに来てイエレン氏のもとで新政権が「強いドル」に回帰するとの
論調が出ているのです。

現在FRBはパウエル現議長(画像右)主導のもとゼロ金利政策で
ドル安を誘導していますが、この流れが変わるとココまでの分析は
一度白紙に戻してゼロベースで考え直さなければならないのですから
恐ろしい話です。

アメリカがゼロ金利を進めることで他国も
必然的に金利を下げてしまう事や

このまま市場が加熱し続けた際に引き締め方を誤ると
バブル崩壊となるリスク等

確かにゼロ金利には色々と問題も有ることは事実ですが
ここのタイミングでの方向転換は現実味は「今のところは」
ないと見ています。

ですが、根本がひっくり返りかねないファンダになり得るため
イエレン氏&パウエル氏の動向は常にチェックしたいところです。

最後に

現時点での相場感や自分の考えなど出し切ることが出来た気がします。
以前、「投資を勉強する上で初心者と言う言葉を使ってはいけない」
というツイートを見て感心したのですが
コレは何をするにも「初心者だから」と言い訳が入ってしまい
自分を甘やかしてしまうからという趣旨のものでした。

今回はあえて攻めの意味で、「初心者である事を武器に
自分が初心者であるからこそ、知っておくべき知識や考えなどを
分かりやすくまとめる事が出来たかと思います。

今回の記事に関しては先日セミナーに参加させていただいた
テクニカルスナイパー氏の相場展望も非常に
参考にさせていただきました。
数時間のセミナーでしたが得るものが多く
自身の考えの整理も含めて今回のNOTEをとるきっかけとなりました。
改めて感謝いたします。

また、日々勉強させていただいている
亀心隊での学びと情報共有も私の相場感の基礎となっております。

お時間有るようでしたら
私の所属する投資系サロン亀心隊について書いた
亀心隊のすゝめも読んでいただけると嬉しいです。

こういった投資界隈の方々との繋がりが広がるたびに
私自身の知識も広がっていることを日々実感しております。

来年も良い出会いに巡り会えることを期待しつつ本文を
締めくくりたいと思います。
ご拝読ありがとうございました。

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