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ファンダ攻略メモ <長期金利攻略編>

はじめに

好きな風柱はワムウ(柱違い)!
こんにちは、タラリコです。

今これを執筆しているのが2021/9/11(日)で
私が所属する亀心隊は現在9月のトレードバトル期間でございますが
この9月の相場が中々に面白い転換点に来ていると感じ
今回もNOTEにて発信していこうと思います。

当初は毎週サロン内での音声配信コンテンツで解説とも
考えたのですが、若干小難しい話になりそうだったので
NOTEでの配信をする事となりました。

今回の解説テーマはズバリ

長期金利が重要局面を迎えそうな件について!

でございます。
長期金利=米10年債利回り(US10Y)ですね。

それでは何故、今この長期金利が重要なのか
順を追って解説していきたいと思います。

長期金利はマーケットの未来を読む羅針盤

実は長期金利は株式や為替のマーケットの
一歩先の未来を予測するための先行指標として
とても重要視される判断材料とされています。

それが何故かと言いますと
債券のマーケットは実は株や為替よりも
遥かに規模の大きい巨大なマーケットだからです。

債券マーケットを動かしているのは年金や国家予算などを
運用する『機関投資家』達で彼等は絶対にリスクを避けなければ
ならない立場であり資金を運用するにあたり

巨額の資金をリスクの少ない債券で運用します

その規模は普段、我々が株式・為替・暗号資産などで
「大口」と呼ぶヘッジファンド等と比べても遥かに巨大で
債券マーケットはある意味で

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神々の遊び場と言っても過言ではありません

そんな債券マーケットの神々(機関投資家達)は
誰よりもマーケットの次の展開を読み
その結果から生まれる長期金利の値動きは

我々個人投資家から見ると未来を読む『羅針盤』となり得るのです。

そもそも長期金利とは!?

スクリーンショット 2021-09-12 8.25.50

上記の画像は私の作成した長期金利が増減する仕組みを
簡単にまとめたモノです。

ざっくり言うと長期金利とは
国債(代表的なのが10年国債)を買った時の
利回りで、長期金利と国債の価格は逆相関となります。

利回りが高い=国債の値段が安い(売られている)
利回りが低い=国債の値段が高い(買われている)

となる訳ですね

長期金利がマーケットに与える影響とは!?

スクリーンショット 2021-09-12 8.26.16

それでは長期金利がマーケットにどんな影響を及ぼすかと
言いますと、上記の画像で示した通り

長期金利上昇=通貨高
長期金利と株価は逆相関

の関係となります。
一見矛盾しているようですが

景気が良い時などは国債が売られ資金が株式に移動する

国債が売られれば金利が上がる

金利が上がれば株式よりも国債が魅力的になり株が売られる

この様なサイクルが健全な経済の成長の中での行われています。

金利の上昇は株式の調整局面の予測材料となる訳です

長期金利をチャートで分析してみる

US10Y週足チャート

上記のチャートは長期金利(US10Y)の週足チャートです
2020年の前半にコロナショック後のゼロ金利政策が発動し
量的緩和(FRBがドルを刷って国債を買いまくる)の影響で
長期金利は大きく低下しました

それが2021の初頭付近から
ワクチンの開発・承認・摂取の開始と
コロナの収束の出口が見え始めると
経済の正常化を予想して徐々に金利は上昇
国債から株式へ資金は移動して今現在も株式市場は
史上最高値を何度も更新し続けています。

余談ですが、
この2021年初頭の長期金利の上昇局面ですが、
これがドル円が102円台から今現在の110円台へ
一気に上昇する起点でした。

コロナショックからのゼロ金利政策の影響で
ドル安局面が2020年からずっと続いていた中で
この長期金利のチャートを読み解いていれば
相場の転換を読み取れた事でしょう

私はこれに気付く事ができずに
ドル円のショートで資金を大きく溶かしました(笑)

ちょうど前回の亀心隊のトレード合宿の時ですね
私自身、長期金利の重要性はこの時に身をもって
知った訳です。

US10Y日足

次に長期金利の日足チャートに降りてみます。
一度はコロナ前の重要なレジサポである1.5をブレイクしましたが
ディセンディングトライアングルを作って一旦の反落

現在は反転してアセンディングトライアングルを形成中
チャートの形的にもこの1、2週間で上にブレイクしそうな形です。

アセトラが成立して上にブレイクしたらどうなるのか?

株の大幅な下落調整局面とドル高局面がやってきます!

私自身が前回の記事でドル高局面がやってくると言いていた
根拠の一つがここにもある訳です。

もちろん相場の世界に絶対はありません
私自身が読み外すことは勿論、神々と大袈裟に例えた
機関投資家達の判断が間違うこともあります。

ですが、ここまでの説明で十分に警戒・注目すべきだという
ところは開設できたのでは無いでしょうか?

長期金利上昇をファンダメンタルズで読み解く

チャートを見るにテクニカル的な要因では
長期金利は上に行きそうですが
コレをファンダメンタルズ的な観点からも
分析してみたいと思います。

長期金利の上昇=国債が売られている

という事なので今、神々(機関投資家)達は
国債を徐々に売却している訳ですね
その理由として一番に考えられるのは

年内のテーパリングに向けてのポジション整理です!

そもそもテーパリングとは量的緩和で
「ドルを発行して国債を買いまくっていた国債購入量を減らすこと」
なので国債の買い圧力の低下=国債の値下がりになります。

身近なところで例えると
転売ヤーがPS5を入荷しても秒で買い占めてしまうから
PS5の値段はメルカリでメチャメチャ高いですよね?
この転売ヤーの買い圧力が減ればPS5のメルカリでの
売買価格は値崩れします。

コレと同じことが国債マーケットで起きようとしているので
神々(機関投資家)達はテーパリングに先んじて
国債を売り始めているという事です。

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ここでファンダに詳しい方なら
「アレ!?」
と思う人もいるかもしれません

何故なら9月発表の雇用統計の結果が
予想を大きく下回る23.5万人と言う酷い結果だった為
多くの市場参加者はテーパリングの開始は遅れるとして

雇用統計以降、株は買われドルも売られていた為です。

大口(ヘッジファンド)達はテーパリングの時期は遅れると読んでいますが
神々(機関投資家)は年内の11月テーパリング開始を読んでいる形です。


私自身としても前回の記事で書いた通り9月発表の雇用統計の
悪結果は8月は夏休み期間とのこともあり想像以上に悪い結果に
なってしまった部分もあり、9月には大きく雇用を伸ばすとみています。

また毎年、9月〜10月は決算の関係などで
株が大きく調整しやすい傾向にある事もあり
それらの季節的な要因もこの後の株価の下落を後押ししています。

大口(ヘッジファンド)VS神々(機関投資家)
であれば神々のポジションについていくのが
私自身としては理にかなっていると考えている訳ですね

最後に

なかなかのボリュームの記事となってしまいましたが
テクニカル・ファンダの両面から見ても今が非常に
大きな相場の波の起点になりそうだと
感じて貰えましたでしょうか?

勿論、この記事の分析通りに全てが動くなんて保証は
どこにもありませんが

トレードと言うゲームを楽しむ上での
「見どころ解説」くらいに役には立てたかと思います。

特に私の所属する投資サロン亀心隊の
9月のトレードバトルに参加しているメンバーの方々には
この9月の相場を楽しむためのネタの一つとして
活用していただけたら幸いです

ご拝読ありがとうございました!

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