見出し画像

FOMC直前 ファンダメンタル攻略増刊号

はじめに

こんにちは亀心隊のタラリコです
11/3のFOMCを直前に控え僕なりの相場感を
普段は亀心隊内での音声配信で解説していますが
今回はnoteを使って文字媒体として解説したいと思います。
アメリカの金融政策の背景などの詳しいの説明は
今回は割愛していこうと思いますので
その辺りが気になる方は過去のnoteも読んでいただけると
幸いです

DXYでみるコロナショックの始まりと終わり

スクリーンショット 2021-10-30 8.54.54

上記の画像はドルの単体の強さを表す
ドルインデックス(DXY)の週足チャートになります。

コロナショックによってダメージを受けた経済を
立て直す為にアメリカのFRBは

ゼロ金利政策と言う
『政策金利ゼロ』『量的緩和』
2つの金融措置を施して対応したのですが
その影響でドルはコロナショックからゼロ金利政策開始以降
ひたすら売られ続ける事となりました(図①)

それがワクチンの開発によりコロナショックの収束期待と
ゼロ金利政策の終わりの始まりの予感から
一度反発して揉み合う時期(図2)を経て

改めて雇用の回復やインフレの進行から
ゼロ金利政策の『量的緩和』の縮小
簡単にうとコロナ対策でジャブジャブに発行していた
ドルの発行量を減らしていく『テーパリング』が始まる予感から
再度ドルは上昇していきドルインデックスは
週足のWボトムを作っている状態です(図3)

そして今週の週足の確定で
週足の200MAにタッチしており
11/3のFOMCにてテーパリング開始が
発表された場合にこの200MAをブレイクする
可能性も高まってきたかと考えております

長期目線のチャート分析と
大きなファンダメンタルの節目が重なる
絶妙な形となっているため次のFOMCには
俄然注目が集まりますね。

仮に今回200MAをブレイクできないとしても
Wボトムの形は崩さずにテーパリングの先にある
『政策金利ゼロ』の終わりである『利上げ』に反応して
もう少し時間をかけてWボトムをブレイクしていく可能性も
ありますが、ここから週足レベルでドル安が強く進行する
シナリオは今の所考え辛いですね

世界各国の金融政策の状況

各国金融政策スタンス比較

上記の画像は「みんなのFX」さんより拝借した
各国の金融政策のスタンスを比較した表です

コロナショックへの対応として各主要国が揃って
「ゼロ金利政策」を勧めてきたのですが

ここにきてゼロ金利政策を終わらせる方向へ
舵を切り返した国がチラホラ出てきました

ここで言うタカ派・ハト派は
ゼロ金利を終わらせたい国がタカ派
ゼロ金利を継続したい国がハト派


基本的には
タカ派に傾いた通貨は買われやすく
ハト派に傾いた通貨は売られやすい

なので各国の金融政策の発表は自分がトレードている通貨が
タカ派なのかハト派なのかを確認する場でもあるわけです。

テーパリング直前と言われるアメリカがタカ派なのは勿論ですが
すでに利上げにまで踏み切ったニュージーランドなども
強烈なタカ派ですね

そしてハト派の中で注目なのは
他国に比べるとハト派な姿勢が強いEUと
ゼロ金利どころかマイナス金利のキングオブ鳩の
我らが日本でしょうか?

FXは強い通貨と弱い通貨でトレードするのが
値幅が取れるゲームなので強い通貨・弱い通貨は
把握しておきたいですね。

燃料高による資源国通貨の強さ

前述の金融政策のスタンスだけで言えば
特に強くも弱くもないオーストラリアですが
実は今特に買われている通貨の一つだったりします。

その原因が
天然ガスの高騰です

天然ガス高騰の背景としては
昨今の環境配慮の影響で欧州が主要電力を
風力発電にシフトしたのですが、
今年は全然風が吹かなく期待した発電量を
確保できなかったために

EUで備蓄していた天然ガスをガンガン使用して
火力発電で電力を賄っていたのですが
とうとう備蓄在庫が底を尽き......

コロナの影響で採掘量を絞っていた資源国も
すぐに増産してくと言われても対応できず
モリモリと天然ガスの価格が高騰したわけです

そしてそれに伴って原油価格も高騰しており
すでにガソリン価格の高騰で我々一般人の家計にも
着実にダメージを与えているのではないでしょうか?

この天然ガスや原油の高騰の影響を受ける主要通貨として
天然ガスやら鉄鉱石やら金やらボーキサイトやら
資源が大量にある資源大国のオーストラリア

そして欧米諸国の中で代表的な産油国の
カナダなどの通貨が買われているのです。

逆に資源を輸入に頼りがちな
日本やEUはこの値上がりした資源を
買う立場なので売られる傾向にあります

円を豪ドルやカナダドルに両替して
資源を買う為、円売り・豪ドルカナダドル買い
(豪ドル円・カナダドル円のショートのイメージ)
といった感じです。

テーパリング前に強めなドルに対して
普段以上に円が売られていることも
最近のドル円のボラティリティの大きさに
影響しているかと思います

今年の冬は世界的にラニーニャ現象による
寒波も続くと言われており、これも燃料高に
拍車をかけそうです。

燃料高が続けば
資源国通貨買い
非資源国通貨売り(特に日本)

のフローは今後も入ってきそうですね

最後に

各国の金融政策の
タカ派かハト派か

そして、燃料資源価格高騰にる
資源国か非資源国か

この辺りに注目して強い通貨と弱い通貨について
考えてきましたが

ドルが強い状況なのに対して
円が売られやすい状況だと感じるため

テクニカルではなくファンダだけで考えるならば
売るならドルストレート
買うならクロス円というイメージでおります。

あくまでもファンダメンタルズをメインとした
見立て・相場感ですので、これらを参考に
各々のテクニカル分析と合わせて活用していただければ
幸いです。

ご拝読ありがとうございました



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?